月: 2012年3月
【読みかけ本】ニューロマンサー
第2部まで読み終わりました。
ここまで読んで感じたのは、非常に「スタンダード」な作品だなということ。
これは20年以上前に書かれているのに全く古さを感じないこと、自分がこれまでに見たり読んだりしたことのあるSF作品 (まんが・映画なども含む) に通じるであろうものをいくつか見つけたことが理由です。
SFにとって一種のパラダイムといえる作品なのかな、と。
作品自体に古くささは感じませんが、出てくるコンピュータなどは現在のものと比べるとクラシックな感じはします。でもそれは全く問題ではありません。現在のコンピュータはここに出てくるものよりずっと進化していたり洗練されているかもしれません。しかしクラシックであっても、それはそれで作品の魅力になっていると思うのです。
ところで「ニューロマンサー」は映画作品だとずっと思っていました。どういう文脈だったかは忘れましたが、最初にこの作品を知ったときに「ブレードランナー」とペアで名前を聞いたせいかもしれません。
過去に映画化されたことはないんですよね
SFを読み慣れていないのでちょっと時間はかかってますが、面白いです。
SFを読みこなす素地のようなものがもっと自分にあれば、さらにどっぷりと楽しめたかもしれません。その点は残念。
読了後、時間をおいて再読します。
先週気になった本・モノ (2012年第13週・3/19〜3/25)
先週チェックした本・モノからいくつかピックアップします。
[MM週間記録3/19-3/25] 登録34件/購入1件/金額1008円/読了2冊
マルテの手記
先月名古屋市美術館にベン=シャーンを見に行ったのですが、先週展示終了前に再度行ってきました。このときミュージアムショップで発見しました。
ベン=シャーンには「マルテの手記」をテーマにしたリトグラフの連作があります。どれも非常に印象的な作品です。せっかくなのでそれらの絵のもとになった作品も読んでみます。
のら猫ニッポン〜長崎・尾道から江ノ島・函館まで〜
日刊サイゾーから。
うさぎの次に猫が好きな身には、非常に気になる。
自宅周辺にもわずかにのら猫がいます。見かけるとつい観察してしまう。
解説は字幕、音声はBGMに鳥の鳴き声、川の流れる音などだけというのがいい。こういうDVDに言葉というか声は余計です。
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清く正しい本棚の作り方
Living With Books
「清く正しい本棚の作り方」はAmazonの表示履歴からのおすすめとして、「Living With Books」はその同テーマの作品として表示されました。
現在自宅本棚は破綻しております。上下にも前後にも本が重なり、どこに何があるかわからない、そして時々雪崩が起きますorz 雪崩が起きた結果さらに混迷が深まります。
本棚自体がよくないのと、本棚に本以外のものがたくさんあるのがよくないのはわかっています。片付けは下手ですよ、ええ。
今の住宅事情では本棚の自作は無理ですが、いつか「Living With Books」にあるように、スタイリッシュに本と同居してみたいものです。
スタジオタッククリエイティブ
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Sterling Pub Co Inc
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たんぽぽのお酒
10年ほど前、大学の倫理学の先生を囲んだ読書会に参加していました。そこで課題として取り上げられたことのある本です。その読書会自体は都合が悪くて参加できず、この本も読まずじまいになってしまいました。
このことを先週唐突に思い出し、未読のままだった、せっかくだからどこかで読もうと思いました。
晶文社
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購入したのはこの1冊。
読了したのはこの2冊。
非常に楽しい小説でした。読書記録はこちら。
白水社
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講談社
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驚きと楽しみは細部に宿る〜中二階
