投稿者: sazanami

《気になる》日本語文例集: 名文・佳文・美文百選

ある文章が「名文・佳文・美文」になる条件って、なんでしょうね。
まず文法的におかしくないこと、間違った言葉の使い方をしていないことは必要でしょうが、それだけでは名文・佳文・美文にはなれなません。逆に多少文法的におかしかったとしても、「これは名文だ」といえる文章があるかもしれません。
結局は「自分にしか書けないことを、誰にでもわかるように」書いた文章が名文・佳文・美文になり得るのでしょう。

この文例集はサイズも価格もボリュームがありますが、そばに置いておけたらいいな、と思える本です。
取り上げられているのも古典から現代まで、それも作家の文章に限っていないのがいいですね。
「レトリック小辞典」も気になります。実際に文章を書くときには、こっちが役に立つかも。

 

日本語文例集: 名文・佳文・美文百選
野内良三
国書刊行会
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《気になる》空鉄 —鉄道鳥瞰物語—

線路を上から眺めるのは、なかなか楽しいものです。
自分にとって一番手軽な「上からスポット」は、ジェイアール名古屋タカシマヤ13階のスターバックスでしょうか。
線路を見下ろせる席は少ないのですが、なかなかよい眺めです。
あとはJR大阪駅のコンコースでしょうか。他にも絶好の「上からスポット」はたくさんあるでしょうね。
ビルからではありませんが、栃木県北部で東北新幹線が大きな操車場をまたぐところがありますが、どの辺りにあって何の操車場なのか、未だにわかりません。それでもこの短時間の眺めが好きです。

線路をビルから見下ろすことはできても、飛行機から見ることはなかなか難しい。
鉄道を広くとらえた写真は、眺めるだけでも楽しそうです。
表紙は品川でしょうか?

 

空鉄 —鉄道鳥瞰物語—
空鉄 —鉄道鳥瞰物語—

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講談社
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《気になる》世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった!

居眠りを世界が認めている? 一体どういうこと? と思って、「inemuri」をぐぐってみました。そしたら英語版wikipediaにちゃんと項目が。ここに掲載されている = 世界で認められている、とは言えないでしょうが、発見はちょっとした衝撃でした。
確かに電車の中で人はよく寝ています。自分も寝ます。新幹線に乗ったら、ほぼ確実に寝る。会議中に寝る人もいるし、お客さんの前で寝てしまった猛者も知っています。
しかしこうして居眠りがクローズアップされるということは、他国の人は (安全が絡んでくるので電車の中で寝ない、というのはあるにしても) 居眠りはしないのでしょうか。シエスタをとる国もありますが、これは居眠りとは別物なのでしょうか。

ありふれすぎていてなんとも思っていなかった居眠りのことが、このほんの発見で急に気になりだしました。

 

世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった!
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《気になる》小学校の算数 つまずきのポイントを一日で攻略

小学校で習った算数は、意識せずに日常生活で使っています。「どうしてこうするのか」など考えることはありません。
自分が小学生の時、算数をどんな風に理解したかはもう覚えていませんが、今改めて「なぜこれはこういう風に計算するのか」を問われたら、詰まってしまうことが多いように感じます。
授業では割り算あたりで分からなくなる子が多いと言います。家庭教師の経験者が「算数がわからない子は、まず割り算からやり直す」と言っていたのを聞いたことがあります。
今自分が小学生に算数を教えなくてはならない、という訳ではありませんが、この本で普段何気なくやっていることを復習するのもよさそうです。

 

小学校の算数 つまずきのポイントを一日で攻略
向山 洋一 谷 和樹 河野 健一
扶桑社
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《気になる》サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている

長いタイトルですが、その通りかもしれません。
人の悩みはすべて違っているようでいて、よく見れば根底でつながっていたり相似形だったりするものでしょうから。
そうすると様々な学問的成果を集めてくることで、答えが見えてくることは確かにあるかもしれません。
ただ、「(学問的には) これが答えである」というのと「その人の悩みが本当に解決できる」は、イコールではない気もします。
いくら正しいことであっても、どうしても納得できないことや、受け入れがたいことは存在するでしょうし、あるいは正解が分かっていても、敢えてそれをやらないことも。
人間には「正しくないことをする自由」というのもあると思うのです。

