投稿者: sazanami
《気になる》中高年のための文章読本
タイトルだけ見て、「高校生のための文章読本」が文庫になったかと早とちりしました。
「高校生のための」と「中高年のための」だと、何が違うだろう。
高校生が「手つかずの未来をたくさん抱えた存在」だとすれば、中高年は「たくさんのものに手をつけて何かを手に入れたor失った存在」といえるでしょうか。
文章を書くことについて年代で区切ることにあまり意味はないかもしれませんが、根本は同じでもそれぞれにとってよりよいアプローチは違ってくるかもしれませんね。
今の自分・これからの自分がどう考え、どう表現するかについてのヒントがありそうです。
高校生のための3部作「高校生のための文章読本」「高校生のための批評入門 (これは文庫になっている)」「高校生のための小説案内」は、すべて「超絶おすすめ」です。高校生が読むだけなんてもったいない。「読む」「感じる」「考える」「表現する」の基本に立ち返れる本だと思います。
筑摩書房
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「わたし」って? 〜 これ、わたし
「たくさんのふしぎ」の1冊、さわだともこ「これ、わたし」。「たくさんのふしぎ」を読んだのは初めてです。澤田知子さんの作品を見るのも、これが初めて。
「これ、わたし」には34枚のセルフポートレートが掲載されています。服装はすべて青いタートルネックで、メイクと髪型、アクセサリーなどで変身しています。
人の印象は髪型とメイクでかなり変わるものだ、ということはもちろん知っているし、実際に変わった場面にだってたくさん出会ってきました。これは大人なら誰だってそうでしょう。
メイクは女性ですが、男性だって髪型で印象が変わる。めがねまで含めたアクセサリーで変わるのも男女同じ。
それでもそれを34枚連続で見たら、とても妙な気分になりました。「同じ人には見えない」写真がたくさんあります。しかしわたしはそこに映っている人は1人しかいないことを知っている。それはセルフポートレートという手法があることを知っているからだろうし、ある人がまるで違ったイメージに変わる場面を実際に知っているからでしょう。
「たくさんのふしぎ」は小学3年生以上対象の雑誌ですが、例えばセルフポートレートなんて知らない、人のイメージが髪型やメイクで変わる場面を知らない小学生がこれを見た時にどんな風に思うのだろう。
これだけの「同じ人に見えない同一人物の写真」を見て、その人が「その人だ」と思うのは結局何が決め手なんだろう、という素朴な疑問が残りました。
澤田さんの作品ではOMIAIが気になります。お見合い写真という、あの独特の写真をどう表現しているのか。
福音館書店 (2011-11-02)
余談
写真の内容からはそれますが、ぱっと見で「男性に見える女性」「女性に見える男性」は、何が「決め手」でそう見えるのか、これがわからない。髪型やメイクの有無、さらには服装でもない気がするのです。
《気になる》秘密基地の作り方
子供の頃に作ったことがある「秘密基地」。今考えるとそこは近所のちょっとした隙間でしかないのですが、その隙間に見出した秘密基地遊びはとても楽しかった。
この本はそういう秘密基地の作り方をまじめに考察した本のようです。秘密基地で1冊成り立つというのがすごい。秘密基地は子供の遊びではあるのだけど、真剣に考えれば大人でも十分通用する教訓とかテクニックが見つかるのかも。
役に立つとか立たないとか、そんな些末なことはどうでもいい、なんだか妙にわくわくを感じる本です。
Amazonの内容紹介に
「秘密基地的な想像力」
という言葉が出てきます。こういう想像力は生きる上で大切かも。
実際の秘密基地を作らなくても、自分が生きている時間・生きている社会に隙間を見つけ秘密基地を見出すことは、自分をすり減らさないためにも、あるいは新たなチャンスを見つけるためにも絶対必要だと思う。
日本キチ学会なんてのもあるんですね。大まじめにこういうことを考える人、好きです。
《気になる》花のズボラ飯
ズボラ飯…なんと魅惑的な言葉。
わたしは結構ずぼらな性格なんで、ものすごい親近感を抱いてしまいました。
一人暮らし歴だった頃は毎日終電近くまで残業、休日出勤も当たり前という生活だったので、平日の帰宅後はもちろん、休みの日も何かする気力はほとんどありませんでした。あらゆることに対してひたすらずぼらでした。
食事もほとんど外食、休みの日は作ってもひたすら簡単なもの。まさにズボラ飯ばかりでした。
現在は当時よりずっと時間に余裕のある生活をしていますが、特に忙しかったり疲れがたまったときは、いかに手を抜くかを結構考えます。
