月: 2013年7月
新しい数学の表現に出会う〜数学はあなたのなかにある
表紙だけ見たら、数学の本だとは思えません。内容は絵本とまんがの中間みたいな感じ。
計算や論理、図形などなどが人間関係に置き換えられて表現されています。
例えば四則演算は、男女が出会い、子供が生まれるまで過程になぞらえられます。
そして「直角三角形の外心円の中心は斜辺上にある」という「直角三角形の外接円の定理」。これも驚きのストーリーで語られます。
どちらも「こんな表現方法があったのか」という驚きました。「確かにこういうとらえ方もできるかも」の連続です。
ここで思い浮かんだのが「数学ガール」。
「数学ガール」が問題を考え解く楽しさを教えてくれるとしたら、この本は数学が自分とはかけ離れたものではないことを教えてくれます。
「数学ガール」は小説とはいえしっかりした数学の本で、2冊の雰囲気はかなり違いますが、学校の授業ではわからない数学の一面を教えてくれる点は同じだと思います。
この本の中に
もし数学を複雑だというなら、それは人が複雑にできているからこそ。
ということばがあります。
こういう視点を持てると、数学がただ面倒なだけのものではなくなるはずです。
著者は舞台美術が専門です。数学が専門の人ではないからこそこういう本が生まれたのだと思います。
この本を読んだらすぐに数学がわかるようなるとか、テストの点数が上がるということにはならないでしょう。でも、数学に対する敷居をすごく低くする効果があると思います。
数学が苦手な人、数学なんて意味がないと思っている人にこそお勧めしたい本です。
まさに「数学はあなたのなかにある」ことが実感できます。
河出書房新社
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ソフトバンククリエイティブ
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《気になる》こんなことは誰でも知っている!会社のオキテ
会社という場所でそれなりに長く働いていると、どうにも理不尽な目や、「なんだかなぁ」と思うことに色々遭遇します。
新人時代は、そういったことにいちいち怒っていた気がしますが、そんなことも減ってきました。もちろん明らかにおかしいことには怒りますが、大小すべての理不尽に怒っていたら身が持たない、と思うようになりました。
会社を一歩引いた目で見られるようになったのでしょう。悪く言えば慣れてしまったのかも。
会社という場所で働く以上、ある程度の理不尽からは逃げられないんですよね。ではフリーになったらそういうことと無縁になるかといったら、それもないでしょうけど。働いている以上、結局理不尽ともつきあっていかねばならないのでしょう。
この本は新人社会人向けだと思いますが、中堅の人間にとっても改めて会社のオキテを振り返り、処世術を見直すきっかけになりそうです。
翔泳社
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《気になる》相対性コム デ ギャルソン論 ─なぜ私たちはコム デ ギャルソンを語るのか
わたしはコム デ ギャルソンの服は着ないし、そもそもファッション全体に疎いです。
でも2002年に放送されたNHKスペシャル「世界は彼女の何を評価したのか〜ファッションデザイナー 川久保 玲の挑戦〜」は、未だに録画したものを持っています。川久保玲自身と彼女が作った服、作り出す過程が強く印象に残ったからです。消してしまうのはあまりにも惜しい。
この本のサブタイトルに「なぜ私たちはコム デ ギャルソンを語るのか」とありますが、確かに人が語りたくなるような何かを持つブランドであることは分かる気がします。わたしはブランドに関して語る言葉を何も持っていませんが。
寄稿している人はファッションの世界以外の人が多くいます。専門外の人にはコム デ ギャルソンがどう見えるのでしょう。そこが面白そうです。
フィルムアート社
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《気になる》地獄絵を旅する: 残酷・餓鬼・病・死体
「絵本地獄」が売れているらしいですね。子供のしつけに使われるケースが多いとか。
この絵本をしつけに利用することの是非はおいておいて、確かに地獄絵のイメージは子供に限らず強烈に印象づけられます。
昔どこかで「地獄のイメージは非常にはっきりしているのに、極楽のイメージがぼんやりしているのはなぜか、宗教家に『極楽はどんな場所か』と問うても、明確な返事が返ってこない」という趣旨の文章を読んだことがあります。