そうはいっても「答えを知った上でそれをやらない」と「何もわからなくて動けない」はかなり違うので、答えを知っておくこと自体はプラスになると思います。
一体どんな答えが出てきているのか、気になります。

 

 

《気になる》切手にみる糖尿病の歴史

切手と病気の歴史とは、ちょっと意外な組み合わせだと思いました。でもその病気に関する発見が歴史に残るものだった場合、切手を作るのは記念と啓発とで一石二鳥であるのも確かです。
自分の周囲にも、糖尿病の治療中の人がいます。藤原道長が糖尿病だったという話も聞いたことがあります。古くて身近で厄介な病気なのですね。
切手を見ながら病気の歴史をたどるのは、ただ本を読むだけより楽しそうだし印象深くなりそうです。

余談
昔結核の啓発切手を見たことあるなと思って検索したら、切手ではなくてシールでした。現在も販売されているのですね。

 

切手にみる糖尿病の歴史
堀田饒
ライフ・サイエンス出版
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《気になる》ロシアのマトリョーシカ

マトリョーシカって、実物を見たことがありません。それだけでなくどうやって作るのか、どんな形の物があるのかなど、知っていることはほとんどありません。写真では結構見るのですが。
マトリョーシカはこけしに似ている気がします。形が似ている気がするからですが、実際は伝統的民芸品であるくらいしか共通点がありませんね。
伝統的な衣装の少女だけじゃなくて、ロシア大統領マトリョーシカなんてものまであるようですね。

この本は、そのマトリョーシカのことが丸ごとわかります。歴史だけでなく現代作家の作品や、なんと作り方まで出ている模様。
写真集として、図鑑として楽しめそうです。

 

ロシアのマトリョーシカ (SPACE SHOWER BOOks)
スヴェトラーナ・ゴロジャーニナ
スペースシャワーネットワーク
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今すぐ役立つヒントがいっぱい〜日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方

日本の金融機関に新卒で入社し、その後ヨーロッパの投資銀行に転職した著者が、転職後に「できる外国人マネジャー」のコミュニケーション手法をまねることから始めて身につけた、「世界標準のコミュニケーション・ルール」を解説した本です。
わたしは典型的ドメスティック企業で働いていて、グローバル企業で働いた経験はありませんが、普段のコミュニケーションに生かせるヒントが多いと感じました。

 

日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方
北山 公一
日本実業出版社
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※レビュープラスさんから献本いただきました。ありがとうございます。

 

内容は以下の通り

第1章 世界標準のコミュニケーション7つの「基本ルール」
第2章 グローバル企業の「組織と人間関係」を知ろう
第3章 世界で勝ち抜くコミュニケーション「実践テクニック」
第4章 必ず結論を出すグローバル企業の「会議」術
第5章 グローバル企業流「メールと電話」の使い方

グローバル企業で働くために必要な話し方について書かれていますが、第1章と第3章はどこで働いている人にも有用な内容だと思います。
特に第1章。どんな企業でどんな仕事をしていても、コミュニケーションを取ろうとしている相手が自分と同じ価値観を持っているとは限りません。「わかってもらえるかも」と思っていたのにうまくいかなかった、ということは誰にでもあるでしょう。
期待はずれを減らし、相手を尊重しつつ自分もうまく主張するために必要な心構えだといえます。

そして3章。わたしの周囲でもコミュニケーション不全が起きている場面に時々出会います。「上司が何を言いたいのかわからない」とか「結局何をしろと言っているのかわかりにくい」とか。
結果上司は部下が指示通りに動かないとイライラし、部下は上司が余計なことを言うとイライラする、なんてことも。
この章に書かれたテクニックをそのまま使うことはできなくても、ちょっと意識するだけでもこういったイライラはかなり減ると思います。

ちょっと残念だなと思った点について。
この本は非常に有用なことが書かれているのですが、全体的に「ではのかみ」臭を感じてしまいました。文中に「グローバル企業では」という言葉がくり返しくり返し出てきたせいだと思います。
著者がグローバル企業で身につけた話し方について書かれていることは最初から分かっているのだから、「グローバル企業では」という言葉を減らした方がもっとわかりやすくなったかもしれません。