もちろん、食事の準備に限らず毎日家事をきちんとやるのが理想だし、そうできるようにいろいろ工夫したりしています。
でもたまにはズボラになってもいいじゃないですか。毎日続くことを全部しっかりやってたら疲れますよ (と、言い訳じみたことを書く)。特に食事の準備は3度もあるし。
料理を題材にしたまんがって、これまで興味がありませんでした。しかしこの作品にはすごく惹かれた。他の料理まんがにありがちな、作る方も食べる方も完璧を求め、その完璧さに疲れるところがなさそうだから。
レシピ集まであるんですね。
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《気になる》さよなら僕の夏
先日、レイ=ブラッドベリが亡くなりました。彼の本で読んだことがあるのは、今年5月に読了した「たんぽぽのお酒」だけです。
この本は10年ほど前に参加していた、出身大学の倫理学教授を囲んだ読書会の課題になっていたのですが、この時は残念ながら都合が悪くて参加できず、その後も未読のままでした。
そして読了後に、「たんぽぽのお酒」に続編があること、しかもそれがかなり最近になって書かれたことを知りました。「たんぽぽのお酒」はとても美しい物語で、読み終わってしまうのが惜しいくらいでした。そしてもっと早くに読めばよかった、と思ったのです。
この物語に続編があったとは。
この記事に
「名前は聞いたことあるけどまだ読んだことはない」人は幸せだと間違いなく言える作家です。
とありますが、最近SFに興味が出てきているので、他のブラッドベリもいろいろ読んでみたいと思います。
晶文社
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《気になる》センセイの書斎—イラストルポ「本」のある仕事場
人の家の冷蔵庫はまた、のぞいてみたいもののひとつ
と書きましたが、書棚もまた冷蔵庫と同じ位のぞいてみたいもののひとつです。
冷蔵庫が生活そのものだとすれば、書棚は思考・感性そのもの。「その人の頭脳」の一部が形になって現れた場所。
まれにtwitter上で人の書棚の写真を見つけると、じっと見てしまいます。
この手の本は写真で構成されることが常ですが、これは絵と文章によるルポルタージュ。内澤旬子さんの本は気になりつつも読んだことはありません。読まないで言うのもなんですが、この人のルポなら面白いかも、という気がします。
特に興味がある書棚は南伸坊、津野海太郎。他の作家とはひと味違う書棚が見られそうです。
この本に取り上げられていない人で、今自分が一番見たい「センセイの書棚」は川原泉と高橋悠治。
川原泉の書棚は10年ほど前に雑誌で取り上げられているのですが、実際の記事は見ることができませんでした。なので「今の川原泉の書棚」をぜひ見てみたい。
河出書房新社
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余談
わたしが今使っている本棚は90cm*180c*40cmくらいのものですが、本とCD、少しの雑貨が入り乱れて、とうの昔に破綻、たまに雪崩を打ちますorz そしてさらに混迷が深まる。いい加減本棚自体を買い換えたいのですが、下手すると引っ越しと同じくらい労力がかかりそうで実現していません。
「無理をしないための言葉」について書いてみたいと思う
「ポジティブであるための名言」が、たくさん紹介されています。
ポジティブになることを薦める本もたくさんあります。
ポジティブであることが大切なのはよくわかる。
でも、ポジティブであり続けることって、(少なくとも自分にとっては) 結構しんどいことでもあります。
もともとかなりネガティブな人間なのですが、一時期「これではいけない、ポジティブにならなくてはならない」と思ってポジティブシンキングを身につけようとしました。
その結果、ものすごく疲れてしまったんですね。必死でポジティブになろうと考えている自分に対して、怒りが湧いてきたことすらありました。
ポジティブになろうとしている自分に疲れるだけでなく、ポジティブさにあふれている人といると、同じように疲れてしまったり (ポジティブな人の存在を否定するものではありません、念のため)。
ポジティブであることはいいことなのに、なんで自分はこんなに疲れたり怒りを感じるのだろう。
そんな風に自己嫌悪に近いものを感じたこともあったのですが、ある時気づきました。
「自分に必要なのは『ポジティブ』じゃない、『必要以上にネガティブにならない』ことだ」
「別に普段ネガティブだっていいんだ、ネガティブになりすぎて辛くならないようにさえすればいいんだ」
