「知的生産」ってなんだろう〜知的生産の技術

今頃読んでいるのかと言われそうですが。
知的生産に関する古典ともいえる本。昨今のライフハックに通じる、しかしずっと力強く普遍的な話が書かれています。

「知的生産」がなんなのか、じつはまだピンとこないのです。
まえがきに

知的生産というのは、頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがら—-情報—-を、ひとにわかるかたちで提出することなのだ、くらいにかんがえておけばよいだろう。この場合、知的生産という概念は、一方では知的活動以外のものによる生産の概念に対立し、他方では知的な消費という概念に対立するものとなる。

とあります。
わたしは純粋事務職なのですが、確かに「頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがらを、ひとにわかるかたちで提出する」仕事です。そうすると自分の仕事も知的生産ということになります。しかし、自分はそうとは思えない。
あるいはブログを書くことはどうでしょう。本を読んでそこから得たものを文章にするという点では「知的生産」かもしれません。しかし自分の読書は基本的に「楽しみのための読書」なので、生産的というわけでもない。やはりこのブログも自分にとっては「知的生産」とは言えないような気がするのです。
「知的」という言葉のとらえ方、あるいは仕事や文章を書くことのとらえ方の問題かもしれません。

梅棹先生は学校教育について

知識は教えるけれど、知識の獲得のしかたは、あまりおしえてくれないのである。

と書いてらっしゃいます。中学高校だけでなく、大学でも同じ状況だと。
わたしが学生の頃、大学の先生の中にも「もっと学生にhowtoを教えるべきだ」と主張する人が何人かいました。割と仲のよかった社会学の先生もその一人でした。この先生は「理科系の作文技術」や「レポートの組み立て方」、「アメリカ式ノートのとり方」を教えてくれました。しかし内容は全部忘却の彼方orz どれも読み直したいです。
この本の最後で「情報科」の授業の話が出てきます。今高校にはそのものずばり「情報」という科目があるようですが、何を勉強しているのでしょう?

京大式カードが梅棹先生の考案であったことは初めて知りました。
自分が京大式と出会ったのは高校生の時、家庭教師だった大学生が教えてくれました。
使い道は英単語カード。単語カードというとこういうのがよく使われますが、そんな小さなのを使うな、と京大式カードを教えてくれました。
使い方は、カードの見出し部分に単語と発音記号を書き、下に意味や例文を書いていくというもの。1枚のカードの片面に、その単語に関する情報は全部書け、と言われました。
そのままだと非常に持ち歩きにくかったので、穴を開けてリングを通し、日替わりで数枚ずつ持ち歩いていた記憶があります。
使い道はともかく、この本で紹介されているカードの書き方とほぼ同じですね。
自分にとっての「カードによる情報整理」はこれが原点です。

そしてかなり長い間カードによる情報整理からは遠ざかっていましたが、今の職種になってから、またカードによる情報整理を始めました。今度は仕事の手順等をまとめるためです。こういう情報を知りたいときはこのシステムでこういうキーワードで引っ張ってくる、とか庶務的な仕事の手順とか。
最初は全部ノートに書いていたのですが、howtoはカードの方がはるかに整理がしやすいし探しやすい。カードケースがないのでB6のDリングファイルにとじていますが。

「知的生産の技術」は初めて読みましたが、自分はこの本に書かれている手法や考え方に知らないうちに接していたのですね。それぞれを紹介してくれた人たちがこの本を読んでいたかどうかは定かではありません。
今この本を読んで、道具類はさすがに古いものが多いし今では当たり前に実現しているものも多いけど、それは表層のことであって、核心部分は全然古くない。やはり基本書、古典だからでしょう。
「知的生産」という言葉がピンとこない面はあったけれど、もっと早く読んでおけばよかったと思う。

 

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理科系の作文技術 (中公新書 (624))
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あとがき
Amazonで単語カードを検索していて、「TOEICテスト900点・TOEFLテスト250点への王道」という本で5×3の情報カードを使った単語暗記法が紹介されているらしいことを知りました。どんな方法かは知りません。わたしが家庭教師から聞いたような方式でしょうか。

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