カテゴリー: 日々のあれこれ

2017年はずいぶんと映画を見た

今年は昨日までに44本の映画を見ました。2016年は27本でした。
なんでこんなに見たんでしょうね。10日に1本以上見てますね。

その中で特に印象的だったものをご紹介します。

 

彼らが本気で編むときは、
見終わった後にこれほど複雑な感情に襲われた映画は、過去にありません。
そこに否定的なものは全く含まれないのですが、表現のしようのないものばかりが残りました。

 

エル ELLE
イザベル=ユペールを初めて見たのは「アスファルト」というフランス映画ででした。
彼女についてなんの予備知識もなく見て、ただ「この女優いいなあ」と思い、また出演作が公開されたら見に行こうと思うようになりました。
それで今年は「未来よ、こんにちは」も「エル ELLE」も見たのですが、とにかく「エル ELLE」は強烈だった。「こんな女性を演じられるなんて、すげぇ」しかない。

余談ですが、「エル ELLE」と「女神の見えざる手」って、主人公の造形に関する基本思想が同じであるように感じます。

 

ドリーム
困難な状況を描いても悲壮な感じがせず、明るくしなやかで、それぞれの立場で信念を持ってできることやり、周囲を巻き込んで成功をつかんでいく。
サクセスストーリーはいくつもあるけど、こんな作品は滅多にない気がする。
個人的には、これから社会に出る、あるいは出たばかりの若い人に勧めたいと思います。
もちろん、いま社会の最前線で働いている人たちにも。

 

わたしたち
自分の身近でも過去にあったような小学生のいじめがテーマで、正直見ていてしんどい場面もありました。
でも、登場する子どもたちの様子がとても繊細に描かれていて、最後に光を感じることができて、非常によかった。

 

2018年の手帳には、見たい映画を着々とメモしています。。
これからも、可能な限り映画館に行きます。

2016年に出会った、忘れたくない言葉

今年も様々なメディアを通して、気になる言葉に出会いました。
その中で、特に「忘れたくないな」と思ったものをご紹介します。

 

 

人生は泣く日笑う日ごみ出す日

毎日新聞 2016年2月12日「仲畑流・万能川柳

 

思わず笑っちゃいましたが、真実をついた句だと思います。
生きていれば物理的にも精神的にも大量のごみが発生するけど、それはちゃんと出していかないとね。
「ごみはまめに拾い、まめに捨てる」は鉄則ですな。

 

 

情けない自分ていうのをどっかで笑えないと生きていけないところありますよね
強くいなくちゃいけない 偉くなくちゃいけない しっかりしてなくちゃいけない 自分は間違わないっていう人って
うざい

枝元なほみ
NHK SWITCHインタビュー 達人達「枝元なほみ×高野秀行」

 

今年は「天中殺か」というくらい、困難が降りかかってきた1年でした。それもあって心身共にに苛まれる時間が多かったのですが、枝元なほみのこの言葉を聞いて、気が楽になりました。
「強くいなくちゃいけない 偉くなくちゃいけない しっかりしてなくちゃいけない 自分は間違わない 」って考えて、余計辛くなっていたことに気づいたから。

 

 

「役に立つのか?」

映画「ブリッジ・オブ・スパイ

 

映画の中で、逮捕されたソビエトのスパイ(マーク=ライランス)が彼を担当する弁護士(トム=ハンクス)に「不安は?」と問いかけられて発した言葉です。
わたし個人は「それは役に立つのか?」という問いはあまり好きじゃありませんが、このやりとりには納得しました。
不安に苛まれた時にこれを思い出し、気持ちを落ち着ける事ができたのは確かです。

 

 

やっぱりみんな欠点ってありますやん
それを突っついとったってしゃあないですやん

NHK ドキュメント72時間 2016年2月19日放送 「大阪・天神橋筋 商店街のベンチにて」
覚醒剤でつかまった友人を支える男性

 

天神橋筋商店街の端にあるベンチに、覚醒剤で逮捕歴がある友人と共に座っていた男性の言葉です。男性は刑を終えて出所した友人を支えています。
確かに誰にでも欠点はあるし、それを突いて何かが良くなるかというと、そんなことはない。
他人を突っつく労力があるなら、もっと実のあることに使いたいですね。

 

 

大事なのは「落ち込まない意志」ではありません。落ち込みを回避する儀式などの、「創意工夫」です。

4月9日 朝日新聞be「悩みのるつぼ」岡田斗司夫の回答から

 

