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「ウェルスダイナミクスプロファイルテスト」を受けました
レビュープラスさんのご紹介で「ウェルスダイナミクスプロファイルテスト」を受けました。
これは性格・適性診断のひとつですが、組織や社員が「フロー」に乗った状態に導くことを目的としています。一人一人がフローに乗った状態になることで、チームや会社もフローに乗っていく。
組織の中での適切や役割を見つけるためのテストといえるでしょう。
テスト結果は8つのプロファイルにわけられます。
わたしの診断結果は「アキュームレイター」。次に高く出たのが「ロード」。
アキュームレイターとは
「最高のプロジェクトマネジャー」
彼らは特定の業務や限られた時間内に、限られた予算で遂行する必要のあるプロジェクトに対して、素晴らしい力を発揮します。
アキュムレーターの成功者にはウォーレン・バフェット (世界第2位の億万長者) 、ポール・アレン (マイクロソフトの共同創業者) などが挙げられます。
ロードとは
「最高の分析者」
詳細を調べたり、データをまとめる環境で最高の結果を出します。ロードは裏方に集中する時、最大限に能力を発揮します。
ロードの成功者にはアンドリュー・カーネギー (カーネギー・スチール (現USスチール) 創業者) 、ジョン・D・ロックフェラー (世界最初のビリオネア) などが挙げられます。
テスト結果のプロファイルでは、もっと多くの「学ぶべき人」が表示されますし、強み / 弱み・成功 /失敗・フローを生む / 止まる役割を知ることができ、具体的にどんな業務に向いているかもわかります。
そして重要なのは、プロファイルは成功への最も抵抗の少ない道のりを示すものであり、レッテルを貼るものではではない、ということです。
自分の会社での役割を考えると、アキュームレイターやロードに近いなと思います。マネージャーの立場にはありませんが。
今の仕事は、かつての自分にはまったく考えられなかった業務なのですが、意外と合っていたのかもしれない、と思っています。
勧められたときには「えーっ」と思ったのだけど、思い切って飛び込んで良かったのかもしれない。
適正テストは多くありますが、組織の中でのポジションを具体的に見つけるテストは初めて受けました。会社に限らず、組織やプロジェクトで動く人にとって、より自分を活かすポジション・働き方を見つけられるよいテストだなと思いました。
レビュープラスさん、いい機会をありがとうございます。
《気になる》感情の整理ができる女(ひと)は、うまくいく
感情は扱いづらいものです。生きていく上でもちろん必要なものだけど、時に自分の邪魔をする。時には様々なものからみ合い、自分自身でも何をどう感じているのかわからなくなったりする。
この本のタイトル「感情の整理ができる女 (ひと) は、うまくいく」は、本当にそう思う。もちろん感情を整理できただけで何もかもうまくいくとは思いませんが、少なくとも余計な荷物は背負わなくて良くなるはず。何か問題を抱えていたとしても、解決への糸口が見つけやすくなるだろうし、突発的なアクシデントが起きたって、より適切に対処対処できるでしょう。その結果、物事がうまくいくようになることは十分考えられる。
自分自身がこれまでに、感情をうまくつきあえずに疲れてしまうことを何度も経験しているので、負のスパイラルにはまらないようにするヒントに出会えそうで気になります。
PHP研究所
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2010年の10冊 #10books2010
2010年に読んだ本から、よかったものを10冊選んでみます。
順位はつけず、感じたことでおおざっぱにカテゴリ分けしてみます。
GTDは意外に身近なものだった〜ストレスフリーの仕事術
今頃読んでいるのか、と言われそうですが。
この本を読む前から、GTDという言葉は知っていました。「なんとなくこんな風なことをやるらしい」ということも。でもGTDを自らやろうと思ったことはなかったし、別に自分に必要ないとも思ってました。GTDを実践している方を見て「これは高度に知的な労働をしている人の物なんだろう」と思っていたからです。