物語はどんな場所にでも宿る。日常の中に転がっている、本当にに些細な取るに足りない細かい物のなかにも。
この本は泡で満たされた炭酸水ように、日常のささいなことから世界が広がっていきます。人間の力を超えたものを描く壮大な物語の対極にある、ごく細かい、くだらないと言ってしまえばそれまでの瑣末なことの集積です。でもその瑣末さが、壮大な物語に負けず劣らずとても楽しい。にこにこしながら読んでました。
個人的には「ミシン目」 に対する非常な讃辞が気に入りました。確かにこれを考え出した人はすごい。ミシン目がなかったら、人はどれだけストレスを抱えてしまうか。ミシン目の偉大さなんてふだん考えもしなかったけれど、確かに大きく注を取って讃辞を送る価値があるものかもしれない。
このミシン目に関する賛辞は注にあったのですが、全体を通して本編より注を読む方が楽しいのです。注が非常に細かくて、ひとつひとつが独立したストーリーのようなもの。本編から注に脱線し、どこまで読んだかな、と確認して本編に戻り、程なくしてまた脱線。
まず本編を読んで、あとでまとめて注を読む読み方もあると思いますが、それだと読む楽しみはかなりなくなってしまう。
この本を読む主目的は脱線の楽しみを味わうことにあるのかも。
ただ、最初にあとがきを読んだのは失敗でした。ネタバレとまでは行かなくとも、物語の構造が最初にわかってしまったので。構造を知った上で読んでも十分楽しめたけど、本編を読み終わってからあとがきを読むことをお勧めします。
本のオビに「前代未聞の『極小文学』!」とありますが、確かにこんな小説は読んだことがない。読んだことがないしすごく面白い。とても楽しい時間を過ごせました。
白水社
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余談
ミシン目について書きましたが、紙にミシン目を入れたいなら実際にミシンにかけるのが手っ取り早く確実です。本来の使い方ではないし針がダメになってしまいますが。
先週気になった本・モノ (2012年第12週・3/12〜3/18)
先週チェックした本・モノからいくつかピックアップします。
[MM週間記録3/12-3/18] 登録32件/購入2件/金額1248円/読了1冊
犬の心臓
書店店頭で発見。この本のオビに豊崎由美さんの
…この事件に心拍数が上がらないようじゃ、小説好きとはいえません。
という推薦文がありました。
ブルガーコフのことは知りませんでしたが、最近海外文学が気になる、もっと色々読んでみたいと思っているのでチェック。
河出書房新社
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欲情の文法
朝日新聞ウェブサイトから。「官能小説かい」とは思いましたが、これほど人にストレートに訴えかける文章はないことも確かです。官能小説を書く気は全くありませんが、人の感情に訴えかける文章をいかに書いているか、というところには興味があります。
購入したのはこの2件。
白水社
売り上げランキング: 85600
英語の勉強でトライします。
Learning English With The New York Times 1.2(¥250)
カテゴリ: 教育, 辞書/辞典/その他
販売元: The New York Times Company – The New York Times Company (iDP)(サイズ: 67.4 MB)
全てのバージョンの評価: (7件の評価)
「人生を変える小さな習慣」名古屋ミニイベントに参加してきました
3月13日に開催された、lifehacking.jpの堀さんのイベント「『人生を変える小さな習慣』名古屋ミニイベント」に参加してきました。堀さん主催のイベントは、2009年に開催された「Lifehack@Nagoya 2 『ライフハック・ダイエットを始めよう』」以来です。
3月13日、名古屋でミニイベント「人生を変える小さな習慣」開催します | Lifehacking.jp
「ライフハックをやめようと思います」という挑戦的?な言葉から始まったイベント、堀さんが感じているライフハックの危うさ、本当にすべきことは何か、どういう所を目指すべきか、など「普通から一歩前に出る」ためのヒントが満載でした。