確かに地獄はわかりやすい。そこから立ち上る恐怖や苦しみのイメージがとても具体的です。
悪がやはり具体的な恐怖や痛みのイメージを伴うのと通じるものがありますね。
わたしは地獄絵をきちんと見たことがありません。それもあってこのムックは気になります。細野晴臣寄稿しているのも非常に気になる。
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風濤社
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《気になる》でぶ大全
これはタイトルにやられました。なんとまあストレートな。
肥満の人間が現れたのは農耕が始まって以降だ、と何かで聞いたことがあります。農耕のおかげで食べものがいつでも手に入るようになっても、好きなときに好きなだけ食べられる人は多くはなかったでしょう。だからこそ太っていることが豊かさの象徴とかあこがれの対象になったんではないかと思います。
太ることが憎まれるようになったのは、多くの人がいつでも必要以上に食べることができるようになったからだろうか、と勝手に思ったりします。根拠は何もありません。
新潮文庫の100冊「ワタシの一行」をもらった
書店でこんな冊子をもらいました。
各社文庫の夏のキャンペーンが始まりました。個人的にはやはり「新潮文庫の100冊」のイメージが強いです。
webサイト「ワタシの一行」をみると、参加している著名人は108人いるようです。「100冊」とありますが、実際には108作あるみたいですね。
作品構成は時間を経て変わってきています。現在のラインナップは読んでいない本がかなり多いです。なので「ワタシの一行アワード」への参加が難しそうorz
でもこの冊子で「これは面白そう」というものを何冊も見つけました。印象的な1行があるおかげで、書名とあらすじの紹介だけより興味が惹かれるのだと思います。そうでない本でも、1行を読むのは楽しい。
個人的には参加著名人の中に鈴木博文さんがいたのが、かなりうれしかった。
《気になる》変な協会 -協会力が世界を救う! ?
世の中には、色々な協会があるようです。しかも最近増加しているとか。
変わった協会で知っているのは日本唐揚協会くらいです。
何かに入れあげる人々が集まって協会を作るのでしょう。それができてしまうほど入れあげる人が多いというのはすごいことですね。
もしかしたら自分とは縁遠い世界も多いのかもしれないけど、一体どんな協会が存在し、どれだけ深くはまっている人がいるのか、のぞいてみるのも楽しそうです。
メタモル出版
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《気になる》ピンチ!マップ東京
出先で突然困ってしまうことがあります。街中にいるときならコンビニに駆けこめば何とかなる場合が多いと思いますが、電車に乗っているときはどうしようもない。それが知らない場所や駅だったらそれこそピンチです。
例えばトイレやATMの場所。余裕があるときなら自力で探せるけど、そんなときばかりじゃありませんしね。
これは東京に出かけるときに持って行くと役立ちそうです。もちろん東京在住の人にとっても。「げっ、どうしよう」という時は、住んでいる場所にかかわらず襲ってくるから。
現在東京編しかないようですが、他の大都市編もあるといいかも。
《気になる》自分を「ごきげん」にする方法
人間誰しも機嫌がいいとき悪いときがあります。でもできれば機嫌がいい時を多くしたいものです。かといって一切機嫌悪くなってはならない、というのも現実的ではありません。気持ちの変化って、完全にコントロールできるものでもないから。
ならばせめて機嫌が悪くなったときに、できるだけ早く機嫌を良くする方法を持っていた方がいいですよね。
この本はそういう場面で役に立ちそうです。
Amazonの紹介文にあるように「自分のきげんは自分でとる」になれればいいですね。
《気になる》仕事のお守り
「お守り」って、いい言葉です。わたし自身はお守りを持っていませんが、お守りのような役目を果たしているものはいくつかあります。
仕事を進める中で、なんらかの形で行き詰まることもあるでしょう。そういうときにお守りがあると気持ちが落ち着いて、ちょっとでもうまくその状況を乗り切ることができるかもしれません。
この本は言葉が詰まったお守りです。だからいざというとき、よりうまく状況を打開できそうです。
余談
本物?のお守りもいいけれど、こんなお守りもいいですね。中身は何でもいいけれど、自分にとってのお守りを入れたら、御利益が強くなりそうですw