《気になる》それ行け!! 珍バイク
「珍バイク」などと聞くと、「デコバイク = デコトラのバイク版」か、と思ってしまいますがそうではない。
ベトナムで撮影された、あらゆる物を積んで、バイクとは思えなくなったバイクの写真集です。
表紙は家鴨?と鶏を満載したバイクです。家鴨は生きている気がする。鶏はどうだろう。
スーパーカブのようなバイクがほとんどみたいです。カブ自体かなりの積載物に耐える乗り物だと思いますが、それにしてもここまでくるとすごい。
重さもそうですが、これだけの物を積んでちゃんと走れるんですよね。おそらくスピードも結構出すのでしょう。それを考えると、ライダーたちの運転テクニックもまたすごい。
理屈抜きに、ただ見ているだけで楽しそうな写真集です。
余談
東南アジアで疾走するバイクはこんな感じのようです。舞台は約30年前のバンコク、バイクはカブではなくもっと大型のようですが、この写真集のベトナムも、雰囲気は同じかもしれません。
…少なくともここではオートバイを「青春」といい換えることはできない。「自由」または「逃走」という言葉を連想させない。かといって「狂気」も適当ではない。しいていうならば「生活」である。この街では疾走もまた生活である。ワイシャツをうしろまえに着て風をよけながら一家五人乗りのオートバイが時速八十キロメートルで走っていく。彼らは一家だんらんと暴走を同時に行う。熱帯の大都市で、実用と趣味は渾然として国境を失う。
関川夏央「貧民夜想會」収録「バンコクの三悪人」
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