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《気になる》殿様と鼠小僧 松浦静山『甲子夜話』の世界
職場にあった週遅れの「週刊新潮」を読んでいたら、旧平戸藩主・松浦 (まつら) 家42代目跡継ぎの結婚に関する記事がありました。
松浦静山の子孫ですね。松浦静山は記事の中では「甲子夜話」の著者として紹介されています。
松浦静山というと「松浦屏風」、そして武術書「剣談」に出てくる「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」が思い浮かびますが、「甲子夜話」は知りませんでした。それで「甲子夜話」を読んでみたいと思って調べていたところ、この本に行き当たりました。
「甲子夜話」自体は東洋文庫に全20巻がありますが、この本はそのダイジェスト版として、そして江戸の社会史を知る本として面白そうです。
講談社
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《気になる》その日本語、お粗末ですよ!
タイトルを読んで「ああ、そうかもしれませんorz」と思いました。
言葉は難しい。日常的に使う言葉でも、自覚のないまま間違った言葉を使っている場合は結構あるかもしれません。
言葉遣いに気をつけているつもりでも、実際には妙な言葉を使っていることが多いかもしれない。こういう本をテキストに、自分の言葉を振り返ってみる必要がありそうです。
オビにそういう日本語の例として「自分にごほうび」がありますが、これは以前から妙な言葉だと思っていました。
よく雑誌なんかで「がんばった自分にごほうび」という風に使われますが、がんばるのは当たり前のことなのに、当たり前のことをするのにいちいちごほうびが必要なのか? と。
あと「ママ友」。この言葉はどうしてもなじめない。
宝島社
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《気になる》古本の雑誌
古本は、自分にとって未知の世界です。神田神保町によく行っていた頃も、古書店はショーウインドーをのぞいたり店頭の棚を眺めるくらいで、店内に踏み込んだことはありません。
偏見かもしれませんが「はまったら怖そうな趣味」と思えるものがいくつかあり、そのうちのひとつが古本だったりします。古本で財産をつぶすことがあるかどうかわからないけど、底なし沼が待っている気がします。
そんな怖さを感じる古本の世界ですが、でもちょっとのぞいてみたい。怖い分楽しい未知の世界があるかもしれないから。「古本の雑誌」はその「古本の世界をちょっとのぞいてみる」のによさそうです。
「本の雑誌」はかつて購読していましたが、最近は遠ざかっていました。これを機会にまた手に取ってみようかしら。
《気になる》脳は美をどう感じるか: アートの脳科学
わたしは「脳科学」というものがよくわかりません。よく「○○は脳科学的に見ると***で…」といった表現が多くありますが、なにがどう「脳科学的」なのか不明なものが多いように感じます。
この本も副題に「脳科学」が入っていて、その部分には「?」となりましたが、題材にはとても興味を感じます。
アートに限らず、何かを見たときに「美しい」と感じるのは、なぜなんでしょうね。
そして「美しい」とはどういうことなのか、これに答えるのはとても難しい。それでも人は、何かを「美しい」と感じる。
とても不思議で、面白い現象だと思います。
余談ですが、わたしが「美しい絵」で最初に思い浮かべたのが、長谷川等伯「松林図屏風」です。
筑摩書房
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《気になる》見えない都市
数日前からリチャード=ブローディガン「アメリカの鱒釣り」を読んでいます。これは訳者 (藤本和子) への興味から読み始めたものです。今1/3ほどを読み進んだところですが、言葉のリズムも文字のリズムもいい、読んでいて気持ちがいい文章です。
本文を読み始める前に、巻末にある柴田元幸「『アメリカの鱒釣り』革命」を読んだら、「(柴田元幸さんにとって)文庫化されるべき外国文学ベスト3」というのがありました。その3作品は「アメリカの鱒釣り (2005年文庫化)」「見えない都市 (2003年文庫化)」「百年の孤独」。わたしはどれも読んでいません。
「見えない都市」は、今年前半に読んだ董啓章「地図集」にも出てきました。「地図集」は「道に迷う楽しみ」を存分に味わえる本でした。
日々本をチェックしていますが、異なる本で同じ作品への言及に出会うことはほとんどないので、これもひとつのきっかけだと思って読んでみようと思います。
