無印良品の方眼ノートが復活してくれて嬉しい

久々に無印良品に行ったら、昔よく使っていた方眼ノートが復活していました。使う予定もないのに、つい買ってしまいました。

 

再生紙ノート・5mm方眼 B5・ダークグレー・30枚・糸綴じ | 無印良品ネットストア

 

以前販売されていた時は、ノートは本当にこれしか使っていませんでした。
わたしは大きな字を書くので、よくある横罫のノートが苦手です。意識しないで書くと罫からはみ出るし、2行にまたぐのも書きにくい。罫に収まる大きさで書こうとするのも、ちょっとしたストレスになる。
この方眼ノートは縦でも横でも好きなように書けて、「この幅に納めねば」というストレスを感じない。しかも崩れすぎない。
わたしには「一番書きやすいノート」なのです。

 

こういうのが一番使いやすい
こういうのが一番使いやすい

 

なので、いつの間にか姿を消した時は、結構がっかりしたのです。

無印良品には、ドット方眼の小さめサイズノートも出ていますが、大学ノートサイズの方眼が復活してくれたのが本当に嬉しい。

 

[share] あまりにも騒がしい孤独

昨年読んだ、ラジスラフ=フクス「火葬人」と同じシリーズに入っている本です。
タイトルが非常に気になります。
「騒がしい」と「孤独」は、両立しないもののように感じます。しかし一見対立しているものも、突き詰めていくと似たようなものになってしまう、ということがあるかもしれません。

このタイトルを知って思い出したことがあります。
ある作家がアラスカに降り立った時の話です。
そこはまったくの無音だったのだけど、静かだと感じた時間はわずかで、じきに騒音の中にいるのと同じような精神状態になったそうです。
もちろん「静寂」と「孤独」は違うものですが、孤独を突き詰めると、周囲を多数の人に囲まれたような、うっとうしい状態になるという可能性はある気がします。根拠は何もありませんが。
多くの人に囲まれ、楽しんでいるようであっても、そういう状況だからこそ深い孤独を感じてしまう場合があるように。

 

あまりにも騒がしい孤独 (東欧の想像力 2)
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火葬人 (東欧の想像力)
火葬人 (東欧の想像力)

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ラジスラフ・フクス
松籟社
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[share] 知識人99人の死に方

20年ほど前に読んだ本です。先日webの紹介記事を見かけて、「あ、まだ売ってたんだ」と思いました。
タイトル通り、99人がどんな原因でどのように死んでいったか、をまとめたアンソロジーです。
「知識人」というと、一般的には学者とか作家が思い浮かびますが、この本では政治家や俳優、歌手も取り上げられています。確かトップが手塚治虫です。
99本の記事は大部分が無署名で、署名記事は少ないのですが、印象に残っているのが猪瀬直樹による三島由紀夫に関する文章です。
三島由紀夫の割腹自殺は大きな衝撃を持って受け止められましたが、猪瀬直樹自身は自殺に微妙な感情を抱いたようです。その感情について、三島の人物像を追いながらたどっていく趣向の文章でした。

読んだこと自体をほとんど忘れていたような本と、ふとしたきっかけで再会することがあります。
本に呼ばれたのかもしれません。そういう呼びかけには、ちゃんと応えた方がいいでしょうね。

 

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[share] 脳の中の時間旅行 : なぜ時間はワープするのか

わたしたちの人生は、時間に支配されています。速度は一定なのに、感じ方はそのときによってまるで違います。
年を取ると1年がどんどん早くなるなんてことも言いますが、実際はそのときそのときによって流れ方は違っていますよね。

時間の流れ自体は目や耳で認識できるものではないけど、脳が認識するからこそ感じることができるわけです。
じゃあ何故脳が認そんなことをできるかは、全然知りません。

時間とは一体何なのか、気になります。

 

脳の中の時間旅行 : なぜ時間はワープするのか
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[share] 最相葉月 仕事の手帳

実は最相葉月さんの著書を読んだことがありません。「絶対音感」や「星新一」など、印象的なテーマを扱う緻密なノンフィクション作家だという印象があります。
そういうみっちりしたノンフィクションを書く人には、書くにしても調べるにして、特別なスキルがあるように感じます。「才能がある人だから、それだけの本を書けるんじゃないの」と。
確かにそうかもしれません。でも基本部分は特別なものではないはず。
この本は、彼女がライターとしての心得や仕事論をまとめたものです。
ライターと一般的な仕事では、重なる部分が少ないかもしれません。でも、いかに準備して仕事に取りかかるか、という点はどんな仕事にも共通しているでしょう。

まえがきに

追いつめられたり解放されたり、しがみついたり投げ出したり。どんな仕事でも同じだろうが、自分を苦しめるのも救ってくれるのも結局は仕事なのだ

とあります。確かにその通り。
彼女がいかに仕事に向き合い、書いているか。気になります。

 

最相葉月 仕事の手帳
最相葉月 仕事の手帳

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「ルパン三世 カリオストロの城」デジタルリマスター版を見てきました

「ルパン三世 カリオストロの城」のデジタルリマスター版を見てきました。テレビ放映やDVDでは何度も見ていますが、映画館では初めてです。

映画『ルパン三世 カリオストロの城』デジタルリマスター版 公式サイト – 2014年5月9日(金)よりデジタルリマスター版上映決定!

