行く前に・行った後に・行かなくても〜インターメディアテク: 東京大学学術コレクション

「インターメディアテク」という博物館があります。
丸の内のJPタワー内にある、東京大学と日本郵便の産学協働プロジェクトによる博物館です。
展示物は、東京大学が明治10年の創学以来蓄積してきた学術文化財です。

INTERMEDIATHEQUE

 

駆け足ながら、わたしは一度展示を見ています。改めて本の形で展示を見て、訪れたときの奇妙な感覚が戻ってきました。
鉱物、動植物の標本、人物写真、模型、数学モデル、各国の貨幣…。それぞれのモノがこの場所に来るまでにどういう経緯があったのか、想像せずにはいられませんでした。

中には館長による、この博物館の目的と「学術標本」にまつわる話が書かれています。
「学術標本」とは何か、どれだけの数があるのか、なぜ集められたのか。博物館の役割、そしてインターメディアテクが何を目指しているのか。
ここには順路や解説文がありません。それが一般的な博物館との一番の差だと思います。その意図も書かれています。
見学者は好きなように歩き回り、標本を見ながら自由に想像・空想・盲想できる。近代日本の人々が何を知ろうとしたのか、見えてくるかもしれない。

インターメディアテクは、ものと人が学んできたことの歴史を、身近に感じられる場所だと思いました。
見るだけで十分興味深い本ですが、機会があればぜひインターメディアテクにお出かけください。わたしも機会があったら再訪するつもりです。
行った後に読んでも、この場所の独特の雰囲気と楽しみを追体験できます。

 

インターメディアテク: 東京大学学術コレクション
西野 嘉章
平凡社
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