月: 2012年12月
2012年に出会ったちょっといいもの5点
今年もいい本に出会えた〜2012年の5冊に続き、本以外で今年「いいな」と思ったもの5点を紹介します。
ScanSnap S1300
買うまでさんざん迷いましたが、結局「もっと早く買えばよかった」と思いました。
クレジットカードの請求書・健康診断の結果などなど「データは必要だけど紙のままだと邪魔なもの」が一掃できました。そして新聞雑誌の切り抜きが、より気軽になりました。
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映画「アイアン・スカイ」
バカ映画です。笑って楽しめました。DVDが出たらもう一度見たい。
映画を見た感想はこちら。
スペインアニメ「皺」
救いがあるとは言い難いし、泣けてきてしまったのですが、見てよかったと思います。原作DBも読んでみたい。
アニメを見た感想はこちら。
小学館集英社プロダクション
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紙用マッキー
職場で使ってます。宛名書き、Fax用の文書、ちょっと目立たせたいメモなどボールペンと同頻度で使っています。
裏移りしないし意外と書きやすくて気に入っています。
スチームクリーム
冬になると皮膚が乾燥してかゆくなってしまいます。保湿用クリームなどを何種類か試しましたが、自分にはこれが一番合っていました。
伸びやすいし香りもいいし全身に使える。今は顔も身体もこれひとつです。
全身用保湿クリーム|スチームクリーム – STEAMCREAM
日常生活で使うちょっとしたものばかりですが、いいものを見つけるとやはり嬉しい。来年も、いいものに出会えるといいな。
今年もいい本に出会えた〜2012年の5冊
2012年も、いい本に出会いました。今年読んだ本から、特によかった5冊を紹介します。
半分のぼった黄色い太陽
2段組で厚さ3cm超あり、読むのに1ヶ月かかるかと思ったけれど、引き込まれて1週間で読了。「読まされてしまう力」のある小説だと思いました。ビアフラ戦争の悲惨さと壮大なラブストーリーを両立させた、すごい小説です。
河出書房新社
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オスカー・ワオの短く凄まじい人生
TRPGやSF、カリブ海の呪い、英語とスペイン語がない交ぜになった、むちゃくちゃ面白い小説でした。家族、友人、色々な人生と歴史が折り重なる、大きなうねりに身を任せる楽しさ。表紙も内容にぴったり。
新潮社
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アライバル
ショーン=タンが日本で広く知られるようになったきっかけの1冊。わたしは洋書で読みました。息をのむほどの絵の美しさ、新天地に到着した人々への視線の優しさ。つらい気持ちをふわりと解いてくれるような絵本です。
屍者の帝国
伊藤計劃の「新作長編」が読めたことと、わずかなプロローグからこれだけの物語を紡ぎ出した円城塔に拍手を送りたい。世界を股にかけた大冒険小説。とても楽しく読めました。
そして可能なら、ぜひ続きを書いてもらいたい。物語の最後で目を開いたフライデーのその後が読みたい。
ナチスのキッチン
第1次大戦後からナチス時代の、ドイツの台所・食事の変遷を追った研究書で、非常に興味深いものでした。台所という場の変遷、食べることの意味の変遷。台所というありふれた場所の持つ意味が、この本を読むことで変わります。「ナチスのキッチン」は、現代日本と無縁な場所ではありません。食に関心がある人はぜひどうぞ。
去年くらいから古典・外国文学・SFを中心に読んでいこうと思い、これらを中心に探してきました。その中でも外国文学の面白さに触れることができた1年だったと思います。
今年はあまり古典を読まなかったので、来年は読むようにしたいです。
《気になる》空想法律読本
「空想科学読本」は知っていましたが、「空想法律読本」もあるとは知りませんでした。
確かにSF作品も例えば舞台が日本なら、その世界は日本の法律に則って動いているはず。架空のキャラクターといえども法律の縛りを受けるかも。そういう観点があるとは考えもしませんでした。
日常生活ではっきり法律を意識する場面はそうあるものではありません。でも法律は確かに自分たちの生活を縛っている。それをSFに当てはめたら、思いもよらないものも出てくるのかもしれない。