「創意工夫」は、生きていく上で「努力」とか「がんばる」より重要ですね。人生のエネルギーは限られているから、それを精神的なことでどうにかするんじゃなくて、具体的な行動などにした方が効率的で自分にも優しいんじゃないか、と。
ここ数年、そんなことを考えるようになりました。

 

 

明日も、今日みたいにいい日になりますように。自分に残された日々がうんざりするほど長いのか、驚くほど短いのかは誰にも分からないけれど、いい日が1日でも多くありますように。自分や自分のまわりの人たちが、怖い思いやみじめな思いをしませんように。そのためにできそうなことがあれば、がんばります。無理のない範囲で。

メレ山メレ子「メメントモリ・ジャーニー」
p259「孤独を乗りこなす力、ささやかなお祈り」

 

自分の人生も、後半戦に入りました。本当に無理をせず、いい日がちょっとでも多くなるように生きて行けたらいいな。

 

メメントモリ・ジャーニー
メレ山 メレ子
亜紀書房
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来年も、たくさんの言葉に出会えますように。

 

2016年「使ってよかった」と思ったもの

今年新たに使い出したもので、「よかったな」と思ったものをご紹介します。

無印良品「体にフィットするソファ」
家族だけでなく、ゲストにも好評です。
座り心地がよく、姿勢に合わせて変形できて、持ち運べるので掃除も楽。リビングの古いソファをこれに換えたのですが、正解でした。
2つくっつけて並べると、わたしはそのまま上に横になれます。なのでその状態で昼寝することも。

体にフィットするソファ・本体 幅65×奥行65×高さ43cm | 無印良品ネットストア

ロール型付箋紙
異動先で前任者がそのまま机に残していった物です。気がついたらこればっかり使ってました。
主に案件の進捗状況やtodoの記録に使っています。例えば「A社の返答待ち」とか「○○を改訂して部長承認をもらう」とか書いてファイルの表紙に貼ってます。
普通の付箋紙のようにひらひらしないので、ファイルの表紙にも気にせず貼れるのがいい。

Brilliant more
歯科医院で勧められた歯磨き粉。わたしは歯に着色汚れがつきやすいのですが、これを使い出して悩みがほぼなくなりました。

ちなみに歯石取りの最中にこれを勧められました。
歯科医が歯石を削りながら

今度うちで扱いだした歯磨き粉ね、着色汚れがよく取れていいよ
汚れを浮かせて落とすから、研磨剤で削るのより優しいし
着色汚れを取る歯磨き粉、1000円のやつと2000円のやつを自分で試したんだけどさ
やっぱり2000円の方が汚れがよく落ちるんだよ
だけどさ、俺は歯磨き粉に2000円はよう払わん、と思ってさ
1000円のを扱うことにしたんだよ
気になったら使って感想教えて

と言いました。当然まともな返答はできませんでした
2000円の歯磨き粉がどんなものかは不明ですが、これはよかった。ちゃんと歯科医にも報告しました

珪藻土バスマットを水切り籠の受け皿として使う
洗った食器を置く水切り籠を新しくしたのですが、専用のトレーを使わず珪藻土のバスマットを下に敷きました。
なぜかというと、専用トレイでは自分が望む方向に水を流せなかったから。そこで悩むくらいなら、いっそ流さないようにしよう、と考えたのです。
最初の数日だけ珪藻土独特のにおいが気になりましたが、現在では快適に使ってます。食器を片付けたあとにまな板スタンドに立てて乾燥させています。

速乾 バーミキュライト珪藻土バスマット コンパクト 日本製
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2016年も、たくさん映画を見たので

今年は昨日までに27本の映画を見ました。2015年は25本でした。ずいぶん見たもんですね。
その中で特に印象的だったものをご紹介します。

 

ヤクザと憲法
映画『ヤクザと憲法』公式サイト

平日昼間に行ったのに、名古屋シネマテークは補助椅子を全部出した上に立ち見まで出ていました。定員の倍はいたんじゃなかろうか。
しかも普段映画なんか見ないであろう雰囲気な人が多かった。
わたしはヤクザは嫌いだし、世の中からいなくなった方がいいと思っています。しかし彼らには彼らの言い分もあるわけで。
映画の中のヤクザは、自分が持っていたイメージとは違う面が多かったように感じます。一番印象的だったのは高校卒業後すぐにこの世界に飛び込んだ、組の一番下である20歳前後の男性。ヤクザの世界に入ったこと、この世界で生きていくことに対する迷いのなさが強烈でした。

