今年もたくさん映画を見に行ったので
今年は今日までに25本の映画を見に行きました。去年は16本でした。ずいぶん行ったもんだな、と思います。
特に印象的だった作品をご紹介します。
百円の恋
映画「百円の恋」公式サイト
主演の安藤サクラに終始圧倒され通しでした。
序盤の緩みきった表情と身体が、ボクシングに出会ってあっという間に変わっていく。これが同じ人物か、というくらい。見た目だけでなく、体の動き一つまで全部変わっていく。
そしてデビュー戦のシーン。演技だとは思えなかった。極端な話、この部分だけでもチケット代払った甲斐はあったかも。
おみおくりの作法
映画『おみおくりの作法』オフィシャルサイト
ラストシーンで涙が出て、自分でも驚きました。
とてもいい話で、かなり集中して見てはいたけど、泣きたくなるような気分には全くなっていなかったからです。
ラストは、周囲でも何人か泣いているのがわかりました。しかし自分も涙が出るとは。映画で泣いたことなんて、ほとんどなかったのに。
ザ・トライブ
映画『ザ・トライブ』オフィシャルサイト
登場人物が全員ろうあ者で、言語は手話のみというのはやはり衝撃的でした。言葉について考えずにはいられなかったし、「セリフが全くない映画」とは本質的に違っていると思った。
もちろんその衝撃だけで終わる作品ではないと思います。
全体を覆う暴力の痛々しさ、登場人物それぞれが持つやりきれない気持ちに接していると、心がひりひりしてくる。
映像の動きも色も、とてもきれいだった。
屍者の帝国
「Project Itoh」
公開前にフライデー役の声優がいると知って「え〜、なんで」と思ったのですが、見て納得しました。
原作と違うところも含めて、とてもよくできていたと思う。スチームパンクの世界が非常に美しい映像でした。
特にフライデーの目。その描写の変化で何が起きているかが鮮明にわかる。
個人的には「男前だと書いておいてくれ」のシーンがちゃんと映像化されていただけでもよかった(笑)。
原作も映画も、どちらもとてもよかった。
マッドマックス 怒りのデス・ロード
マッドマックス 怒りのデス・ロード
「マッドマックスの新作」とだけしか聞いていなかったら、全く関心を持たずに終わったと思います。
見てみようと思ったのは、こんなツイートを目にしたからです。
『マッドマックス』に関するフェミニズム的読解が毎日ぼくのTLには並んでいますけれど、ぼくが言うまでもなく、その読解は、正しい読解だと思います。ぜひ、タランティーノの『デス・プルーフ』も併せて観てみてください。「車で追っかけっこ」する映画の男根主義を監督が作中で解説していますからw
— 藤田直哉 (@naoya_fujita) 2015, 7月 4
見に行って正解でした。徹頭徹尾「ヒャッハー」な世界と、このツイートのような解釈が両立しうるなんて、ただただすごい。作り手の力に敬服するばかりです。
ヴィヴィアン・マイヤーを探して
映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」公式サイト
わたしは写真は素人ですが、映画に出てきた彼女の作品はどれも「ああ、いい写真だなぁ」と感じました。
ごく普通の青年が偶然彼女のネガを手に入れたことから始まり、写真が「発見」され、そしてこのドキュメンタリーが制作された。
確かに彼女の写真には、それだけの魅力があると思う。
写真集は洋書しかないようですが、いつかじっくり見てみたいです。
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