法律自体には全然詳しくありませんが、面白そうな本です。
メディアファクトリー
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スペインアニメ「皺 (しわ)」を見た
先日NHK Eテレで放送された、スペインのアニメ映画「皺」を見ました。今年の日本賞福祉教育カテゴリーで最優秀賞を受賞したそうです。
ディズニー以外の外国長編アニメを見たのはこれが初めてかもしれません。
息子夫婦に連れられて老人ホームに入った元銀行員のエミリオの、アルツハイマー病が進行していくさまを中心に、ホームの人々が向き合う老いを描いているのですが、その描写が容赦ないのです。ものを忘れ、妄想にとらわれ、身体は衰え…。
ラストも救いがあるのかどうかわからない。「よい変化」が見られると言えば言えるのだけど、それを救いと言っていいのかどうか。
では見ない方がよかったかというと、そんなことは全くない。見ながら泣けてきてしまったけど、見てよかったと思っています。
映画に出てきたせりふで印象的だったものを紹介します。
ラモンという元ラジオDJが出てきます。彼は現在、他人の言葉をひたすら繰り返してしゃべる状態にあります。
エミリオのルームメイト・ミゲルがラモンのことを
今じゃ自分の言葉でしゃべれない、しゃべりつくしたんだ
と紹介します。
そしてミゲルの言葉
人生は残酷だな
そして 最後は死ぬんだ
もうひとつ
人生はバカバカしい…
ミゲルはアルゼンチンで長く暮らし、その後スペインに戻ってきた男性です。スペイン語に「アルゼンチン訛り」があることを初めて知りました。
エミリオたちが生きている世界を、今わたしの祖母が生きています。遠からず両親、そして自分も生きることになるでしょう。この世界に救いはないのかもしれない。でも人生は死ぬそのときまで続く。
ラストに
今日の高齢者 未来の高齢者
すべての人にささぐ
と出てきたのですが、本当にそういう作品だと思います。
この「皺」、原作BDの存在は知っていたのですがアニメになっていたとは知りませんでした。原作も読みたいけれど、古本で探すしかなさそうですね。
映画の公式サイトです。スペイン語と英語です。
映画の予告編です
[youtube]http://youtu.be/GjnJA3SQL88[/youtube]
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《気になる》たった3行のシンプル手紙術—仕事も人間関係もうまくいく“手書きフレーズ”
昔は手紙魔でした。週に何通も手紙を書いて (出す人は何人かいた) 出していました。
その反動かどうか、現在は手紙だけでなくメールもほとんど出さなくなりました。書くこと自体が嫌いになったのではないけれど、手紙からは遠ざかりました。書いているのはビジネスメールばかりです。
遠ざかってはしまったけど、手紙はやっぱりいいですね。年賀状のちょっとした一言だけでも、手書きの分を読むとほっとする。
手紙を書こうとなると、どうしても改まってきちんと書かねば、と思ってしまいますが、普段の手紙ならもう少しシンプルに気負わず書いてもいいのかもしれませんね。手書きの力は意外と大きいのだから。
日本経済新聞出版社
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《気になる》酔って記憶をなくします
わたしは酒が飲めません。周囲に飲む人間はかなりいますが、酔ったあげくに記憶をなくした人はいなさそうです。自分が知らないだけかもしれませんが。
このタイトルで思い出したのが、大学で習った社会学の先生です。この先生は酒がまったく飲めない人で、こんなことを言っていました。
僕はまったく酒が飲めないからね、駅なんかで飲んだくれてべろべろの人を見ると、妬ましくてしようがないんだよね
そしてわたしの元上司。大酒飲みではなく、ほどほどに飲む人です。忘年会か何かの時に言っていました。
酔っぱらった時間をまったく過ごせないなんて、酒が飲めない人は損してると思うよ
わたしは酔った人を妬ましいと思ったことも、酔えなくて損してるとも思ったことはありません。しかし「酔う」とは不思議な状態ですね。
現実に、記憶をなくすほど飲んだあげくに事件を起こされるとたまったものではありませんが、読み物ならば「ひで〜〜」と笑ってられるからいいかも。いったいどんなぶっ飛んだ話が出てくるやら。
