2016年も、たくさん映画を見たので
今年は昨日までに27本の映画を見ました。2015年は25本でした。ずいぶん見たもんですね。
その中で特に印象的だったものをご紹介します。
ヤクザと憲法
映画『ヤクザと憲法』公式サイト
平日昼間に行ったのに、名古屋シネマテークは補助椅子を全部出した上に立ち見まで出ていました。定員の倍はいたんじゃなかろうか。
しかも普段映画なんか見ないであろう雰囲気な人が多かった。
わたしはヤクザは嫌いだし、世の中からいなくなった方がいいと思っています。しかし彼らには彼らの言い分もあるわけで。
映画の中のヤクザは、自分が持っていたイメージとは違う面が多かったように感じます。一番印象的だったのは高校卒業後すぐにこの世界に飛び込んだ、組の一番下である20歳前後の男性。ヤクザの世界に入ったこと、この世界で生きていくことに対する迷いのなさが強烈でした。
帰ってきたヒトラー
原作を読んだあと、こんなツイートをしました。Twitter文学賞に投票した時のものです。
Twitter文学賞海外部門。ティムール=ヴェルメシュ著・森内薫訳「帰ってきたヒトラー」河出書房新社。2014年これに勝る衝撃はなかった #wtb5 #fb
— 小波(sazanami) (@sazanami_jp) 2015年2月4日
映画に関しても、全く同じことを言えます。2016年これに勝る衝撃はなかった。
なによりこれだけリアルに、小説の持つおかしさや不気味さを表現できたとは。一部ドキュメンタリーであるからこそのリアルさですね。映画内での原作本の使い方も、「こうきたか」とニヤリとするものでした。
ヒトラー役の俳優は特殊メイクであの顔になりましたが、単なる「似ている人」じゃないんですよね。ヒトラー本人も、こんな感じだったんだろうと納得させられてしまいました。
映画と小説ではラストが違っています。しかし、最後の最後で「んなバカな」という衝撃を受けた点は同じ。
「帰ってきたヒトラー」は、小説と映画両方見るべき。小説の世界をこれだけ上手に映像にした作品は、そうはないと思います。
キャロル
映画『キャロル』公式サイト
実に美しい恋愛映画だった。「女性同士の恋愛」を扱った作品で、上映前から話題になっていましたが、女性同士であることは、途中からどうでもいいことに思えました。映像も音楽も、何もかもが美しい。
父を探して
映画『父を探して』公式ホームページ
手描きとパターン展開を多用した、楽しい映像と楽しくないストーリー展開が印象的でした。終盤の主人公の少年の変化に驚き。
CGによるリアルなアニメーションばかりになった今、手描きのタッチはとても鮮烈でした。
今年はついに、スターキャットシネクラブの会員になってしまいました。
せっかくなので、来年も見たい作品はできるだけ見に行きます。
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