NHK Eテレ「グレーテルのかまど 内田百閒のシュークリーム」を見た
NHK Eテレ「グレーテルのかまど 内田百閒のシュークリーム」を見ました。たまにしか見ない番組ですが、今回は録画して見ました。
グレーテル (番組には登場しない) が台所の黒板に書いた「内田百閒おもろい! シュークリームも出てきた。 食べたい! グレ」という言葉から、シュークリーム作りが始まります。
その間に百閒とシュークリームにまつわる逸話、「ティーブレイク」の小話などを挟んで、百閒が愛したシュークリームを再現していきます。
その中で面白いなと思ったエピソードを紹介します。
シュー皮を作りながら「百閒が食べたシュークリームはどんなものだったのか」という話題になり、随筆の一節
「…シユークリームを貰つて、そつと中の汁を啜つた…」
中公文庫「御馳走帖」p106「シユークリーム」
から、柔らかいカスタードクリームを作ることになりました。
世田谷にある洋菓子屋さんには、職人さん (87歳) のお父様が明治時代に書いたレシピが残っていました。防空壕の中から見つかったそうです。
そのレシピによるシュークリームの再現があったのですが、明治の「外はさくっ、中はふわっ、中身はカスタードクリーム」のシュークリーム、食べてみたいです。
途中で「どんなシュークリームが好きか、銀座の女性100人に聞いてみました」という街頭インタビューがありました。
「柔らかい皮にカスタードクリーム」「柔らかい皮にカスタードクリーム+生クリーム」「硬い皮にカスタードクリーム」「硬い皮にカスタードクリーム+生クリーム」の4種の人気投票です。
結果は
- 柔らかい皮+カスタードクリーム→12票
- 柔らかい皮+カスタードクリーム+生クリーム→21票
- 硬い皮+カスタードクリーム→32票
- 硬い皮+カスタードクリーム+生クリーム→35票
ちなみにわたしは「硬い皮+カスタードクリーム+生クリーム」が好きです。一番よく食べるのは、サークルKサンクスで売っているパイ皮のシュークリームです。
昔何度かシュークリーム作りに挑戦したことがありますが、皮を焼くのが難しい。失敗した記憶しかありません(^^;
番組を見終わってから、改めて随筆「シユークリーム」を読んでみました。文庫本で2ページにも満たないのですが、読めばシュークリームが食べたくなります。「御馳走帖」はそんな話が多く、危ない本ですw
この番組は過去にも文豪が何人も紹介されていますが、今回は百閒先生で特に楽しかったです。
番組冒頭で「百閒っていったい何者?」ってナレーションがあったように、確かに一般に広く知られている人ではないかもしれないけど、怖い句手不思議な小説、楽しい随筆、どちらも読んでいてとても楽しい。
ところで「グレーテルのかまど」のレシピが本になったんですね。
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