《気になる》ふたりの微積分——数学をめぐる文通からぼくが人生について学んだこと
数学をめぐる文通。うらやましい。
わたしは大学で数学を勉強したけれど、典型的「数学のできない数学科の学生」でした。そういう学生だったせいか、学部の先生で仲がいい先生は少なかったです。一般教養の先生の方が仲がよかったくらい。高校時代は2年3年の担任が数学の先生で、この人には授業でも授業以外でも本当にお世話になりました。残念ながらこの先生は、心臓の病気で10年ほど前に亡くなられました。
でもできない学生だったからこそ、数学のみの文通を30年間も続けた生徒と先生の関係にあこがれます。数学の話の間に流れていく人生、いったいどんな世界が展開しているのだろう。
岩波書店
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《気になる》12月25日の怪物: 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけて
いよいよクリスマスが間近に迫ってきました。わたし自身はクリスマスだからと特に何かするわけではありません。去年は取引先から職場にクリスマスケーキが贈られ、さらに大ボスがアイスケーキを買ってきたので、終業後にみんなで分けて食べました。冬のアイスケーキは、冷え性の人間にはつらいです(^^;
クリスマスの由来、サンタクロースの由来、どちらも一般的な話は知っていますが、本当のルーツは何なのかとなるとほとんど知りません。サンタクロースに限らず、伝承されていく内に由来が違った形で伝えられていくこともあるでしょう。
タイトルに「12月25日の怪物」とありますが、確かにサンタクロースは怪物かもしれない。世界中にその名を知られ、だけど正体はわからない。クリスマスを前に、そういう不思議で楽しい存在のルーツをたどるのも一興かも。
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《気になる》一人の男が飛行機から飛び降りる
どきっとするタイトルです。「一人の男が飛行機から飛び降りる」とは、いったいどんな状況か。この本は悪夢の再現のような超短編を集めたものですが、確かに自分もタイトルと似たような夢を見たことがあります。
楽しい小説、読んでハッピーになれる小説もいいけれど、それとは真逆のぞわっとくる小説、怖さを感じる小説も好きです。例えば今年読んだ岸本佐知子編訳「居心地の悪い部屋」。これも奇妙さ・怖さ・収まりの悪さなどが満載の、いい感じでぞわっと来る本でした。
「居心地の悪い部屋」は短編集ですが、「一人の男が飛行機から飛び降りる」は超短編集。1〜2ページの作品でいったいどんないったいどんな世界が展開するのか。「リアルでたのしい悪夢」の世界、のぞいてみたいです。
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余談
見る夢がモノクロかカラーか、音があるかどうかは人によって違うらしいですね。わたしが見る夢はカラーで音がありません。「こういう音がした」というイメージはあります。ごくまれに夢の中で音がはっきり聞こえることがありますが、そういうときは自分の周囲で実際その音が鳴っているのです。
《気になる》ひつまぶしとスマホは、同じ原理でできている
「ひつまぶし」と「スマホ」ですか。えっと思う組み合わせではありますが、確かに似ているところはあるかもしれません。どちらも全くの0から生まれてきたものではないこと、「こうすればどうだろう」の積み重ねの末に生まれていることという共通点はありますね。あつた蓬莱軒の大女将 (でいいのだろうか) とスティーブ=ジョブズは思考回路が同じなのか。
アイディアが既にあるものを組み合わせたり、これまでと見る角度を変えることで生まれてくるものだとしたら、ひつまぶしやスマートフォンがどうやって生まれてきたか、共通点は何かを見ていくことで、いかに発想するかのヒントが得られるかもしれません。
ところでAmazonの本容紹介に
すべてのヒントは名古屋にある。
とあります。この言葉が名古屋 (どこまでを指すのだろう) の中にいる人に向けたものなのか、あるいは名古屋の外にいる人に向けたものなのか、ちょっと気になりました。
わたしはもともとうなぎが好きじゃないので、ひつまぶしも2回くらいしか食べたことがありません。
日本経済新聞出版社
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