 

ストーリーはわかっていても、やはり映画館で見るのはいいですね。
画面全体が明るくきれいになったのもよかったけど、一番違いを感じたのは音です。「こんなところにこんな音があったのか」と気づく場面がいくつか。特にカリオストロ大公の屋敷をルパンと次元が訪れるシーン。鳥のさえずりがあんなにあったなんて。
あとはラスト近くの時計塔のシーンの風の音。
細かい音まで聞き取れる状態で見られたのが、とてもよかった。

 

公開当時のチラシの復刻版をもらいました
公開当時のチラシの復刻版をもらいました
チラシ裏側
チラシ裏側

 

土曜日の21時からの回を見たのですが、観客は40人ほどいました。予想以上に多かった。

本編の前に実写版ルパン三世の予告編が流れましたが、思ったほどアニメとの乖離がなくて、ちょっと見てみたくなりました。

映画『ルパン三世』公式サイト

 

余談
本編前に「聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY」の予告編も流れましたが、原作の絵とあまりに違ってびっくり。まあ、フルCGアニメだと、こういうキャラクターデザインになってしまうんでしょうが、正直違和感がすごかった。

映画『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY』

 

[share] トムは真夜中の庭で

だいぶ前に「岩波少年文庫 特装版 全30冊セット」なるものを購入しました。
わたしはかつて本を読まない子供だったので、児童文学の定番はほとんど読んでいません。それでせっかく見つけたから買って読んでみるか、と思ったのです。
結局全部読み切れず、オークションで全冊売却してしまいましたが。

そのことは長らく忘れていましたが、日経新聞の記事を読んで思い出しました。「トムは真夜中の庭で」は、読んでない本に入っていたのです。
本来は小学生くらいが対象読者だし、そのくらいの時期に読むのが一番いいと思います。純粋に楽しんで、それだけ強烈に印象に残るだろうから。
でもこうしてまた巡り会ったので、今度はちゃんと手に取ってみようと思います。

 

トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))
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岩波少年文庫 特装版 全30冊セット
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[share] トップ記事は、月に人類発見!—十九世紀、アメリカ新聞戦争

アメリカには、非常に多くの新聞が存在するそうです。19世紀の新聞黎明期には、記事の争奪戦でものすごいことになっていたとか。
記事を書くのは記者のはずですが、興行師や小説家なども入り乱れていたようです。その結果、この本のタイトルにあるような記事も掲載されていたらしいです。タイトルだけ見たら、東スポみたい。
人の求めるものって、昔も今も大して変わらないと言うことなのでしょう。

もちろん新聞には、事実をきちんと書いてほしい。しかしその一方で「だまされる楽しみ」というのもあると思うのです。
かつての新聞は、一体どうやって人を引きつけ、驚かせていたのか。気になります。

 

トップ記事は、月に人類発見!—十九世紀、アメリカ新聞戦争
マシュー グッドマン
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[share] ペナンブラ氏の24時間書店

24時間やっていて、存在しないはずの本が置いてある書店。これほど魅力的な場所はちょっと思いつきません。どんなにしんどい時でも、そこに行けば気持ちがなごみそう。
さらにそこを舞台にした「贈る冒険と友情、その他もろもろ盛りだくさんの物語」だなんて、これを読まずにいられるか、という気持ちになります。

かつて住んでいた街に終電くらいまでやっている書店がありました。小さくありふれた店ではあったのですが、遅くなった時に寄り道して、ぼんやり棚を眺めてから帰宅することがよくありました。
24時間営業というとコンビニが大部分でしょうが、自分の生活圏内に1件でいいから書店があると嬉しいな、と思ったりします。

 

ペナンブラ氏の24時間書店
ロビン・スローン
東京創元社
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[share] 銀座Hanako物語——バブルを駆けた雑誌の2000日

Hanakoを買ったことは、多分1度しかありません。学生時代に一人暮らし特集のようなものがあって、その号だけだと思います。
そのときの自分も、そしてこの雑誌が想定する「首都圏在住の27歳女性」という読者像にドンピシャの時も、Hanako的なものとは全く無縁な生活を送っていたこともあり、ついぞ読む機会がありませんでした。

自分にとってはそんな存在でしたが、Hanakoが創刊されたときの衝撃はかなりのものだったことは覚えています。本当に、それまでにない雑誌が出てきたんだと思います。
そんな衝撃を送り出した側は何を考え、雑誌をどう作り上げていったのか。とても気になります。

 

銀座Hanako物語——バブルを駆けた雑誌の2000日
椎根和
紀伊國屋書店
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