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《気になる》上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史
上野にある国立西洋美術館。実は入ったことがありません。東京国立博物館に行くために、前は何度も通っているのですが。
わたしは美術館に時々行きますが、きちんと絵画の歴史を知っているわけではありません。なんとなく「これは好きだな、見てみたいな」という企画に行っているだけなのです。別に見たいものだけ見て問題があるわけではありませんが、歴史の流れを知った上での方が、より深く楽しく鑑賞できるのはまちがいないでしょう。
今度上野に行く機会があったら、この本を片手に国立西洋美術館に立ち寄ってみるのもいいかもしれません。
講談社
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《気になる》モネ、ゴッホ、ピカソも治療した絵のお医者さん 修復家・岩井希久子の仕事
絵の修復は、自分にとって未知の世界です。知っていることといえば、ボッティチェリの「春」が修復によって描かれた草花の種類まではっきりわかるようになったことや、「ギャラリーフェイク」で修復にまつわるエピソードを読んだ (気がする。うろ覚えです) 程度です。
でも実際どんなことが行われているか分からなくても、修復によって蘇った絵を鑑賞する幸運には恵まれているはずです。
この本は修復の技法そのものと、「絵を修復すること」にまつわる様々な思いについて知ることができそうで、興味があります。
美術出版社
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小学館
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《気になる》地獄絵を旅する: 残酷・餓鬼・病・死体
「絵本地獄」が売れているらしいですね。子供のしつけに使われるケースが多いとか。
この絵本をしつけに利用することの是非はおいておいて、確かに地獄絵のイメージは子供に限らず強烈に印象づけられます。
昔どこかで「地獄のイメージは非常にはっきりしているのに、極楽のイメージがぼんやりしているのはなぜか、宗教家に『極楽はどんな場所か』と問うても、明確な返事が返ってこない」という趣旨の文章を読んだことがあります。
確かに地獄はわかりやすい。そこから立ち上る恐怖や苦しみのイメージがとても具体的です。
悪がやはり具体的な恐怖や痛みのイメージを伴うのと通じるものがありますね。
わたしは地獄絵をきちんと見たことがありません。それもあってこのムックは気になります。細野晴臣寄稿しているのも非常に気になる。
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風濤社
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「はじめての美術 絵本原画の世界 2013」に行ってきました
名古屋市美術館で開催中の「はじめての美術 絵本原画の世界2013」を見てきました。
子供の頃に読んだ絵本の原画がたくさん。「わ〜なつかしい」の連続でした。
やはり印刷された絵と原画はかなり違います。印刷された絵は完全な「平面」ですが、原画は画材の凹凸が見えます。ホワイトの修正の跡があったり、紙を切って絵の位置をずらしてあったり。
個人的に原画と絵本で印象がずいぶん違うな、と思ったのが中谷千代子「いちごばたけの ちいさなおばあさん」。絵本では原画が描かれたキャンバス地の凹凸がわかりにくいせいかもしれません。
大村百合子 (山脇百合子) の「ぐりとぐら」「そらいろのたね」は全ページ展示されていました。今年は「ぐりとぐら」誕生50周年だそうです。
一番嬉しかったのは矢吹申彦「きょうりゅうが すわっていた」。矢吹申彦さんの (印刷された) 絵は色々なところで見てきましたが、原画は初めて見たのです。見られてよかった。
絵本というのは、確かに子供が初めて出会う美術なんですね。懐かしい絵本にたくさん出会え、絵本だけでなく原画の良さにも触れられた楽しい展覧会でした。
福音館書店
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福音館書店
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福音館書店
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《気になる》十二世紀のアニメーション—国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの
日本の四大絵巻というと「源氏物語絵巻」「信貴山縁起絵巻」「伴大納言絵巻」「鳥獣人物戯画」です。わたしが見たことがあるのは鳥獣人物戯画の全巻全体と徳川美術館所蔵の「源氏物語」の断簡です。
平安時代の絵巻物がアニメのルーツだというのは確かにそうかも。アニメに限らず現在の映像表現のルーツと言えるのかも。恋愛ありサスペンスありアニメあり、って感じで。
絵巻物は絵とストーリーを楽しんで見るものですが、今の映像表現とのつながりを考えながら見るのも楽しそう。
徳間書店
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《気になる》ピカソは本当に偉いのか?
ピカソの絵は、ブリヂストン美術館で見たことがあるだけのような気がします。
ピカソに限らず「なぜこれにこんな高値がつくのか」「こんな絵は素人でも描けるのではないか」などという疑問が、絵画に対してもたれることがあります。
美術の世界はなかなかわかりにくい。わたしはなんとなく好きだな、と思う人の展覧会を見に行く程度の初心者ですが、美術の裏側の世界がわかると、絵画の見方も変わってくるでしょうか。変に裏側がわかると楽しみが減る気もしますが、でも気になります。
余談
ピカソで思い出した話があります。20年くらい前に読んだ、彫刻家が書いたエッセイにあった話です。
ピカソが亡くなる直前、彫刻家は仲間と「ピカソが死んだら日本の新聞は1面に記事を載せるかどうか」で賭をしたんだそうです。
そしていざピカソが亡くなると、日本の新聞は1面だけでなく、紙面のかなりの部分を割いて記事を掲載したそうです。
不謹慎な賭ではありますが、ピカソに対する注目ぶりがわかるエピソードです。
《気になる》Decodeunicode
約11万個のUnicodeをひたすら並べた本です。どんな風に並んでいるのかはわかりません。順序はコード順でしょうか。2012年度「世界で最も美しい本コンクール」の入選図書なので、並べ方も一筋縄ではないはず。
書かれているのは自分が知らない文字が圧倒的に多いはずです。記号だって同じはず。文字そのものだけでなく見せ方も含めて「未知の文字に出会う楽しみ」を存分に味わえそうです。
Schmidt Hermann Verlag
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《気になる》アート・ヒステリー —なんでもかんでもアートな国・ニッポン
ヒストリーではありません。ヒステリーです。なぜヒステリーなんでしょう。
副題にある「なんでもかんでもアートな国」なところがヒステリーなんでしょうか。
考えるほど謎が深まるタイトルですが、確かに「アートと言ってしまえば何でもアートになってしまう」面はあるように感じます。
そもそも「アート」って、何を指しているのでしょう。単なるイメージですが、この場合「アート=美術」ではないきがする。「それっぽいものはみんなアート」、確かにそういう潮流はあるかもしれませんね。
河出書房新社
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