ところが先日、「グズの人にはわけがある」という本を読んで、GTDに引き寄せられました。
この本にあるグズ (先のばし癖) の6パターンのうち、「夢想家タイプ 」の先のばし癖克服法に
- たいせつなプロジェクトを計画するときは、必ず書面にして、スケジュールを立てる
- 仕事用に1つ、家庭・プライベート用に1つ大きなカレンダーを用意し、だいじなできごと、期日や課題をわかった時点ですぐに書き込む。両方のカレンダーを1日2回(朝と晩)以上はチェックして各出来事、期日や課題が達成されるたびに消していく
- 毎日「すること」リストと「考えること」リストを持って行動する
などが提案されていて、これってGTDというものに似ているのではないかと思ったのです。「高度に知的な労働をしている人の物」と思っていたけど、意外と自分の生活にも使えそうな気がしてきました。
GTDとはなんでしょう。わたしは「見えない敵を見える敵にする手段」「敵の正体を知る手段」だと思いました。
ここで言う「敵」とは、自分自身の悩みかもしれないし、やりかけの仕事かもしれない。悩みもやりかけの仕事も、「自分自身の行動などを妨げるもの」という観点では根本でつながっているといえるでしょう。
そういう見えない敵をあぶり出す手段としてGTDがあるのだ、と解釈しました。
「敵」の正体が分かればこそ対処できる。正体が分からないままでは手の打ちようがない。
GTDそのものでは敵は倒せない。しかし、GTDで敵の正体を知れば別に対策は立てられる。
GTDにおけるキモは、「すべてを書き出す」ことと「定期的に見直すこと」の2つ。書き出すのは敵をあぶり出すため、見直すのはあぶり出した敵を見失わないため。せっかくあぶり出したものを見失っては元も子もない。
そう考えると、GTDにおいて週次レビューが非常に重要視されるのもわかる。
GTDはあくまで思想であって、実践部分は自分のオリジナルでいいわけです。
今回この本をよんで1番意外だったのは、GTDの実践に関して具体的なツールの紹介や事例紹介がほとんどなかったこと。GTDは思想であり、思想の実践は個々のやり方でよい。それがGTDの最大の特徴と言えるでしょう。逆にその特徴故に敷居が高くなってしまう面はあるかもしれない。
ここから先は、GTDを実践している人たちの情報が役に立つでしょう。
この本をよんで、これまでなんとなく敬遠していたものがちょっと身近になりました。気負わず自分の身の回りのこと、自分が使っているツールでGTDを始めてみたいです。
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小さな「何か」が大きな差を作る〜「モチベーション3.0」を読んで #rvpl
「モチベーション3.0」は発売前の本ですが、レビュープラスさんより第5章までのゲラを送っていただき、読むことができました。
この本で取り上げられる「モチベーション」は3種類あります。これらは「社会のオペレーティングシステム」とも言うべき、人の行動を決める規範のようなものです。
- モチベーション1.0=生理的動因が行動を決める
- モチベーション2.0=「報酬を求める一方、罰を避けたい」という動機が行動を決める
- モチベーション3.0=「学びたい」「創造したい」「世界をよくしたい」といった動機が行動を決める
5章まででは、モチベーション2.0がうまくいかなくなったのはなぜか、モチベーション3.0がどういうものか、モチベーション3.0によって人はどう変わるか、が紹介されています。
ビジネスの場でモチベーション3.0の存在がクローズアップされたのが、昨今の経済不安で、これまでのアメとムチによる「モチベーション2.0」がうまくいかなくなったことがきっかけであり、経済の複雑化・より高度な能力が必要になってきたからと書かれています。「それがうまく動かない状況になったからこそ、問題点が見えてきた」わけです。
