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《気になる》2100年の科学ライフ

「未来予測もの」は昔から多く出版されています。中にはトンデモ本といえるものもありますが、それはそれで読んで楽しい。
そして「かつて予測された未来がどれだけ実現されたか」の検証もよく見かけます。かつての予測の検証は、予測そのものと同じくらい興味深い。
もちろん未来がどうなるかなんて誰にもわからないし、それを予測することの意味はどこまであるのか、わたしにはわかりません。でも予測がまったく無意味ということはないし、予測を立てるからこそ実現可能になることも多いはず。

この本は物理学者がこれからの約100年に起こるであろうことを、年代を区切って予測・解説しています。「科学」がどこまでの範囲かは不明ですが、より「リアル」な予測を読めそうです。

 

2100年の科学ライフ
2100年の科学ライフ

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《気になる》人類が知っていることすべての短い歴史

こういう科学史の本は、大学教授やサイエンスライターなど、科学の専門家が執筆することがほとんどです。しかしこの本の著者ビル=ブライソンは、科学の専門家ではありません。そこにまず惹かれました。
おそらく「専門家ではないからこそ書けた」「専門家でないから書けなかった」の両方が含まれているでしょう。どんなことが書かれ、どんなことが書かれなかったのか。
「短い歴史」とはいっても、実際にはこれまでに膨大な出来事、多くの科学者が存在してきました。それを反映して、本の厚さは5cm (Amazonの「商品の寸法」から)。この中に歴史がどんな風に凝縮されているのか、気になります。厚みを忘れさせるような楽しい本だといいな。

 

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《気になる》TOKYO研究所紀行

企業や独立行政法人に研究者として勤めている友人が何人かいます。全員違う分野の研究をしています。当然ながら実際に働いているところは見たことがありません。
大学の授業の一環で、化粧品メーカーの研究所を見学に行ったことがあります。研究所内部に入ったことはこの1度だけです。
研究所で働く人の写真は、「公僕—The Japanese civil servant」という、現場で働く国家公務員を被写体にした写真集で見たことがあります。酒類総合研究所とか水産総合研究センター増養殖研究所日光庁舎が取り上げられていたと思います。
「公僕—The Japanese civil servant」は所有していたのですが、水害でページが全部くっついてしまい、泣く泣く処分しました。

研究所というのは、生活からは遠いものです。例え家族に研究者がいたとしても、やっぱり遠い場所には変わりない気がします。
でもだからこそ、研究所はのぞいてみたい場所のひとつなのです。このムックで取り上げられているのは、かなり表面の部分だけの気はしますが、知らない世界に触れる楽しみにあふれていそうです。

余談
昔某生活用品メーカーの研究所所長の講演を聴いたことがあります。その講演で「所長の仕事は、まずは予算を取ってくること、そして何かあったときに謝りに行くことだ」という趣旨のことを語っておられました。聞いたのは学生時代のことなので、その方はもう所長を退いてらっしゃると思います。

 

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科学は身近なものだから〜おはようからおやすみまでの科学

「子供を理科好きにしたければ、家の手伝いをどんどんさせればいい」とは、昔新聞で読んだ作家の言葉です。
この本にも「台所は『科学』の宝庫」という言葉が出てきます。

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科学とか知性とか〜科学的とはどういう意味か

「科学」というもの、「科学的」であること。どちらも敬して遠ざけられていることが多い。敬されていないかもしれないけど。
そんな中、科学的な態度とは何か、科学的な態度を取ることの大切さ、科学的に物事を見ないと自分に不利益を被ってしまうことなどを書いたこの本を読みました。

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いつになったら克服できるか〜方向音痴の研究

程度がどれくらいかはわかりませんが、自分は方向音痴です。

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数学は、やっぱり楽しい〜数学ガール

学生時代、わたしは理工学部で数学なんぞ勉強していたのですが、実際は典型的「数学のできない数学科の学生」でした。数学自体は高校でも大学でも好きだったのですが、大学進学後に数学の才能のなさをはっきり認識しました。

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《メモ》読み方は正しくないけれど〜知についての三つの対話

これは対話形式で書かれた哲学書です。しかし、読んでいて演劇を見ているような気分になりました。内容を理解したとは言い難い。哲学書としては正しい読み方をしていないと思います。でも、読んでいて楽しかった。
さらに本の内容とは全く関係ないのですが、カバーに掲載されたファイヤアーベントの写真。気に入りました。アインシュタインの舌出し写真よりこっちの方が好きだ(笑)。

読み方は絶対正しくないと思うけど、わたしはファイヤアーベントが気に入りました。今回の「知についての三つの対話」は繰り返し読むのはもちろん、他の著作も読んでみます。

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《メモ》遠いようで近いものを知る〜科学哲学の冒険

大学時代は理工学部というところにいたので、科学と哲学の近さというのは実感としてあるけれど、科学哲学そのものを勉強する機会はありませんでした。一般教養の先生でも科学技術に絡めて授業をしている人は多かったんだけど、科学哲学が専門の先生がいなかったので。でも勉強したい分野だったな。

専門的なことは大学卒業とともに頭の底に穴が開いて全部流れて行ってしまったので(^^; 基本的なことを聞かれても答えられません。この本の中に出てくる多くの法則なども「あー、すっかり忘れてしまってるorz」の連続でした。非常に惜しいことをしている。
NHKスペシャルの数学系の番組もよく見ますが、実にきれいに忘れている。ここまできれいに忘れるのもすごい、と自分で思ってしまうほど忘れている。でもだからと言って、勉強が嫌いだったわけではない。成績は悪かったけど、今からでも機会があったら勉強し直したい、という分野はあるので。

それはともかく、本格的に科学哲学の本を読む前の入門編としてこの本を読んだのですが、科学哲学というものを俯瞰することができ、対話形式なので取っつきやすくて楽しかったです。改めて、科学哲学は面白い分野だと思った。1回読んだだけでこの本の内容を理解できたわけではないけれど、もう少しこの分野の本をいろいろ読んでみたいと思いました。そしてまた、この本に戻ってきてみようと思います。

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