月: 2012年7月

《気になる》無人駅探訪

実家の最寄駅が無人駅のsazanamiです。そこにはベンチと時刻表 (止まる列車が少ないから字は大きい) と隣の有人駅につながる内線電話?があるだけ。田舎町の外れに、ただぽつねんとある駅です。
無人駅はおおむね普段人が少ないところにあるわけですが、それでもそこにある、というのがいいのかもしれない。何もないけど無人駅はある。そのありように惹かれるのでしょうか。
この本では多くの無人駅が特徴別に紹介されています。無人駅をたどる旅って、ぜいたくでいいですね。
Amazonで目次をざっと見たら、1カ所だけ行ったことがある駅の写真が掲載されていました。JR鶴見線の海芝浦駅です。
横浜に住んでいたとき、時々この駅に行っていました。仕事が行き詰まってきた時とか、ばーっと開けたところに行きたい、でも遠出する気力がない、なんて時によく出かけたものです。鶴見線は乗っていて結構楽しい路線です。

 

無人駅探訪
無人駅探訪

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監修:西崎 さいき 編著:全国停留場を歩く会
文芸社
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《気になる》もういちど読む数研の高校数学

高校の数学の教科書、そして物理・化学の教科書が数研出版のものでした。そして家ではチャート式の参考書を使うという、数研出版の本にはお世話になりっぱなしの高校時代を過ごしました。
これらの教科書は全部保管しておいたのですが、あるとき親が他の本とまとめて捨ててしまいましたorz 大学の教科書も捨てられてしまったorz
それはともかく、現在の生活は数学などとはかなり縁遠いものですが、それでもたまに、高校の教科書くらいから基本的な勉強をやり直したいな、と思うことがあるのです。
この本は教科書そのままではないけれど、基礎を勉強し直すのによさそうですね。

 

 

もういちど読む数研の高校数学 第1巻
岡部恒治 数研出版編集部
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もういちど読む数研の高校数学 第2巻
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発想の前段階でも役に立ちそう〜Evernoteとアナログノートによる ハイブリッド発想術

R-style」の倉下さんの最新刊です。
倉下さんの本は、デジタル / アナログのどちらかに偏ることなく、必要に応じたスタイルを提案してくださるので好きです。

この本はアイデアの種を見つけ、それを育てて発想につなげていく流れを順を追って解説されています。
自分に取っては、前半のアイディアの種を見つける方法論の部分が非常に面白かったです。

この本は発想術の本ですが、自分にとっては発想の前段階、頭をいかに柔らかくするか、物の見方を変えていくか、の教科書として役立ちそうだなと感じました。
というのは、読みながら自分自身の「硬さ」を再認識したからです。

「はじめに」に

「アイデアなんて、自分には考えられない」
「アイデアなんて、自分には考えもつかない」
「アイデアなんて、自分には考えられるはずもない」

という言葉が出てくるのですが、自分がまさにそう。それどころか「そもそもアイデアってなんなんだ?」と思っているくらいです。
この本には「アイデアって何?」についての解説もあります。

普段の生活の中で自分は頭が固いな、と思うことがあります。そしてかなりぼーっとしているので、ぼーっとしている間にいろいろなことが過ぎ去ってしまう。
それで直接困ることはあまりないのですが、それでも大切な何かを逃しているのかもしれない、と感じることがあります。
やっぱり頭は固いより柔らかい方が絶対いいし、頭を柔らかくなって物の見方が変わってくると、それによってきっと世界も変わってくる。その結果、生活に楽しみが増えるかもしれない。
自分はかなりぼーっとしている、と書きましたが、もちろん毎日何も感じないで生活しているわけではありません。
ただ、何か感じたことを自分でつかむことが下手なだけかもしれない。
アイデア云々以前に、もっと自分が感じることに敏感になり、それを書き留める習慣をつけることで頭を柔らかくし、物の見方を変えるきっかけがつかめるかもしれない。

アイデア以前のところで止まっているのはちょっと情けなく感じますが、それを変えていくきっかけがつかめた気がします。
まずはメモを毎日書けるように、目や耳をもう少し敏感にしてみよう。

 

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《気になる》20歳の自分に受けさせたい文章講義

自分の考えを書いて人に伝えるのは非常に難しい。話して人に伝えることも難しいけれど、書くことには話すこととはまた別の大変さがあるのは確か。
この本は「話せるのに書けない」人向けに書かれているようです。
「話せるのに書けない」って、どういう状態なんでしょう。話すのがあまり得意ではないので、正直ぴんとこない。では書いた方が自分の考えたことをきちんと表現できるか、というとそうでもありませんが。
でも「書く」と「話す」という、表現として似て非なるものをつなぐ技術の本というのは初めて見たので、どんな内容なのか気になります。「話す→書く」だけでなく「書く→話す」にも役立つことが書かれているとうれしいのですが。

 

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《気になる》イントロデューシング

向田邦子の愛聴盤として知られたアルバムです。

女声と男声だと、自分の耳には女声が合うのかもしれない、と最近思うようになりました。
ただ静かに音楽を聴きたいとき、シンプルに歌を聴きたいと思うとき、女声の方が落ち着いて聴ける気がします。
波多野睦美・高橋悠治「猫の歌」を購入後、特にそう思うようになりました。
もちろん男声で好きな曲もたくさんありますし、普段よく聴く曲は男声の方が多いくらいかもしれない。
でも「ただ音楽に洗われる」には、女声の方が向いている気がするのです。
ジャズはあまり聴いたことがありませんが、こういうところからだと、気負わずに入っていけそうです。

このアルバムは、NHK「グレーテルのかまど」の「向田邦子の水ようかん」のエピソードで紹介されていました。この「グレーテルのかまど」、意外と楽しい番組です。

 