逆に言えば、経済不安のような状況にならなければ、いつまで経ってもモチベーション2.0の問題点は見えてこなかったかもしれない。順調すぎるのも実はよくない、ということなのだろうか。
このゲラを読んでの最大の収穫は、漠然と自分の中にあった疑問に、はっきり答えが与えられたことです。
自分の頭の中に漠然とした疑問がありました。
「仕事のやりがいとは給与明細の数字だけで決まるものなのだろうか」
「仕事は給与明細の数字がすべて、と思っていたら辛くなりはしないか」
自分の周囲限定の話で申し訳ないのだけど、だいたい、自分の給与金額に納得している人は少ない。周囲からうらやましがられるような高給の人であっても不満が多い人はいるし、その不満の裏返しで、自分の高給をやたら自慢する人もいる。
そういう姿を見て、自分は「この人は給料をたくさんもらってるけど楽しくないんだろうな」などと思ったりしていた。
その一方で、給料に不満がありながらも、楽しく積極的に仕事に取り組み、成果を上げている人もいる。
こんな風に、「給与に不満」という点は同じでも、楽しくなさそうな人と楽しそうな人がいるのはなぜか。
単なる金額の多少では計れないものが仕事にはあるのではないか、楽しそうな人は「何か」を持っているから楽しいのだろう、と漠然と思っていたけど、その「何か」の正体が自分には分からなかった。その何かが内発的動機の有無、「モチベーション3.0」と名付けられるものであることに、このゲラを読んで気づきました。
ただ与えられた仕事を与えられた仕事としてだけやるか、与えられた仕事に自分自身が「何か」を見出し、ただ与えられた仕事だけで終わらせないか。最初はわずかな差かもしれないけど、最終的には仕事にも人生そのものにも、大きな差が出てきます。
「何か」を見出すといっても、それは簡単なことではないでしょう。仕事に限らず、やり方を新しくすること、新しいことを習慣にすることは容易ではない。でも、普段の仕事の中で、少しずつ意識することはできるはず。まずは今の仕事の中で「自分ならどうしたいか」「自分はこの仕事とどう関わりたいか」などを意識するようにしたい。
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1つ気になったことが。
本文ではなく、大前研一氏による訳者まえがきを読んで感じたこと。
大前氏は「プログラミング=クリエイティブではない作業」という認識があるようです。
クリエイティブではない作業だから、(他の単純作業と同じように) 中国やインドに行ってしまった、とあるけれど、本当にそうなのだろうか。
大前氏が言うところの「プログラミング」は実際には「コーディング」ではないか。
「プログラミング=クリエイティブではない作業」というとらえ方は、そもそも本書でも取り上げられているオープンソースの動きと矛盾するし、大手メーカーでIT技術者として採用された新卒社員の研修がインドで行われたことを説明できないのではないか (このインドでの新入社員研修が現在も行われているかはわからない。しかし数年前、実際にインドで研修を受けた新人技術者と話をする機会があった)。
中国にしてもインドにしても、人口の多さと人件費の安さを背景として、多くの仕事が移ってきているのは事実だ。でも中国は「世界の工場」と呼ばれるが、インドがそのように呼ばれたことは、寡聞にして知らない。この差はどこから来るのだろう。
本書の内容は非常に興味深く、実際に発売された際には是非続きを読みたいと思った。しかし、この大前氏の訳者まえがきだけが残念だった。
楽しくなかったけど、読んでよかった〜グズの人にはわけがある
ここでいう「グズ人間」とは、「先のばし癖」のある人のことです。先のばし癖があると、他人に迷惑がかかるだけでなく、自分自身も追い込まれてしまい、いいことは何もありません。
この本では、6つにタイプ分けされています。
- 完璧主義者タイプ「でも、完璧にしたい!」
- 夢想家タイプ「でも、あんな面倒なことをするのは嫌だ!」
- 心配性タイプ「でも、変わるのが怖い!」
- 反抗者タイプ「でも、なぜ私がしなければならないんだ?」