 

 

帰ってきたヒトラー

映画『帰ってきたヒトラー』公式サイト

 

原作を読んだあと、こんなツイートをしました。Twitter文学賞に投票した時のものです。

 

映画に関しても、全く同じことを言えます。2016年これに勝る衝撃はなかった。
なによりこれだけリアルに、小説の持つおかしさや不気味さを表現できたとは。一部ドキュメンタリーであるからこそのリアルさですね。映画内での原作本の使い方も、「こうきたか」とニヤリとするものでした。
ヒトラー役の俳優は特殊メイクであの顔になりましたが、単なる「似ている人」じゃないんですよね。ヒトラー本人も、こんな感じだったんだろうと納得させられてしまいました。
映画と小説ではラストが違っています。しかし、最後の最後で「んなバカな」という衝撃を受けた点は同じ。

「帰ってきたヒトラー」は、小説と映画両方見るべき。小説の世界をこれだけ上手に映像にした作品は、そうはないと思います。

 

 

キャロル
映画『キャロル』公式サイト

実に美しい恋愛映画だった。「女性同士の恋愛」を扱った作品で、上映前から話題になっていましたが、女性同士であることは、途中からどうでもいいことに思えました。映像も音楽も、何もかもが美しい。

 

 

父を探して
映画『父を探して』公式ホームページ

手描きとパターン展開を多用した、楽しい映像と楽しくないストーリー展開が印象的でした。終盤の主人公の少年の変化に驚き。
CGによるリアルなアニメーションばかりになった今、手描きのタッチはとても鮮烈でした。

 

今年はついに、スターキャットシネクラブの会員になってしまいました。
せっかくなので、来年も見たい作品はできるだけ見に行きます。

 

今年出会った「忘れないでおきたい言葉」

今年も本やWebを通して、様々な言葉に出会いました。
「これは忘れないでおきたい」と思ったものをご紹介します。

 

言葉は今現在を躍動させるためにある。

武田砂鉄『紋切型社会——言葉で固まる現代を解きほぐす』p281「誰がハッピーになるのですか?」

今一番気になる書き手、武田砂鉄さん。
「紋切型社会——言葉で固まる現代を解きほぐす」で取り上げられた言葉は、よく聞く言葉ではあるけれど、躍動からはほど遠いものが多い。
自分自身が停滞してしまわないためにも、言葉と向き合う・言葉の背景について考える習慣を身につけられたらと思います。

 

「本の近くにいるといいことがあるんですよね」

帰ってきた炎の営業日誌「11月24日(火)

ミシマ社の営業ワタナベさんの言葉です。
実にシンプルだけど、本に対する愛情がひしひしと伝わってくる。

これを聞いた、本の雑誌社の営業杉江さんの

確かに言われてみれば、本の近くにいるといいことがある。私がここまでどうにかこうにか生きてこられたのも、間違いなく本の近くにいたからだろう。

これも本好きなら、大きくうなずくことでしょう。
確かに、本の近くにいて嫌なことがあったなんて一度もない。
これからも、本から離れずに生きていきたい。

 

「自分の老化」という経験を観察するのはなんだかおもしろいし、老化とつきあうためにあれこれ「工夫」するのも意外と楽しいものである。ともかく自分の体という「ありもの」で生きていくしかないので、だましだまし過ごせばいいと思っているのだ。

小町拝見「経験共有 更年期の友…深澤真紀」

40代も半ばになり、いよいよ老化が身近になってきました。
老化への向き合い方は人それぞれだと思いますが、わたしはこの言葉のように接していきたいな、と思います。
過去に病気で辛い思いをした経験もあるので、今の自分でうまく生きていく方法を考えるのが、心身ともにしんどくならずに済みそうです。

 

「自分と他人を、どう見逃すかが大事だ」ということ。やっぱり人間は一人一変態、一人一派だから、完全な共感とか理解をするのは不可能でしょう。そこで大事になるのは「適度に見逃す」っていうことだよなと。

女オンチな女たち「人類みな『変態』である–vol.6

続けて深澤真紀さんの言葉です。
前出の言葉は「対自分の老化」、こちらは主に「対他人」で自分をすり減らさないためですね。
他人に対していらいらすることは多いけれど、自分の思い通りにすることなど不可能なのだから、できないことで悩むのはやめていかないと。
もちろん自分自身だって思い通りにならない。そこも受け入れていかないとだめですね。