日々迷いと戸惑いの中で「何かしなくちゃ、何かしよう」と焦りがちな自分にとっては、少しでも落ち着いて「自分がここで本当にすべきことは何か」を考えるきっかけになりました。
またイベントの内容とは別に、ブログ運営に関していくつか個別にヒントをいただきました。いただいたヒントを一度に実行するのは難しいかもしれませんが、どんどん模索していきたいと思います。
懇親会では堀さんから「理系のためのクラウド知的生産術」をいただきました。ありがとうございます。
イベントにブログへのアドバイスなど、本当にありがとうございました。
余談
懇親会で「モレスキン 人生を入れる61の使い方」に掲載された縦書きの抜き書きノートを「衝撃的だった」とおっしゃっていた方がいたのですが、実は「衝撃的」と言われたことが衝撃的でした。「ノートに縦書き」は昔からやっていたので。
中学高校の国語のノートは、横罫の大学ノートを90度回転させて縦罫にして使っていましたし、過去に作っていた抜き書きノートも、今は販売中止になった無印良品のB5版方眼ノートに、掲載されたモレスキンと同じように後ろから縦書きしたものでした。
講談社
売り上げランキング: 16070
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 19298
先週気になった本・モノ (2012年第11週・3/5〜3/11)
先週チェックした本・モノからいくつかピックアップします。
[MM週間記録3/5-3/11] 登録27件/購入0件/読了0冊
地球のかたちを哲学する
中日新聞の広告から。しかけ絵本です。絵がすごくきれいで楽しそう。そしてこれまでに描かれてきた、たくさんの「地球のイメージ」に出会ってわくわくしそうです。
Japanese Hot Pots: Comforting One-Pot Meals
orangeflower08さんのこのツイートから。
日本人と外国人が共著で出版されてる、この鍋だけの本も写真が美しくてハッとさせられます。鍋だけでもバリエーションありますからねぇ。amzn.to/ztw2Pv@tawarayasotatsu @majinj
— orangeflower08さん (@orangeflower08) 3月 6, 2012
鍋物だけの写真集が外国で出版されているとは知りませんでした。表紙は石狩鍋でしょうか。
鍋の季節もそろそろ終わりですが、見ているだけでいかにもおなかが空きそうな、とても楽しそうな本です。
Ten Speed Press (2009-09-22)
売り上げランキング: 59361
動物が幸せを感じるとき—新しい動物行動学でわかるアニマル・マインド
中日新聞の書評欄から。
うちには現在9歳半になるうさぎがいます。もともと2匹いたのですが、1匹は昨年夏、残念ながら8歳で月に帰りました。
内容は犬猫が中心でしょうが、うさぎを飼っている身として「動物の幸せ」はとても気になります。これまで一緒に暮らしてきて、うさぎたちに色々気を配ってきたけど、それは本当に正しかったのか、彼らは幸せを感じてくれている (いた) のか。
NHK出版
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551蓬莱の豚まんを気軽に蒸す方法を考えてみた
関西に出かけた時に必ず買ってくるのが「551蓬莱の豚まん」と「カップうどん (コンビニで買い込む)」。
先日大阪に行った際も、当然両方買って帰ってきました。
次の日が仕事だったのでお弁当は豚まんにしようと思ったのですがここで疑問が。
「職場で豚まんをどうやって蒸せばいいのだ?」
チルドで買った豚まんの箱には蒸し方を書いた紙が入っていました。
しかしわたしの職場には電子レンジはあるけれど、ちょうどいい皿がない。そしてラップがあるかどうかが怪しい (切れていることの方が多い)。当然せいろだの蒸し器なんかない。職場に皿だのラップだのを提げていくのもちょっと。
ということで、手軽に持ち歩いて蒸す方法を考えました。
用意するもの
- クックパー
- 不織布タイプの厚手のキッチンペーパー
- 大きめのフリーザーバッグ
- 豚まん2個
持っていく準備
豚まんをひとつずつクックパー包みにする。
キッチンペーパーと豚まんをフリーザーバッグに入れる。これをバンダナで包んで職場に持っていきました。
蒸す準備
キッチンペーパーを2つに裂いて水にぬらし、ごく軽く絞る
豚まんの包みを1回開け、キッチンペーパーを豚まんに乗せ、再度クックパー包みをする
