「繰り返す歴史」を改めて振り返る〜フォーリン・アフェアーズ・リポートを読んで

今回レビュープラスさんよりフォーリン・アフェアーズ・リポートを献本いただきました。今回はその中の論文「複雑系の崩壊は突然、急速に起きる」を読んで感じたことを書きたいと思います。

わたしは歴史の基礎知識が乏しい。高校で歴史の勉強をしなかったことが主たる原因なのだけど、専門的なことでなくても、日常のちょっとした会話で歴史の話が出てきてもわからないことが多い。
そんな自分でも、「歴史は繰り返す」ものであり、今世界で起きている様々な問題も、多くが「いつか来た道」であることは知っている。世界はそのように動いていて、その繰り返しで進んでいくものだと思っていた。しかし今回「複雑系の崩壊は突然、急速に起きる」を読んで、このような考えだけでは足りないのかもしれないこと、そして「歴史」と「複雑系」という、一見関係がないことも、2つを結びつけることで見えてくるものがあるなど、新たな視点を得ることができた。
実際大国が短時間で崩壊した例が過去にいくつもあることは、この論文を読んで初めて知った。ある大国の成り立ちはなんとなく知っていたけど、その終焉については全くと言っていいほど知らなかった。

しかし、確かに「しばしば予期せぬ変化が急激に起きる」ものだとしても、それすらを含めて「歴史は繰り返す」ものなのだろう。確かに急激な変化は何処で起きるかわからない。しかし、その変化も内容は違っていたとしてもこれまでに何度も起きている。繰り返しと急激で予期せぬ変化の2つの流れを持つ歴史の中にあって、崩壊を避けるためにできることは「常に片足を外側に向けておく」、つまりどんなときでも、何かあった場合にはすぐにその場から走り去れるように意識を持つことかもしれない。
しかし、実際そんなことは可能なのだろうか。「常に片足を外側に向けておく」こと、すなわち不測の事態に備えること、いずれ来る混乱に備えることは、この論文に指摘されるまでもなく、なかなかできることではない。
人間は「実際に目の前で起きたことしか理解できないし対処できない」ものなのだろう。だからこそ、将来のに向けた準備ができず、崩壊を迎えてしまう。歴史が繰り返すものなのも、結局歴史的なことは「自分の目の前で起きたことではない」ことがほとんどだから、そこから学ぶことに限度があるからかもしれない。歴史を知らないわたしはそんな風に思ってしまう。

この論文を読んで、歴史をもっと知る必要があると実感した。改めて勉強するのは難しいかもしれないけど、いろいろな歴史書を読んで、視野を広げていきたいと思う。

フォーリン・アフェアーズ・リポート2010年4月10日発売号
ニオール・ファーガソン スティーブン・デュナウェイ ゲリー・C・ハフバウアー 他
フォーリン・アフェアーズ・ジャパン

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