月別: 2013年11月

《気になる》緩慢の発見

不思議なタイトルです。わたし個人は、緩慢の対義語である「敏速」の方が発見にふさわしい気がします。人間の生活は、時代が下るほどスピードが上がっているから。でもスピードが上がるからこそ、緩慢に出会うことが「発見」になるのでしょう。
主人公はジョン=フランクリン。イギリスの海軍将校です。軍人と緩慢は相容れないもののようにも感じます。両者の関係はどんなものだったのでしょうか。

オビにある「遅い者のほうが多くを見る」って、いい言葉ですね。これだけも読んでみたくなります。

 

緩慢の発見 (EXLIBRIS)
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シュテン ナドルニー
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《気になる》カネ遣いという教養

「身銭を切らなければ己は磨けない」
確かにその通り。自分の力で手に入れた物でなければ残らない。

ファンドマネージャーとして億単位の収入を得ていた人だけあって、使うお金の量が凄まじいですが、清々しいくらいです。
そして今お金をすべて失っても、後悔は一切ないと言い切る。
個人的な印象でしかありませんが、放蕩し尽くした人はお金を失っても、その状況を当たり前のこととして受け入れる人が多いように感じます。そうなるのはなぜなのか。わたしには想像もつきません。

これだけ放蕩してどんな世界を見たのでしょう。とても気になります。

 

カネ遣いという教養 (新潮新書)
藤原 敬之
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《気になる》捨てる女

わたしは時々無性に物を捨てたくなり、実際にまとめて捨てることがありますが、断捨離などというレベルではありません。断捨離実践者からすれば、わが家は物があふれている場所だと思います。トータルで見ると「捨てられない人間」に分類される気がする。
物を捨てると、空間も気持ちもすっきりします。でもその一方で、物がある空間に安心することもあります。身軽なのに越したことはないけれど、あまり軽くても落ちつかなそう。

この本は、著者が「捨て暮らし」を実践した過程を綴ったエッセイです。「今はとにかく捨て続けるしかない」という気持ちで捨てまくったそうです。

捨てることは気持ちがいいけど、すべてを捨てたときに何が起こるのか。あまり捨てられないわたしは一種の「怖い物見たさ」で、この本が気になります。

 

捨てる女
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内澤 旬子
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《気になる》本の花

平松洋子さんのことを、ずっと料理研究家専業の人だと思っていました。1年ほど前に「野蛮な読書」を見つけ、エッセイストとしても活躍されていることを知りました。
料理家としてだけでなく、本の読み手としても気になる人です。おいしい料理を作り出す力と、本を読む力・その本のおいしさを引き出す力が連動しているような気がするのです。
この本は、平松さんが書いた書評を集めたものです。彼女の書評を読んだことがなかったので、とても気になります。「野蛮な読書」は読書にまつわる話を集めたものですが、書評とはちょっと違うので。

 

本の花
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平松 洋子
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野蛮な読書
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平松 洋子
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「変える必要のないものを変える」ことのすごさ〜爆速経営

※レビュープラスさんから献本いただいた本について書いています。

「ヤフー? ああ、小学校のパソコンで使ったことがある」

スマートフォンでLINEを使う女子高生の言葉です。スマートフォン世代にとってのヤフーがどんな存在か、を象徴する言葉です。
自分にとってのヤフーは、さすがにここまでではありません。それでもいつの間にか疎遠になっていました。

ネット企業として揺るぎない存在であるヤフー。2012年に社長が交代し、その後現在に至るまでにヤフー内で行われた改革の内容を追いかけたのが「爆速経営」です。
ヤフーはサービス開始以来16期連続の増収増益を続けていて、現在も更新中です。さらに売上営業利益率54%を誇ります。文句ない優良企業です。しかし証券業界では「業績は安定しているが、動きのない会社」だとして「ネット界のNHK」などど揶揄されていたそうです。

そんな風に言われていたとはいえ、経営危機に瀕しているわけではない会社で、なぜ社長交代が行われ、組織が変わりだしたのか。
きっかけは2012年にソフトバンクアカデミアです。
ある受講生が「ヤフーは実にMOTTAINAI」と、経営体制に対して問題を提起するプレゼンテーションを行いました。
それを聞いた孫正義が情報収集を始め、経営陣の交代を決断します。
社長は、数人で創業したヤフーをここまでに育て上げた井上雅博氏から、宮坂学氏に交代しました。
カリスマ経営者の次に社長になり、しかも会社の業績自体はとてもよく、必ずしも変わる必要はない中で組織を変えるというのは、どれだけ大変なことか。
この本は社長就任を打診された宮坂氏が何を考え、どのように組織を変えていったかを中心に追っています。
最先端の会社で若き社長が改革を行う。どんなあっと驚く方法が出てくるかと思いきや、手法自体はびっくりするほどオーソドックスなのです。経営書の名著と呼ばれる本で、くり返し書かれてきた方法が実践されていると言っていい。
宮坂氏が自分の資質を冷静に見つめ、奇をてらわずオーソドックスな手法を使っているからこそ、ヤフーはさらに業績を伸ばすことができたのかもしれません。