この「女オンチな女たち」という対談、非常によかった。今年目にしたWebコンテンツではダントツだったと思う。
「『女』をめぐる諸問題」がテーマなのですが、年齢性別問わずおすすめします。
男女関係なく「自分自身のありかた」を考える上で、非常に示唆に富む内容です。

 

「自分に自信を持とう」「自分を好きになろう」と、いろいろな自己啓発本に書いてあるが、なかなかすんなりとできるものではない。それならば、自分の強いと思えるところを「美しい」に変えて自分を認めてあげるほうが簡単だ。自分は、もしかしたら自分が思っているよりもずっと「強い」のかもしれない。

サイゾーウーマン「『かわいい』『女子』ブームが本格的に終焉、美容界の向かう『強さと美しさ』の潮流

「あ〜なるほど」と思った言葉。
「自分に自信を持とう」「自分を好きになろう」って確かにその通りなのですが、そう言われてもねぇ、と思ってしまうのも事実。
でもここでちょっと視点や基準を変えれば、自分自身の思わぬ一面に出会いやすくなるかも。
決まり文句にとらわれる必要はありませんものね。

来年も、たくさんの言葉に出会う機会があるといいな。

 

紋切型社会——言葉で固まる現代を解きほぐす
武田 砂鉄
朝日出版社
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今年もたくさん映画を見に行ったので

今年は今日までに25本の映画を見に行きました。去年は16本でした。ずいぶん行ったもんだな、と思います。

特に印象的だった作品をご紹介します。

 

百円の恋
映画「百円の恋」公式サイト

主演の安藤サクラに終始圧倒され通しでした。
序盤の緩みきった表情と身体が、ボクシングに出会ってあっという間に変わっていく。これが同じ人物か、というくらい。見た目だけでなく、体の動き一つまで全部変わっていく。
そしてデビュー戦のシーン。演技だとは思えなかった。極端な話、この部分だけでもチケット代払った甲斐はあったかも。

 

 

おみおくりの作法
映画『おみおくりの作法』オフィシャルサイト

ラストシーンで涙が出て、自分でも驚きました。
とてもいい話で、かなり集中して見てはいたけど、泣きたくなるような気分には全くなっていなかったからです。
ラストは、周囲でも何人か泣いているのがわかりました。しかし自分も涙が出るとは。映画で泣いたことなんて、ほとんどなかったのに。

 

 

ザ・トライブ
映画『ザ・トライブ』オフィシャルサイト

登場人物が全員ろうあ者で、言語は手話のみというのはやはり衝撃的でした。言葉について考えずにはいられなかったし、「セリフが全くない映画」とは本質的に違っていると思った。
もちろんその衝撃だけで終わる作品ではないと思います。
全体を覆う暴力の痛々しさ、登場人物それぞれが持つやりきれない気持ちに接していると、心がひりひりしてくる。
映像の動きも色も、とてもきれいだった。

 

 

屍者の帝国
「Project Itoh」

公開前にフライデー役の声優がいると知って「え〜、なんで」と思ったのですが、見て納得しました。
原作と違うところも含めて、とてもよくできていたと思う。スチームパンクの世界が非常に美しい映像でした。
特にフライデーの目。その描写の変化で何が起きているかが鮮明にわかる。
個人的には「男前だと書いておいてくれ」のシーンがちゃんと映像化されていただけでもよかった(笑)。

原作も映画も、どちらもとてもよかった。

 

 

マッドマックス 怒りのデス・ロード
マッドマックス 怒りのデス・ロード

「マッドマックスの新作」とだけしか聞いていなかったら、全く関心を持たずに終わったと思います。
見てみようと思ったのは、こんなツイートを目にしたからです。

 

 

見に行って正解でした。徹頭徹尾「ヒャッハー」な世界と、このツイートのような解釈が両立しうるなんて、ただただすごい。作り手の力に敬服するばかりです。

 

 

ヴィヴィアン・マイヤーを探して
映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」公式サイト

わたしは写真は素人ですが、映画に出てきた彼女の作品はどれも「ああ、いい写真だなぁ」と感じました。
ごく普通の青年が偶然彼女のネガを手に入れたことから始まり、写真が「発見」され、そしてこのドキュメンタリーが制作された。
確かに彼女の写真には、それだけの魅力があると思う。
写真集は洋書しかないようですが、いつかじっくり見てみたいです。

 