- 危機好きタイプ「でも、ギリギリまでやる気になれない!」
- 抱えこみタイプ「でも、ほかにすることが多すぎて!」
これらのタイプそれぞれについて、どういう点が問題か、実際の症例、考え方・話し方・行動様式のそれぞれに対する先のばし癖克服法の提案からなっています。
各タイプの説明に入る前に「グズ人間度自己評価テスト」があります。このテストで自分がどのタイプかを判断するのですが、1つにしか当てはまらない人はまれで、たいていはいくつかが独自に混合された性格を持っています。
各タイプ20点満点で、10点以上になったタイプが「主要タイプ」、9点以下が「副次タイプ」とされているのですが…。
わたしの場合、危機好きタイプ以外のすべてが10点を超えてしまいましたorz
もちろん1つのテスト結果に縛られる必要はないし、この結果が絶対だとも思いません。しかし、結果が突拍子もないものだとは思えなかったし、それぞれ心当たりはあったので、自分自身をある程度は言い当てていると思います。
実際読み進めて非常に困ってしまいました。自分のグズさを、具体的にこれでもかと見せつけられた気がしたからです。しかもその例が、心当たりがあるものばかりだったからです。
なので読んでいて全く楽しくありませんでした。しかし読んでよかったと思います。
自分のどういう面がグズなのかが具体的になったこと、それらの解決のためのヒントが見えてきたことは収穫でした。
これまでの自分の「グスさ」が、何かが絡み合って丸まっている、しかも何が絡まっているか全くわからない状態だったとすると、この本を読んむことで、何が絡みあっているかはわかる状態になれたかなと思います。
もちろん問題はこれから先どうするか、なんですが。グズを克服=長年染みついた行動や思考を強制するのは容易なことではないでしょう。色々からみついた状態では余計に。
この本を読んだきっかけはいくつかあるのだけど、結局は自分がグズだという自覚があること、グズを克服しない限り、何をやってもうまくいかないし、自分にも自信が持てないだろうことに、遅ればせながら自分が気がついたことが一番の動機だと思う。
例えば仕事でなかなかうまくいかない自分がいて、それはスキルとかキャリアの問題だとずっと思ってました。確かにそれも問題ではあるのだけど、もっと根本に問題があるのではないか、と。この年になるまでそれに気がつかなかったてのも情けないけど。
現在この本を1度通読したところなのですが、この本は何度か読み返し、一つ一つの克服法をやってみる必要があると思いました。
文藝春秋
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《書評》厄介ものとうまくつきあうために〜「つい悩んでしまう」がなくなるコツ
悩みはやっかいなものです。
生きていればあらゆる事が「悩みの種」になりうるし、「悩みがなくなれば」と考える人は自分も含め多いでしょう。悩みのせいで自分やりたいことができなかったり、苦しい思いをすることも少なくありません。
自分自身はこの本のカバーにあるような「カチンときた一言が何日も忘れられない」「失敗を何回も思い返してしまう」ことが多く、こういうことをなくしたい、少なくとも頻度を下げたいと思って、この本を手に取りました。
正直に言うと、最初に読んだときはよくわからなかった。「よくわからない」だけの本だったら、再び読み返すことはなかったでしょう。時間の無駄だもの。でも何か引っかかるものがって、再度読んでみました。
悩みを減らすキーワードは「自分がどう思っているかを大切にする。自分がしたいことをやる」。
悩みは何か、と聞かれたとき、いくつも悩みが出てきたりしますが、実はそれらの悩みは根本が一つであることが多いといいます。自分が目下抱えている悩み (思い出すのもつらいことではなく、軽いものでOK) を具体的に書き出してみることで、自分の悩みが何から発しているものなのか、自分が何を求めているのかをつかむことが大事。
悩みの解決が一見困難に思えるのには、「悩みグセ=思考グセ」がついているから。ぐるぐるした思考にはまって、他者を気にしているうちは悩みはなかなかなくならない。むしろ自分の気持ちや感情に沿った選択をした方がうまくいく。
