投稿者: sazanami

《気になる》消しゴム

これはただタイトル惹かれました。しかしそこから内容を推し量ることはできません。ミステリなのか不条理劇なのか。消しゴムが物語のキーになるのか、あるいは暗喩か。
当たり前すぎて普段ほとんど意識することもないものですが、それがタイトルになると一気に謎が深まります。

昔色々なことで煩悶していた頃、「これまでの過ちを全部消せる消しゴムがほしい」などとしようもないことを考えていました。その消しゴムを使ったところで自分の本質が変わるわけでもないのに。

 

消しゴム (光文社古典新訳文庫)
アラン ロブ=グリエ
光文社 (2013-08-07)
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《気になる》上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史

上野にある国立西洋美術館。実は入ったことがありません。東京国立博物館に行くために、前は何度も通っているのですが。
わたしは美術館に時々行きますが、きちんと絵画の歴史を知っているわけではありません。なんとなく「これは好きだな、見てみたいな」という企画に行っているだけなのです。別に見たいものだけ見て問題があるわけではありませんが、歴史の流れを知った上での方が、より深く楽しく鑑賞できるのはまちがいないでしょう。
今度上野に行く機会があったら、この本を片手に国立西洋美術館に立ち寄ってみるのもいいかもしれません。

 

上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史 (星海社新書)
山内 宏泰
講談社
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《気になる》イラッとしたときのあたまとこころの整理術—仕事に負けない自分の作り方

仕事中に他人や何かにイラッとすることは、だれにでもあることだと思います。しかしイライラしてもろくなことはありません。それをそのまま人にぶつけても、状況が好転することはまずないし、ただ押さえ込んでも仕事に影響が出るばかり。
だからこそ、イライラをうまく消す方法が必要ですが、なかなかうまくいかないものです。ちょっとしたコツをつかむだけでもかなり違うと思います。それをこの本でつかめたらいいですね。

サブタイトルの「仕事に負けない」というのも非常に気になります。確かに仕事に負けてしまうと、仕事以外にもマイナスの影響が出てしまう可能性が高い。オンタイムもオフタイムもできるだけ穏やかに過ごすために、あたまとこころの整理は重要だと思います。

 

 

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おやじギャグってすごい〜わが盲想

思いがけない本に出会うことがあります。考えたこともなかったテーマで書かれていたり、意表を突く書き手だったり。「わが盲想」は、テーマも書き手も、いい意味で予想外でした。

著者は生まれながらの弱視で、12歳で視力を失いました。そして約15年前に鍼灸を学ぶためにスーダンから来日し、現在は東京外語大院で研究生活を送っています。
海外の視覚障害者が日本に鍼灸を学びに来ていることを初めて知りました。冒頭に「(鍼灸を学ぶための留学が) 今回スーダンにも募集が来てる」という言葉があったので、各国に募集が出ているのでしょう。つまり著者と同じ境遇の外国人が、結構日本にいるということですね。
鍼灸は日本とか中国くらいにしかないと思っていたので、世界各国から学びに来る人がいることに驚きました。

来日し、福井の盲学校に通い始めた彼は「正統な日本語と福井弁、東洋医学や西洋医学の専門用語、点字」の3つの言語をマスターする必要が出てきます。
そして日本語を覚える中で大きな役割を果たしたのがラジオとおやじギャグ。
ホームステイ先のお父さんからおやじギャグ講座を強要されたことがきっかけですが、日本語の面白さを知るきっかけになり、さらに漢字を覚えることもできたとのこと。
ラジオでは野球放送を通して、説明の難しい微妙な表現を学んだそうです。

ラジオはともかく、おやじギャグで日本語を覚えた人というのは初めて聞きました。
おやじギャグはとかくバカにされやすいけど、結構高度な表現ではないでしょうか。単語を多く知っていることと、それなりにギャグセンスとひらめきがないと難しい。
でも同音異義語を駆使するから、言葉どうしのつながりを考え実践する機会と考えれば、向いている人には格好のツールなのかもしれません。