NHK「ドキュメント72時間 世界最大 古書の迷宮へようこそ」を見た

12月4日に放送された、NHK「ドキュメント27時間 『世界最大 古書の迷宮へようこそ』」を見ました。

 

ドキュメント72時間「世界最大 古書の迷宮へようこそ」 – NHK
世界最大 古書の迷宮へようこそ …

 

神田の古書店街に3日間密着しています。本に関する場所に密着するのは、2013年放送の「巨大書店 活字の森の歩き方」以来でしょうか。

 

NHK「ドキュメント72時間 巨大書店・活字の森の歩き方」を見た | 書肆小波

 

20代に水道橋にある専門学校に通っていた時期があり、当時は毎日のようにこの辺をふらふらしていました。しかしいつもショウウインドーや店頭のワゴンを眺めるだけでした。この時期は非常にお金がなかったので、新刊にせよ古書にせよ、本はほとんど買っていません。環境はとてもよかったのに。惜しいことをした。

 

古書店街には平日休日問わず、多くの人がやってきます。
例えば出張で九州からやってきた不動産業の60代男性。古書5冊を選んでスタッフに「すごい生き生きとしてますね」と言われていました。画面からもうれしさが伝わってくる。

1984年の雑誌オリーブを購入した19歳の女子大学生。お母さんの青春時代の話を聞いて興味を持ったそうです。当時のファッションは「1周2周ぐらい 3周目ぐらい回って またかわいいなって思いますね」とのこと。
彼女のファッションも、確かに「オリーブ少女」のテイストです。着ていたセーターは、なんとお母さんのお下がりとか。

一番印象的だったのが、ガレージセールを見ていた元雑誌編集者の66歳女性。持病があり、医師に「命を削るようにして仕事をしてきたんだから もうやめて自分の好きなことをした方がいい」と言われたんだそうです。
そう言われて、古書店街にやってくる。心底本が好きな人なんですね。

現在彼女は人生のすべてを捧げてきた本の処分を考えているそう。

 

わからない人はみんなゴミにして出しちゃうでしょ

(略)

わたしは持っているだけですごくうれしかったから
それが欲しい人が持っていてくれてすごく うれしかったら
わたしも持って大事にしてきた時間が 無駄にならなかったような気がするから
やっぱり本があるといいなって思うから

 

この言葉、身にしみる。本は持っているだけでうれしいし、本がある生活はとてもいいと思うから。

古書店街には160店以上あり、びっくりするようなものも売られています。
例えば室町時代の書物が1,600万円で、1774年の「解体新書」が380万円、1618年にオランダ人から江戸幕府に献上された植物図鑑「草木誌」は216万円。
「見つからない物はない」と言われているのも納得できます。

神田古書センター内の書店も撮影されています。この8階にアダルト専門の「芳賀書店」があるのですが、さすがに行っていません。しかし、フロアガイドが写った時に、さりげなく店名が赤枠で強調されていましたww

オープニングに写った、路上にいた30代くらいの男性は「本が好きな人の魔法の国」と言い、60代くらいの男性は「お酒はやめられるけどこれ (古書) ばっかりはやめられない」と語っていました。強く頷くのみです。

古書店って、新刊書店より強い吸引力を持っていると思います。古書店の「おいでおいで」の方が強力に感じます。不思議です。

2016年用の手帳を購入

来年用の手帳を買いました。選んだのは「ミドリ プロフェッショナルダイアリー マンスリー」です。

 

本当はこの色のムーン柄がほしかった
本当はこの色のムーン柄がほしかった

 

プロフェッショナルダイアリー 2016【手帳・ダイアリー 2015】|ミドリ オンラインストア

 

今年はB6スリムのレフトタイプを使っていますが、自分の予定管理には時間軸はいらんな、と思ったのでマンスリーのみにしてみました。

 

年間インデックス
年間インデックス

 

マンスリーページ
マンスリーページ

 

月ごとのノート
月ごとのノート

 

サイドポケット
サイドポケット

 

気に入った点は

  • 月ごとのページに縦軸月間カレンダーがあるので、「1日で完結する予定」「数日にわたる予定」を混在させずに管理できる
  • カレンダー直後の月ごとノートページに、予定の補足をまとめて書ける
  • MDペーパーなので書きやすそう
  • A4用紙を3つ折りにできるサイドポケットがある

など。

今年同様、来年も手帳には必要なことだけを書いて、のんびり過ごしていこうと思います。

 