フリーザーバッグに入れ、ジッパーを少し開けた状態で電子レンジ加熱して、いただきます。
さすがに蒸し器で蒸したようにはなりませんでしたが、職場でぱぱっとやった割には美味しくできたかなと思います。
また豚まんを食べる機会があったら、もう少しうまく蒸す方法を考えよう。
2/27〜3/4にチェックした本・モノから
先週チェックした本・モノからいくつかピックアップします。
[MM週間記録2/27-3/4] 登録31件/購入0件/読了0冊
必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える“俺メディア”の極意
M. E. Hori ◎さんのこのツイートから
自分はこうしてブログを書いていますが、「ブロガー」かと言われるとどうなんだろうと思います。
プロブロガーになろうとは思っていませんしなれるとも思いませんが、ブログを書くこと、ブログを続けることについて思うところは色々あるので、ブログを変えていくきっかけになればいいなと思ってチェック。
インプレスジャパン
売り上げランキング: 977
どうして時間は「流れる」のか
中日新聞の書評欄から。確かに、なぜ時間は「流れる」んでしょう。時間は流れるもの、という考えが頭にあって、それを疑ったことなんてありませんでした。
物理学をベースにした時間の話、ものすごく楽しそうです。
PHP研究所
売り上げランキング: 8456
やわらかい考え方でストレスコントロール
みぃ姉さんのこのツイートから。
タイトルに「やわらかい考え方」とありますが、自分の考え方は「かたい」です。その「かたさ」によって自分が余計なストレスを抱えがちである、という自覚があります。
根本的なもののとらえ方、考え方をすっかり変えてしまうことは非常に難しいでしょうが、多少でも柔軟性を持てれば楽になる場面って多いかもしれない、と思ってチェック。
「何があっても手放したくない」まんが5選 #5manga
Twitter上で「[企画]何度でも読み返したくなる漫画5選 #5manga」という企画を発見しましたので参加します。
「これらは何があっても手放さない」と思っている作品たちです。
松本大洋「ドラえもん」
いきなり雑誌掲載のみ、単行本未掲載 (のはず) の短編作品は反則かもしれません、ごめんなさい。
しかし松本大洋作品でベスト1作を選べ、と言われたら絶対これなのです。
1996年に発売された雑誌「コミックキュー」の巻頭カラーを飾った作品。雑誌全体のテーマは「カバーバージョン」。多くのまんが家が過去の有名作品を換骨奪胎した、かなりぶっ飛んだ内容です。
わたしは「ドラえもん」を読むためだけに購入し、今でも持っています。
ストーリーは「冬の雪降る公園で、青年のび太が少年のび太と老人のび太に出会う」というもの。老人のび太が青年のび太に語る短いせりふがとても好きで、人生訓のひとつになっています。
岡崎京子「pink」
エロ度は高いですし非常に悲しい結末の作品ですが、主人公ユミちゃんの「スリルとサスペンス」を大切にする生活は、何度読んでも心にひりひりきます。
川原泉「フロイト1/2」
川原泉は中学生の時からファンなので、どれを選ぶか非常に苦労しました。非常に川原泉らしい、大泣きした作品。フロイトをこんな風に描く人は、彼女以外にいるでしょうか。大泣きしながら、でも最後にとてもほっとする。
那須雪絵「フラワー=デストロイヤー」
ひょんなことから超能力を身につけてしまった女子高校生の「パンツの見えないアクション (作者がそう書いている)」なんですが、結構正統派の青春物語でもあると思うのですよ。主人公の台詞でノートに書き写したものがいくつもあります。
大島弓子「ダイエット」
大島弓子のコミックで唯一持っているのがこれ。コミック後半に掲載された表題作がとにかく心に刺さる。「過食と拒食」を取り扱ったまんがなのですが、読むたびに自分の心の中にある、一番触れられたくない部分に紙やすりかけられるような気分がします。この作品で笑うことはとてもできない。でもそれでも何度でも読んでしまう。
現在は白泉社文庫「つるばらつるばら」で読めます。
かなり毛色の変わっていますが、でもどれもとても大切なまんがばかりです。
読んでハッピーになる作品ばかりではありませんが、まんがに限らず、読んで苦しくても、でも手放したくない作品は絶対大切にしたいです。
白泉社
売り上げランキング: 457699