この本に書かれた話し方は「テクニック」というよりむしろ「ビジネスマナー」に近いと思います。例えグローバル企業で働いていなくても、同僚とうまくコミュニケーションを取るために十分使えると思います。
日本企業であっても、多様なバックグラウンドを持つ人が同じ場所で働くのは、もはや当たり前です。「相手が自分の言うことを分かってくれない」と嘆くより、伝わるコミュニケーション術を利用した方が、結局はストレスが減ると思います。

レビュープラスさん、ありがとうございました。

「貴婦人と一角獣展」を見てきました

2013-08-21 10.27.43

 

大阪で「貴婦人と一角獣展」を見てきました。国立国際美術館に行ったのは初めてです。

貴婦人と一角獣展 | 国立新美術館(東京・六本木):2013年4月24日(水)〜7月15日(月・祝) | 国立国際美術館(大阪・中之島):2013年7月27日(土)〜10月20日(日)

会場に入ると、最初の展示室に6枚のタピスリーが掛けられています。まずその大きさに圧倒されました。
これらより大きな絵を見たことは何度もありますが、それでも「こんなに大きなものだったのか」と絵とはまた違うインパクトを受けました。描かれたのではなく、織られたものだからこそかもしれません。発せられるものが絵とは違う感じ。質感も全然違いますしね。
赤と青の深さに圧倒されます。タピスリーごとの貴婦人と一角獣、獅子の表情を見比べるのも楽しい。
そして周囲に描かれた花々の美しいこと、動物たちの愛らしいこと。花は種類がわかるくらい正確に織られています。
タピスリーの次の展示室で、描かれた植物や動物の拡大写真と解説を見ることができます。デジタルシアターでは貴婦人の顔だけ、獅子だけ、といった風に6枚それぞれの細部を比較した映像も見られました。

触覚」を見ているとき隣に60代と思しき男女がいたのですが、男性が

百獣の王たる獅子と想像上の動物の一角獣を従える。自分たちにはそれだけの権力があると示すために作ったのかも

などと話していました。1つの解釈としてそういうのもありかもしれませんね。

タピスリーは最初の展示室にあり、まずここをじっくり見たあとに順路通りに鑑賞し、最後にまた最初に戻ってじっくり見る。そんな感じで鑑賞してきました。

国立国際美術館は地下1階に受付、地下2階が常設展示、地下3階で「貴婦人と一角獣展」をやっています。
地下1階には記念撮影スペースがありました。一角獣になりきれますw

2013-08-21 12.54.25

2013-08-21 12.54.55

 

美術館を出たあとは、北浜の「五感」に行ってきました。

GOKAN -大阪北浜五感- お米のお菓子 大阪のお土産

ケーキと紅茶をいただいたのですが、ケーキの見本は15種類くらい、大きなトレイにのせて席まで持ってきてくれました。目の保養になる、見ているだけで楽しくなるようなケーキたち。一番オーソドックスないちごのショートケーキをいただきました (写真なし)。
古い建物をそのまま使った、いい店でした。

 

そして適塾に寄り道。

2013-08-21 15.44.34

適塾のことはまったく知らなかったのですが、五感から淀屋橋駅に歩いて行く途中で前を通り、中を見学できるので入ってみたのです。
福澤諭吉が学び、大阪大学医学部の前身になった塾なのですね。

さらに大阪府立中之島図書館などを外から見て、淀屋橋から新大阪へ。

中之島図書館は外から眺めただけです
中之島図書館は外から眺めただけです

淀屋橋近辺は初めて行きましたが、ビジネス街に古い建物が残り、意外といいところだなと思いました

当日大阪の最高気温は38℃あったらしく、移動だけで汗だくになってしまいましたが、出かけた甲斐がありました。

《気になる》言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

言語学は、大辞林第三版によると

 

言語を対象とする経験科学。言語の本質・構造・歴史的変化などを,音声・文法・意味その他各種の分野にわたって明らかにしようとする学問。明治時代には博言学といった。

 

だそうです。そういう学問が存在することはもちろん知っていますが、詳細についてはほとんど知りません。
しかも認知言語学となると、見当がつきません。
そんな未知のものをのぞきたい好奇心と、哲学者と学ぶという、どう考えても一筋縄ではいかなそうな内容に興味を持ちました。
毎日何気なく使っている「ことば」を揺さぶる経験ができそうです。

 

言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学 (中公新書)
野矢 茂樹 西村 義樹
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