日本に来て、彼の世界がかなり広がったように感じます。勉強面では、スーダンにいたときの著者は、教材を読み上げるなどして勉強を手伝ってくれる人がなかなか見つからず、苦労していたのですが、日本で多くの人の支援を受けられたこと、点字を覚えて自力で教科書を読めるようになったなどの変化も影響しているかもしれません。
さらにブラインドサッカーという新しいスポーツに出会ったり、NPOを立ち上げてスーダンの障害者の教育支援を始めたりしたこともあるでしょう。
人的にも物的にも適切な支援があれば、ハンディキャップがあってもできることが広がることを再認識しました。

本文中にもギャグが随所に現れていて「うーん」と思う箇所もありますが、読んでいてとても楽しかったです。
書かれていない部分で、実際には様々な苦労があったと思います。でも彼なりの方法で乗り越えてきたせいか、とても明るい感じがします。

外国人の日本体験記はいろいろありますが、「わが盲想」は今まで考えたこともなかった角度から書かれた本でした。今年これまでに読んだ中で、もっとも驚きに満ちた1冊です。

 

わが盲想 (一般書)
わが盲想 (一般書)

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《気になる》スケジュール時計

ちょっと変わった時計を見つけました。中心がホワイトボードになっていて、24時間で一周する時計です。

スケジュール時計 通販のベルメゾンネット

紹介写真にあるように本来子供向けだと思いますが、大人でも十分使えますね。
わたしが考えたのは「帰宅したらすぐにやること」を真ん中に大書する方法です。置き時計なら玄関にだって設置できるし。
壁にホワイトボードをかけてスケジュール書いて、というのは、自宅ではちょっとやりにくいけれど、これなら時間軸は時計が担ってくれるし気楽ですね。普段手帳に書いているタイムテーブルをここに書き写すことで、目に入る確率がぐんと上がると思います。

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《気になる》江戸創業金魚卸問屋の金魚のはなし

わたしの実家では数年前まで「小学生の時にお祭りですくってきた金魚」が生きていました。30年近く生きたことになります。大きさは尾びれまで入れると30cm近くあったかもしれません。
そして職場の某課長が数年前から金魚にはまっているそうです。毎年新たに買ってくるのと繁殖したのとで、順調に数が増えているとか。

夏になると、デパートなどで金魚が展示されます。見ていると涼しげだし、本当にきれいだなと思います。
金魚はありふれた魚で、ヒブナを改良して作られたことは知っていても、現在までどんな歴史をたどってきたのかまでは気にしたことがありませんでした。
観賞魚は世界中にいると思いますが、日本の金魚がどんな風に作られてきたのか。この本で金魚の楽しみがちょっと増えそうです。

 

江戸創業金魚卸問屋の金魚のはなし
吉田 智子
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《気になる》カリスマ社長の大失敗

カリスマと呼ばれる人の成功譚は世の中にあふれています。確かに成功に至るまでの話は素晴らしいのですが、同時に頭のどこかで「?」がともってしまいます。

松浦静山の言葉に

勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし

があります。確かに成功したのには理由があるのかもしれないけれど、それが「不思議の勝ち」でない保証はどこにもないですからね。

とすると、成功した話よりは失敗した話の方が役に立つかもしれません。話し手にとっては気分のいいものではないでしょうが。
この本は日本を代表する企業を作り上げた人々の失敗を集めたものです。どんな失敗をしたのか、なぜ失敗したのか。
失敗が語られることはそうそうないだけに、興味があります。

 

カリスマ社長の大失敗 (メディアファクトリー新書)
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《気になる》サッカロマイセスセレビシエ

「サッカロマイセスセレビシエ」とはまるで呪文ですが、出芽酵母のことらしいです。そしてパン職人がパンを焼くときにおまじないとして唱えることもあるようです。
おいしいパンに出会うと嬉しくなります。こだわる人は素材などを気にするのかもしれませんが、わたしは単純に「おいしい」って思えればいいのです。
「お気に入りのパン屋は?」と聞かれたら、三河の2件、名古屋の1件の名前を挙げます。