イントロデューシング
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猫の歌
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トップページ | NHK「グレーテルのかまど」

 

 

 

 

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《気になる》明日は遠すぎて

今年春に「半分のぼった黄色い太陽」という小説を読みました。チママンダ=ンゴズィ=アディーチェという、ナイジェリア出身の女性作家による長編小説です。
この本の存在を知ったきっかけは、新聞の書評欄の「今年の3冊」という年末特集です。一昨年の特集で取り上げられていました。タイトルが印象的でずっと引っかかっていました。アフリカ出身作家の小説は読んだことがなかったので、その点でも惹かれました。
2段組で厚さ3cm超あり、読むのに1ヶ月かかるかと思いましたが結局1週間で読了。悲惨な描写も多かったけれど、なにより物語として非常によかった。「読まされてしまう力」のある小説だと思います。この小説で、ビアフラ戦争について初めて知りました。
「半分のぼった黄色い太陽」はあくまでフィクションで、ビアフラ戦争に関しても史実と違う箇所はいくつかあるようです。

「明日は遠すぎて」は、今年発売された短編集です。長大な物語「半分のぼった黄色い太陽」の対極にある作品はどんなものなのか、読むのが楽しみです。

 

明日は遠すぎて
明日は遠すぎて

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半分のぼった黄色い太陽
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《気になる》ソングライン

モレスキン愛用者として名高いブルース=チャトウィン
この作品は、オーストラリア放浪をもとに書かれているようです。
ソングライン。アボリジニが歩いた道。読了したばかりの池澤夏樹「氷山の南」にもアボリジニの話が出てきます。オーストラリアの大地を移動し続けるアボリジニ。

人はなぜ旅をするのか。
新しいものを見たいから、自分がいる世界・自分の中をかき回したいから、記憶を増やしたいから、新しいステージに立ちたいから…。
理由はいろいろあるでしょう。
自分の中に「流れ」「動き」を作ったり保つために、旅は最適なのかもしれない。

放浪ではありませんが、旅の本では「巡礼コメディ旅日記——僕のサンティアゴ巡礼の道」という楽しい本もあります。

 

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氷山の南
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巡礼コメディ旅日記——僕のサンティアゴ巡礼の道
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疲れるだろ そうゆうのも

疲れるだろ そうゆうのも
どうせ 死ぬまで 生きる
気楽に やれ
気取るな
「コミックキュー VOL.2 1996」収録 松本大洋「ドラえもん」老人のび太の台詞

この言葉は、1996年に発行された雑誌「コミックキュー」に掲載されました。
雑誌のテーマは「カバー・バージョン」。まんが家たちが過去の名作まんがをカバーする、という趣旨のもの。
松本大洋は「ドラえもん」のカバーで巻頭カラーを飾りました。
異色の短編ですが、松本大洋作品ではこれが一番好きです。単行本未収録だと思います。

ストーリーは、冬の公園で青年のび太が少年のび太と老人のび太と出会う、というもの。
青年のび太は苦悩する青年として描かれています。
老人のび太が青年のび太に語ったのが冒頭の言葉です。

「どうせ死ぬまで生きる」

あまりにも当たり前の言葉です。当たり前すぎて、普段全く意識することのない言葉でしょう。
でも、あまりにも当たり前であるがゆえに、とても大事な言葉だと思うのです。
自分がいつ死ぬかなんてわからない。わからないけど、でもそのときまでは自分は生きている。
生きている時間は限られているのだから、無駄なことをしている暇はない。確かにその通り。
しかし時間が限られているからこそ、焦っても仕方ない、というのもまた真理だと思います。
生きている時間は、限られてはいるけど確実に存在する。

「どうせ死ぬまで生きる」んだ、と、一息ついて空を見たり、くだらないことで笑ったりする時間は絶対必要だと思うのです。

 

コミック・キュー (Vol.2(1996))
江口 寿史
イースト・プレス

 

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《気になる》エレガントな問題解決 —柔軟な発想を引き出すセンスと技

内容的には「いかにして問題をとくか (未読)」と同じような感じでしょうか。

最近数学の本がたくさん出ていますが、全然追いついていません。読むんだったらしばらく数学にどっぷり浸ろう、そのために時間を取ってから、なんて考えるから、いつまでも手がつかないのかもしれない。

目次を見ると「グラフ理論」の項があります。学生時代、グラフ理論が好きでした。卒業研究で取り組みたかったのですが、諸般の事情でできませんでした。機会があったらもう一度勉強したいです。
あと好きだったのはトポロジーとか数理計画とか。もう全部忘れましたがorz

あとは第8章の「アメリカ人向けの幾何学」が気になります。何がどう「アメリカ人向け」なんでしょう。

 

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いかにして問題をとくか
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《気になる》岡崎京子の仕事集

映画「ヘルタースケルター」がついに公開されました。わたしは西三河朝会の特別企画で見に行きます。
最初に映画化の話を聞いたときは「あれをどうやって映像化するんだ?」と思い、見たいような見たくないような、という感じでした。
上映前からいろいろと話題になりましたが、いったいどういう映画になったのか。確かめてこようと思います。

映画公開にあわせて、岡崎京子関連書籍がいろいろ出ています。その中で特に気になる一冊。
ここに収録されることを期待している言葉があります。
20年ほど前に創刊した (2年もたずに廃刊しましたが) 女性誌の創刊号によせたコメントです。
これがものすごく印象的で、もう一度読みたいのです。
このコメントはかつてノートに抜き書きしていたのですが、そのノートは捨ててしまいました。捨てたことを激しく後悔しています。
なので、そのコメントが載っていたらすごくうれしいなぁ、と
仮に乗っていなかったとしても、未公開エッセイ等で十分楽しめそうです。

 

岡崎京子の仕事集
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