こう思うようになってから、すごく楽になりました。
今でも自分は「ネガティブな人間」だと思いますが、ネガティブすぎて辛かった時や必死でポジティブになろうとしていた時と比べると、精神的にかなり楽になりました。
これから、ネガティブになりすぎそうだったり疲れて辛くなってしまいそうな時に、それを止めてちょっと楽になれるような言葉について書けたら、定期的にそんな言葉をご紹介できるようになれたら、と思っています。
というわけで、最後にそんな言葉をひとつご紹介します。
せけんなど、どうでもいいのです。おひさまいっこ あれば
(やまだ紫「性悪猫」から)
《気になる》居心地の悪い部屋
最近気になりだした翻訳家、岸本佐知子さん。
彼女の本はエッセイ「ねにもつタイプ」と翻訳書「遠い町から来た話」「中二階」しか読んだことがありません。でもこの3冊で「この人の翻訳した本はそれだけで読む価値があるかも」と感じました。
海外文学を読み始めたのがつい最近のことなので、「ニッポンの書評」を読むまで岸本さんのことは全く知りませんでしたが、今ではなんと惜しいことをしていたのかと思います。
わたしは翻訳の技術について何も知りませんが、「ねにもつタイプ」を読んだあとに「遠い町から来た話」を読んで、こういう発想ができる人だからこういう翻訳・こういう文章ができるんだ、と納得しました。
その岸本さんが訳した本。「居心地の悪い」というのがいい。「楽しさ」「面白さ」だけでなく「ぞわっとくる感じ」「奇妙な感じ」を求めるのも小説の醍醐味でしょう。
取り上げられた作家は全く知らない人ばかりです。でもきっと、いい感じでぞわっとくる小説ぞろいな気がします。
白水社
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《気になる》冷蔵庫
やや古い写真集ですが。
「人の家の冷蔵庫は勝手に開けてはいけません」と幼い頃に言われた人は多いでしょう。自分もそう言われてきました。実際人の家の冷蔵庫を開けることは滅多にありません。
しかし人の家の冷蔵庫はまた、のぞいてみたいもののひとつでもあります。そこにはその家の生活そのものが反映されているだろうし、自分の知らない「生活の知恵」のようなものが潜んでいるかもしれないから。
古本か図書館で探すかしかなさそうですが、残念ながらわたしの行動範囲にある図書館には蔵書がありませんでした。
そして、この写真集の現代版・ワールドワイド版と言えるのがFridgewatcherでしょう。
ここでは様々な国の様々な人の使う冷蔵庫 (もちろん日本もあり) が投稿されています。
中身の詰まり具合も外観も様々な、世界の冷蔵庫。各国の食品パッケージを見ているだけでも楽しいです。
Aboutに
Cause every fridge tells a story.
とありますが、まさにその通り。
しかし猫が入った冷蔵庫にはびっくりしたwww
ちなみにうちにある冷蔵庫は、10年近く前に買ったシャープの両側どちらからでも開けられる冷蔵庫です。365L。仮に引っ越すことがあっても、これなら置き場所に困らないだろうと思って選びました。実際には買ってから引っ越しをすることはありませんでしたが。
冷凍室はほぼぎちぎちですが、冷蔵室と野菜室は結構すいてます。
光村印刷
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《気になる》軍艦マーチのすべて
パチンコ屋で軍艦マーチを流すことを発案した人は、本当に頭がいいと思います。パチンコはやらないけど、あれほどあの場所に合う曲はない。
「軍艦マーチ=パチンコ屋」という連想しかありませんが、ベルリン・フィルからチンドン屋まで。実際聴いて楽しいと思うかどうかはわからないけど、どんなものが出てくるか、面白そうです。
軍艦マーチに歌詞があったことは、これを書くためにwikipediaを見て初めて知りました。
このCDに盛岡一高 (久美沙織の出身校だ) の校歌が収録されています。「校歌が軍艦マーチ?」と思いましたが、これをきっかけに思い出したことがあります。
わたしが卒業した小学校には運動会で使われる「赤組伝統応援歌」「白組伝統応援歌」がありましたが、白組の曲が軍歌なのです。これを知ったのはつい最近で、テレビから軍歌 (曲名不明) が流れてきて、それが白組応援歌と全く同じで驚愕しました。
赤組のメロディーは忘れてしまいましたが、こちらも軍歌由来の可能性はありそうです。
キングレコード (1998-04-24)
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