ヤフーは「ネット界のNHK」と揶揄されていました。
確かにNHKは固い。しかしその一方で「サラリーマンNEO」のような、NHKだからこそ作れるような素晴らしい番組もあるわけです。
ヤフーは今「201x年までに (新体制発足時の) 営業利益を2倍にする」という目標に向かって動いています。
これからヤフーがどう変わっていくのか、注目していきたくなりました。

レビュープラスさん、ありがとうございました。

 

爆速経営—新生ヤフーの500日
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《気になる》懐かしくて新しい昭和レトロ家電—増田健一コレクションの世界

昭和30年代の家電は、実物は見たことがありません。ある程度記憶に残っているのは50年代以降の家電です。炊飯と保温のボタンしかない木目調の炊飯器は、実家ではかなり長いこと現役でした。
オーディオ機器のコレクターは聞いたことがありましたが、古い家電のコレクターがいるとは知りませんでした。
それぞれの家電は、当時最先端の機能とデザインを持っていたはずです。今となっては古いだけかもしれないけど、当時何が求められていて、何がかっこよかったのか、それが家電を通して分かるかもしれません。
家電のカタログとして、懐かしきデザインのカタログとして興味があります。

そういえばわたしの地元では、「お役ご免になった脚付のテレビ」には、よく鶏が入っていました。

 

懐かしくて新しい昭和レトロ家電—増田健一コレクションの世界
増田 健一
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《気になる》県民ごはん、作ってみました!

「県民ごはん」って、面白い表現ですね。「ご当地グルメ」よりもずっと生活に根ざした感じがして好きです。
最近は他県の郷土料理が、スーパーの惣菜コーナーで売られたりしています。ルーツを知らないまま、新しい料理だと思って食べているものもあるでしょう。
地域に根ざした料理を食べようとすると、まずは食べ歩きとなるのでしょうが、自分で作ってみるというのが目を惹きます。地元の人と同じ味になるかどうかわからないけど、手をかけると味わいも変わってくるでしょうから。

自分の出身地の料理や、これまで住んだ土地の料理が取り上げられているか、そして作った結果どうなったのか、気になります。

 

県民ごはん、作ってみました!
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《気になる》「疲れない! 」技術

「疲れた」なんて言いたくないものですが、つい口から出てしまいます。その言葉で、またちょっと疲れがつもる、という悪循環にはまることもあります。
日々生活していて、まったく疲れないというのは無理にしても、疲れの度合いを下げるとか、エネルギー切れを遅らせたりはしたいものです。そして疲れたらできるだけ早く回復することも。
自分自身をすり減らさないために、自分のしたいこと・するべきことに力を注ぐためにも、これから先無理をしないためにも、疲れない技術は絶対身につけた方がいいでしょうね。

 

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《気になる》発想をカタチにする技術 新しさを生みだす“ありきたり”の壊し方

サラリーマンNEO」の監督だった吉田照幸さんの本です。「あまちゃん」のディレクターでもありますが、こちらはまったく見ていませんでした。
「サラリーマンNEO」大好き。レギュラーシーズンは全回録画し、映画も見に行きました。普段あまりテレビを見ない自分にとって、これは驚異的なことです。ただ単純に、それだけ面白かったんです。
結局叶いませんでしたが、エンディングの「ええねん」に本気で出たかった。もし名古屋でロケをする日程を知ったら、仕事なんか休んで駆けつけたと思いますwww

よく「サラリーマンNEO」は「NHKらしからぬ、NHKでしかできない番組」と言われていました。確かにこれはNHKでないとできない番組だったと思います。
それにしても、最初の段階ではNHK内でも「どうなの?」という意見は多かったと思います。最初の頃は出演してくれる人を探すだけでも大変だったようですし。そこから6シーズン続く番組に育て上げるまで、吉田さんが何をやっていたのか。
この本で自分が大好きだった番組ができるまでを、追体験できそうです。

 

吉田 照幸
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KITTEに行ってみた

先日所用で日帰り上京しました。帰りの新幹線に乗る前に少し時間ができたので、KITTEをのぞいてきました。

KITTE | キッテ オフィシャルホームページ

 

まず行ったのはインターメディアテク。東京大学と日本郵便の産学協働プロジェクトによる博物館です。

INTERMEDIATHEQUE

機械から動植物、鉱物などなど。数々の標本に圧倒されます。どれも東京大学所蔵。什器の一部も実際に東京大学で使われていたもののを運び込んでいます。
博物館自体はそれほど大きくありませんが、実にバラエティに富んだ展示を見られます。
また旧東京中央郵便局の解体工事の写真や、設備の一部も展示されていて、こちらも面白い。

 

そして各フロアを駆け足で眺めてきました。

4階には旧局長室が復元されています
4階には旧局長室が復元されています

 

4階の「マルノウチリーディングスタイル」。書籍+雑貨+カフェが融合したお店です。最近このタイプの書店が増えてきましたね。

2013-11-13 11.38.23

雑貨がメインの作りをしていますが、「街の人100人に聞いたおすすめ本」といった展示があったりして、感じのいいお店だと思いました。

そして3階の「金子眼鏡店」。

金子眼鏡株式会社 KANEKO OPTICAL CO.,LTD.

もっとじっくり見る時間があれば、と思いました。名古屋にも取扱店があるんですね。今度行ってみよう。

短時間しかいられなかったのが残念です。インターメディアテクはもっとじっくり見たいので、また上京することがあったらちゃんと時間を作って行ってみるつもりです。