河出書房新社
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新潮社
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新潮社
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《気になる》入社10年目の羅針盤
わたしは新卒で入社10年目、という時期はとうに過ぎてしまいましたが、今思うと10年目くらいが一番しんどかったなと思います。
仕事そのものの量が多くて大変だったのと、仕事内容などで大きく変化が起きていた時期だからです。変化による戸惑いも大きく、心身ともに相当に疲れていました。よくあそこでつぶれなかったな、と思うくらい。
今は仕事そのものも環境も変わり、そこまで大変なことはなくなりました。それでも小さな変化はいくつも訪れ、仕事に対して思うところも様々あります。
働く年数が増えるごとに見えてくるものもあるけれど、同時に影がかかったようにぼやけるものもあります。「10年目」という年数にこだわらず、働き続ける自分を振り返る教科書として役立ちそうです。
《気になる》今の働き方が「しんどい」と思ったときの がんばらない技術
かつての自分は「とにかくがんばらねば、がんばるのが一番大事」などと考えていましたが、最近「がんばること」と「がんばらないこと」は同じくらい大切だ、と思うようになりました。
仕事でずっとがんばり続けようとして、結果身体を壊しそうになったからかもしれません。
そう思っても「がんばる」「がんばらない」のバランスがうまくとれなくて、しんどくなってしまうことがありますが。
自分が使えるエネルギー量には限りがあるから、常にがんばっているとエネルギー切れを起こしかねないし、がんばったからといって、物事がすべてうまくいくわけでもないですし。
がんばることだけが是、と思っていると、しんどいことを認められなくなるんですね。そしてドツボにはまり、身体から停止信号が出て、やっと止まる。
しんどい状態が長く続いて、いいことなんかないですからね。じぶんがつらくなく、そして長く働くために、この本は役立ちそうです。
ダイヤモンド社
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《気になる》なんらかの事情
岸本佐知子さんのエッセイを読むと、脳が柔らかくなる気がします。「しなやかな頭」「しなやかな言葉」とはどういうものか、彼女のエッセイを読めばわかります。
エッセイの柔軟さが、翻訳文のよさにそのまま通じているのではないでしょうか。
現在岸本さんのエッセイは「気になる部分」「ねにもつタイプ」の2冊が出ています。なんで2冊しか出ていないんだろう、もっとあればいいのになどと思っていましたが、ついに3冊目が出ます。
なんらかの事情ってなんだろう。発売はもう少し先ですが、非常に気になります。
《気になる》上司取扱説明書—MBA流ボスマネの極意
「選べなくて困る」存在は多々ありますが、その中でも上司は困る度合いの上位に入るのではないでしょうか。
わたしもこれまで「困った上司」には何人も出会ってきました。あまりにもひどい人に当たったときは、精神的疲労がひどくて毎日しんどかったです。
自分が悪くて仕事に問題が出たのならしようがないけど、上司が自覚なく部下の仕事を壊すようなことがあると、ほんとにため息しか出ませんでした。それでも自分の仕事なので何とかしますが。
MBAだのなんだのはどうでもいいのですが、仕事上の理不尽を減らすための上司の取り扱い方法は知りたいものです。
《気になる》ピーことば—ピーコの言葉
わたしはピーコは特別好きではありませんが、表紙の
ハッピーなオバさんになりたければ、お読みなさいっ!
を見て「この本はチェックせねば」と思いました。
「ハッピーなオバさん」って、まさに自分が目指したいところだからです。
先日30年来の友人と電話で話したのですが、その時「これから横じわをいっぱい刻んで生きていきたいね」と言いあいました。
自分はこれまで、縦じわが残りそうな表情ばかりしていました。しんどいこともたくさんありましたが、どうも自分は「悩みすぎる」面があるようです。
ここ数年で「深刻に悩んでもそれほど悩まなくても、物事の結果には大して差が出ない」ということがだんだんわかってきて、以前よりはあらゆる面でのこわばりがとれてきた気がします。まあ、未だにうじうじした悩みとは完全には縁が切れてませんが。
悩みの深さと物事の結果の関係に気づくのに時間がかかってしまいましたが、それでもこれからはできるだけ横じわが多くなるようにしたい。この本はいいヒント集になりそうです。