必要なのは、自分の感情を受け入れること。例え不安や焦り、苛立ちといったマイナスの感情であっても、それは自分の心と体の一部なのだから、感情そのものを否定せずに受け入れることが大切。
自分がよく分からなかったのが、この「自分の気持ちや感情に沿った選択をする」ということ。わたしは自分が何を考えているのか分からなかったり、自分が感じているものを言葉に変換して表現するのがとても苦手なのです。こういうことになるのは自分の語彙の問題、あるいは思考力や表現力の問題だと思っていたのですが、むしろ自分の気持ちに鈍感だからなのではないか、そして自分の気持ちに鈍感な分、他人基準になってしまっている面があるのかもと思えてきました。きちんと自分の気持ちや感情を感じ取れてないから表現ができないのかもしれない。
自分にとってはちょっとした衝撃だった言葉がありました。それは
「みんな、悩んでいるのが好きなんですよ」
というもの。悩みを軽くとらえてほしい、との思いから、著者がよく発する言葉だそうです。
また、悩みは自分を守ってくれる役目もあるということ。
例えば「悩みがなくなったら○○したい」と思っていても、無意識で「本当は○○をしたくない」思っていたとき、つまり本当は望んでいないことを「自分の理想的なあり方」と信じてしまっているとき、無意識にその○○をしないようにするために悩みが起きる、とあり、これは少し驚きました。
悩みなんて厄介者でしかなく、なくなればどんなにかせいせいするか、と思っていたけど、実は悩みが自分を守っているなんて考えたこともなかった。
個人的には、心の中にある恐れを克服する方法、自分がやりたいことが周囲にどうしても受け入れられなかったり、実現が難しい場合の対処法まで書いてあればよかったな、と思います。これらは自分の考えで変えていかなくてはならないことだけど、そのためのヒントがあればもっとよかったと思う。最初に書いた「カチンときた一言が何日も忘れられない」「失敗を何回も思い返してしまう」ことにしても、具体的にそれを減らす方法をつかめたかというと、そうでもない。ぼんやりした感じは残る。でも、この本を読んだことは無駄ではないと思っています。
自分にとっては、悩みの正体に少し触れることができたこと、悩みというものをこれまでにない角度で見ることができたことが、この本を読んだ最大の収穫だったかもしれない。
とにかく厄介者、早くなくなってしまえとしか思っていなかったけれど、悩みの奥にあるもの、悩みを発しているものを知ることが大切なのかも、と感じました。
悩みと真正面から向き合うのは楽しい作業ではないだろうけど、自分をつらくしないためにも、その悩みの根本にあるものが何かをつかめるよう、自分に向き合い、自分をいたわる時間を増やしたいと思う。
完全に悩みのない状態などはあり得ないでしょうが、それでも悩みというものに対して、新たな視点を得ることができたのは収穫でした。
《書評》穴ではなく、ドーナツを見よう〜とにかくやってみよう──不安や迷いが自信と行動に変わる思考法
「穴ではなく、ドーナツを見よう」は、この本の中に出てきた標語です。欠けているものではなく恵まれているものを探そう、という趣旨
この本の前書きに
初めてのことに思い切ってチャレンジするときや、これまでとは違うやり方で何かをするとき、誰もが不安を感じます。そのせいで前に踏み出せなくなってしまうこともよくあります。
これを乗り越えるカギは「不安は感じてあたりまえ、とにかくやってみよう!」です。
とあって、それでこの本を手に取ってみました
この本はなぜ不安になってしまうのか、の解説から始まり、苦痛から解放される方法、ポジティブになるトレーニング、パワーを引き出す段階まで、いくつかのトレーニングや図表を挟んで進んでいきます。
例えば「『苦痛からパワーへ』の言葉づかい」という図表があるのですが、これはコピーして手帳に貼っておこうと思っています。これはついついネガティブに言ってしまいがちなことをポジティブに言い換えるための例みたいなものです (「もしこうでさえあれば」→「この次は」など)
