BSジャパン「NIKKEI×BS LIVE 7PM 『SF小説の新潮流』」を見た
2012年8月16日放送のBSジャパン「NIKKEI×BS LIVE 7PM 『SF小説の新潮流』」を録画して見ました。
BSジャパン : NIKKEI×BS LIVE 7PM 「SF小説の新潮流」
テーマは「読んだ気になる! 新世紀SF小説」。
大森望さんをゲストに迎え、現在の日本のSF事情が紹介されました。
小松左京・星新一・筒井康隆以降SF自体が下火になっているという話から、
- 実はSFが色々なところに浸透しSFをSFと言わなくなった
- 色々な人がSFを書くようになった
- 「SF=映画」というイメージが強くなり、小説は映画に比べるとどうしても地味なので目立たなくなる
などSFの状況の解説があり、「今SFを読むならこの作家」として、伊藤計劃と円城塔が紹介されました。
小松左京・星新一・筒井康隆から伊藤計劃・円城塔へ、というのは飛びすぎじゃないかと思いましたが、「屍者の帝国」の発売直前でかなり注目が集まっているだろうし (もう発売されていますが、このエントリを書いている時点でAmazonのベストセラーランキングで42位でした)、やはりそういう形になるのでしょう。番組内でも「屍者の帝国」の紹介に結構時間を割いていました。
あとは第146回芥川賞は田中慎也の「もらっといてやる」発言と石原慎太郎とのバトル?が注目されたけれど、実際に芥川賞銓衡委員としての石原慎太郎に引導を渡したのは円城塔である、という話など。
「屍者の帝国」について、山田五郎が「確実に映画化」と言っていました。これは本当にそういう話が進んでいるのか、彼の願望あるいは予測に過ぎないのか。わたしはまだ読んでいませんが、本当に映画化されたら見に行くかもしれない。
その他、番組を見ていて気になったことをいくつか。
- 大森さんの前に何冊かのSF小説が置かれていました。かなり古い洋書と思われるレイ=ブラッドベリやフィリップ=K=ディックなど。あと子供向け全集に入っていたと思われるベリャーエフ (山田五郎が「ベリャーエフとは懐かしい」と言っていました)。すべて大森さんの蔵書と思われます。
- 大森さんが資料閲覧用に持ち込んだのはGALAXY Tabと思われます。番組中に着信がありましたwww
- 出演していた日経新聞の女性記者が、過去の映画の興行成績の紹介以外ではほとんど黙っていたのが気になりました。SFをほとんど知らないからだと思いますが、知らないなりに何か質問すればいいのに、と思いました。
特別目新しい話があったわけではありませんが、古い本 (写ったのを見ただけですが) と最新の本に触れられて、結構楽しかったです。
以下は番組内で紹介された本の一部です。
「SF的作品」として紹介された小説
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-03-28)
売り上げランキング: 529
新潮社 (2012-03-28)
売り上げランキング: 1629
大森望選・2012年上期ベストSF
朝日新聞出版 (2012-07-06)
売り上げランキング: 3542
角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング: 30447
早川書房
売り上げランキング: 65579
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