 

深澤真紀さん講演会に行ってきました

7月20日に岡崎市のりぶらホールで開催された、深澤真紀さん講演会「その情報本当ですか?〜メディアの裏を読む技術」に行ってきました。
岡崎商工会議所女性部主催です。
深澤さんの講演はいつか聞きたいと思っていたので、万難を排して整理券を入手してきました。

 

これを手に入れるために、朝から商工会議所に行きました
これを手に入れるために、日曜朝から商工会議所に行きました

 

講演はまず、りぶらに来る前に岡崎観光をした話から始まりました。
そしてりぶらはとてもいい図書館で「毎日きたい」とのこと。これには賛成。近所にあったら毎日でも通いたい。

本題は深澤さんが「草食男子」をどういう意図で考えたのか。褒め言葉である「草食男子」がどう誤解されていき、それとどう対峙したか。「草食男子」に対する世間の誤解と実態がどんな風にずれているかを中心に進んでいきました。

途中何度も笑いがおき、深澤さんの「ノリがいい」とおっしゃっていました。実際かなり楽しい内容でした。

印象に残ったエピソードをピックアップすると

「愛知のありがちな母娘像」の話で、名古屋のお嬢様大学のことだけでなく、東海地方のファッション雑誌ケリー (読んだことない) の名前まで出てきたのには驚きました。ローカル雑誌のことまで知っている (調べている) とは思いませんでした。

いまの若い男性は「据え膳食わぬは男の恥」「送り狼」と言われてもピンとこないらしいです。
以前「据え膳食わぬは男の恥」について深澤さんが男子学生に説明したところ、彼は「その女が腐っていたらどうするんですか?」と言ったそうです。
しかし、その指摘は正しいんじゃなかろうか。「据え膳の女が腐っていた」って、それなりの確率でありそうだもの。

そして「最近の若い者は…」という決まり文句について。
そもそもいつの時代も若者は評判が悪い。深澤さんはバブル世代ですが、団塊の世代にしてもバブル世代にしても、かつては「最近の若い者は…」って言われてたんですよね。
さらに若者のせいにしたくなるのは「順調な老化」だし、「昔はよかった」と考えるのは雑ではないか、と。
気をつけないといけませんな。

一番印象的だったのは、最後に「私の話も鵜呑みにしないでくださいね。全部嘘の数字を挙げているかもしれないし」とおっしゃったことです。
確かに「その情報、本当ですか?」と言った時に、「じゃあそういうあなたの言っている情報はどうなの」というブーメランが飛んできますね。
深澤さんが嘘を言っているとは思いませんが、そのことをきちんと言葉になさるところには非常に好感が持てました。

講演終了後は、司会者とのトークセッションとなりました。
この中で、「ネット時代でこれだけ情報が氾濫する中で、どうやって必要な情報を見分けたらいいのか」というテーマで

年を取ればとるほど知らないメディアに接触する

との話が出ました。
例えば新聞もテレビも、決まった物だけを観ないようにする。朝のワイドショーも曜日で番組を替えたり、新聞の勧誘が来たら、その機会に購読新聞を変えるのも一つ。
視野を狭くしないためにも、様々なものに目を通すことを心がけるようにしたいです。

隣に座ったのが60代と思しき女性2人連れでしたが、講演終了後「面白かった」「来てよかった」と話していました。
全く同感です。非常に暑く、ちょっと歩くだけで汗だくの日でしたが、行ってよかった。

「ももも展」 にアイディアを採用いただきました

4/17〜5/31に、東京ミッドタウンにて「ももも展」が開催されます。

 

◯◯◯も◯◯◯も◯◯◯も展〜◯◯◯も◯◯◯といえる

 

こちらでの「モレスキナリー」さんの展示に、わたしのアイディアを採用いただくことになりました。
モレスキナリーのYOKOさんが展示作品を作る際のアイディアの1つとして、「モレスキンに直接ペンをぶら下げるハック」でご紹介した、ハトメを使う方法を使っていただけるとのこと。

 

どの展示も一見デザインとは無関係ですが、非常に面白そうです。

モレスキナリーさん、ももも展主催の皆さん、ありがとうございます。

 


〜「ももも展」開催情報〜

東京ミッドタウン・デザインハブ第51回企画展
◯◯◯も◯◯◯も◯◯◯も展

2015年4月17日(金)〜5月31日(日)
東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー5F)
入場無料 / 会期中無休 11:00〜19:00