トレーニングで気になったものは「内なるパワーを感じるためのエクササイズ」「お互いにプラスになる会話法」「たくさんの選択肢に気づく方法」「大きく受け入れる人間に近づくための5つのステップ」など。
この本で一番印象的だったのは「不安に思っていることの90%は実現しない」という言葉。
「だからネガティブになっても意味がない、落とし穴に落ちるときは落ちるのだから、落ちる前から落ちることを心配してもしようがない」ともとれるし、
「10%は実現するんだから気持ちをそれに向けておくべき、「落ちない」と思っていていきなり落とし穴に落ちるよりも、「落ちるかも」と警戒していて落ちた方が、実際にはけがが少なくて済む」、とも言えるかもしれない。
前者は「ポジティブ」な考え方だし、後者は「ネガティブ」な考え方ですね。例えが変ですが。後者をすぐに思い浮かべてしまうのは、やはり自分がネガティブな考えの持ち主だからだろうな。
前出の「『苦痛からパワーへ』の言葉づかい」の中に「『私のせいじゃない』→『すべて私の責任だ』」というのがあります。自分の身に起きていることはすべて自分の責任である、という考えは、自己啓発書でよく出てくる考え方ですね。わたしはこの考え方自体には賛成なのだけど、その一方でこうも思う。
自分の身に起きていることがすべて自分に原因があるとすると、自分が人に傷つけられることも自分が悪い、自分を傷つける人は悪くない(なにしろ悪いのは自分なのだから)、ということになるのだろうか、と
例えば、職場で理不尽な扱いをされて苦しんでいる人がいるとする。その人が理不尽な扱いをされて苦しむのはその人に原因があるからだ、とすると、それは回り回って「相手に原因があれば、相手に理不尽なことをしたり傷つけてもいい」ということを認めることになりはしないか、と
誤解しないでいただきたいのですが、自分は「自分は悪くない、相手がすべて悪い!!」と言いたいのではありません。ただ、そういうことが成り立つ可能性があるのではないか、と思うだけです
そのことについての記述を、長くなりますが引用します
…ある生徒がこんな議論を持ちかけた。もしすべてに「イエス」と言うならば、すべてを受け入れることになる。すべてを受け入れてしまったら、世の中の間違いをただす行動ができなくなってしまうのではないか?
これに対して私はこう説明した。「イエス」と言うことはポジティブな行動であり、「ノー」と言うことはあきらめること。私たちは何かを変えられると思うときだけ、変化を起こそうと立ち上がることができる。たとえある状況に対して「ノー」と言ったとしても、その状況のおかげで成長する可能性には「イエス」と言える。自分の置かれた状況が絶望的だと思ってしまったら、ただ手をこまねいて、叩きのめされるままになるしかない。
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…難題にもチャンスが隠れているということに「イエス」と言っている。
「イエス」と言うことは、あきらめることではない。
「イエス」と言うことは、自分の信念のために立ち上がって行動することだ。それによってどんな運命が突きつけられようと、なんらかの意義や目的をつくりだせるだろう。
これは自分が思ったことに対する直接の答えではないかもしれない、けど、この点に言及している本は、わたしは初めて見た
わたしはこれまで、とにかくネガティブというか厭世的な考えの持ち主でした。親からも「おまえはなんでそんなに厭世的なんだ」と言われたこともあるくらい。
別に意図してネガティブだった訳ではないのだけど、しかし最近、ネガティブであることにも疲れてしまった。でもポジティブであり続けることは、これはこれでネガティブ以上に疲れてしまう。
だからと言うわけではないけど、自分はとにかくポジティブになりたいとは思わない、でも少なくとも「ネガティブではない」地点を目指したい。そういう地点を目指すにも、この本に出てきたいくつかのエクササイズは役に立ちそうです。
海と月社
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