この本は名店から町のパン屋まで、東京のパン屋200件をひたすら取材して歩いた記録です。
上京する機会もなかなかありませんが、行けたらパン屋にも立ち寄りたいと思っています。そのガイドブックとして役立ちそうだし、なによりパン職人が日々どういう思いでパンを焼いているのかのドキュメンタリーとして面白そうです。

同じ著者による「パンラボ」も気になります。

 

サッカロマイセスセレビシエ
池田 浩明
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パンラボ
パンラボ

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池田 浩明
白夜書房
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アクアイグニスに行ってきました

先日、三重県菰野町の「アクアイグニス」に行ってきました。日帰り入浴です。

aqua×ignis -アクアイグニス-

辻口博啓奥田政行という、超人気シェフが食をプロデュースしたこともあって、開業当初は凄まじい混雑ぶりだったようです。
平日はそこまでではありませんでしたが、現在も週末はすごいと思います。

まずは温泉です。露天風呂もあってなかなかよい感じでした。アート作品が壁に多くかけられ、おしゃれな雰囲気。

温泉棟です
温泉棟です

そして昼食。カンティーナ・ジェノバで季節の野菜のカルボナーラ。

2013-07-17 12.40.19

おやつ。コンフィチュール アッシュのカフェで湯の山ロール。
コンフィチュール アッシュのケーキは目の保養になります。お店では購入した生ケーキを預かってくれるそうです。

2013-07-17 13.48.43

最後にマリアージュ ドゥ ファリーヌでパンを買い込んで帰宅。
三河からだと、高速道路を使って2時間もかからずに行けます。温泉につかって、おいしいものを食べて、のんびりして帰ってくるのにちょうどいい感じです。また行ってみようと思いますちょっと混んでますけどね。

カルボナーラとケーキの撮影には「TakiDori」を使用しました。標準のカメラ以外のアプリは初めて使いましたが、手軽でおいしそうに撮れるのはいいですね。気に入りました。

TakiDori-炊き撮り-: 超スピーディーに美味しそうなごはんの写真が撮れるカメラアプリ。美味しいは正義!無料。 – たのしいiPhone! AppBank

余談
写真はありませんが、畑で犬 (柴犬と思われる) が飼われていました。犬小屋が温泉棟と同じ形をしていて、一般的な犬小屋の倍以上ある豪邸でしたw

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《気になる》認めて励ます人生案内

わたしは増田明美さんについて、女子マラソンの第一人者であることと、現在は解説者として活躍していること程度しか知りません。

増田さんは読売新聞「人生案内」で回答者をしています。今はオンラインでは会員登録しないと読めなくなってしまいましたが、以前はちょこちょこ読んでいました。
その中で彼女の回答をいくつも読みましたが、非常に的確で伝え方もうまいと思いました。説教でもなく、哀れむのでもなく、その人を受け止めて、きちんと返答する。これはなかなかできることではないと思います。人に何か相談を受けたとき、つい相手を責めるようなことを言ってしまったりしますからね。
彼女がマラソンの名解説者であると言われるのが分かる気がしました。分析が的確で、返答も相手を追い詰めるようなことは書かない。

オンラインの「人生案内」は読めなくなってしまいましたが、本で読み返すのもいいかもしれません。「人からの相談にいかに向かい合うか」の見本だと思います。

余談
かつて読んだ「人生案内」の相談で一番印象に残っているのが

部活の後輩に恋をし、毎日苦しむ高3男子の「僕はどうしたらいいのでしょう」という相談

です。
回答は作家の高橋秀実さんだったのですが、「とにかく今はしっかり勉強してください。」から始まって、色々な学問がなぜ生まれてきたか、勉強を頑張ることが「できる男」「モテる男」につながる、という内容で、「なぜ勉強しなくちゃいけないの」という問いに対する非常に明快な答えだと思いました。思わずスクラップしてしまった位です。

 

認めて励ます人生案内
認めて励ます人生案内

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増田 明美
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