投稿者: sazanami

《気になる》周期表-いまも進化中

周期表というと「水兵、リーベ、僕の船、七曲りシップス、クラークか?」を思い出す人も多いのではないでしょうか。
わたしが習った化学の先生は「『水兵リーベ』だとそこまでしか覚えられないから、周期表を縦に覚えなさい」と言っていました。
当時はその言葉に従い、族ごとに縦に元素名を覚えていました。今じゃきれいに忘れてますが。

これを書くために周期表を改めて見たのですが、自分が高校生の頃とは変わっていますね。
当時の教科書が手元にないので比較できませんが、掲載されている元素がだいぶ増えているし、族の分け方も変わっている気がします。
周期表には化学の発見の歴史が詰まっていると言えるでしょう。今後もきっと変化していくに違いありません。
周期表の並びも元素のあれこれも、ほとんど忘却の彼方ですが、この本を見つけて、改めて周期表のことを振り返ってみるのも良さそうだと思いました。

 

周期表-いまも進化中 (サイエンス・パレット)
Eric R. Scerri
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この5冊に出会えたことは大きかった #headquake5

ブログ「R-style」さんで「頭をガツンとやられた5冊の本 #headquake5」というエントリを読みました。そして自分にとっての「頭をガツンとやられた5冊の本」とは何か考えてみました。

高橋悠治「カフカ / 夜の時間」
著者の言葉の感覚の鋭さにうならされる1冊。内容は詩集に近く、表現や思考の鋭さが随所に現れています。

特にガツンときた言葉をご紹介します。


平和という名詞には動詞がない。
たたかうことは行為なのに。平和は不在によって定義できるだけ。
人間にとっての平和は戦争の前と戦争の後でしかない。
いまが平和ならやがて戦争になるだろう。

(「レナード・バーンステインの『平和のためのミサ』によせて」)

「なぜ戦争がなくならないのか」といった言説はいろいろありますが、一番納得がいったのがこれです。

 ことばをかきはじめた時、それによって世界がもっとよくみえるとおもったが、ことばはただ光であるだけではなかった。それは曇り空のように、ひとつひとつをあざやかにみせながら、その全体に影をなげかけるものでもあった。

 自分のかいたことばにまようこともある。それが別な発見のはじまりとなることもある。ことばのとどかないあちら側に真実があるとはかぎらない。かかれてしまえば、ことばは真実ではつくせない意味をもつこともありうるだろう。

 よみかえすことは、かきかえることだ。メモをかき、かきうつし、かきなおす。自分に必要なのはそれだけだ。本のかたちになった言葉は失われたメモ、他人にひろわれた紙片、もうかきなおすことはないが、どっちみち最終的なかたちにたどりつくことは決してない未完の断片なのだ。…
(あとがき)

書くこと、表現することの持つ意味を、これだけ鮮やかに切り取った言葉を知りません。

 

カフカ/夜の時間—— メモ・ランダム
高橋 悠治
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内田百閒「サラサーテの盤」
今はもうない福武文庫の1冊。
内田百閒の小説の中でも特に好きな「梟林記」「東京日記」「サラサーテの盤」が収録されています。
特に「梟林記」。10ページほどの短い小説ですが、最後の最後、女の子の無邪気な行為がとても恐ろしく感じてしまう。
「梟林記」は現在ちくま文庫で読めます。

 

サラサーテの盤 (福武文庫)
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冥途—内田百けん集成〈3〉   ちくま文庫
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岡本かの子「食魔 岡本かの子食文学傑作選」
小説と随筆の2部構成で「食べること」の意味を考えさせられます。特に小説は「これはすごいものを読んだかもしれない」と思ってしまったほど鬼気迫るものがあります。
人間の業を真正面から受け止めることがどういうことなのか、がわかります。

 

食魔 岡本かの子食文学傑作選 (講談社文芸文庫)
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岡敦「強く生きるために読む古典」
著者の人生が非常に色濃く出たブックガイドです。本は生きのびる助けになるし、自由に読んでいい。難しく感じていた古典も、人生の強力な武器になる。
「本をどう読むか」「人生と本の関わり」について、今までない視点を得られます。

 

強く生きるために読む古典 (集英社新書)
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高山真「愛は毒か 毒が愛か」
よく「幸せになりたい」と言いますが、人生では幸せそのものが重荷になることもあるわけで。「当たり前の幸せ」ではなく「自分にとっての幸せ」を得るためにはどうしたらいいのか。そのためには何を考えるべきなのか。
この本を読んで、自分が世界とどう関わっていくか、が少し変わった気がします。
もともと女性向けに書かれたエッセイで内容はちょーっと下品ですが、男性でも女性でも、幸せについて考えてみたい人にお勧め。

 

愛は毒か 毒が愛か (MouRa)
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わたしはR-styleさんのように「なぜこれがガツンときたのか」は明確に分析できません。でもこの5冊が本当にガツンときたことは確かです。

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《気になる》ひらめきの物理学 身近な物理現象を77のパズルとパラドックスで解き明かす

高校生の理科は物理と化学を選択しました。物理は「面白いけどよくわからない科目」であり、成績はよくありませんでした。テストの点数と成績表は、化学の方がずっとよかったのです。
物理に化学、数学は高校レベルからもう一度勉強してみたいと思うことがあります。高校大学で学んだことを、笑っちゃうくらいきれいに忘れてしまったからですが。
この本は教科書のように理論と数式を積み上げていく本ではありませんん。パズルとパラドックスで物理を解いていくのが楽しそうです。本格的な教科書に入る前に、こういう本で頭を物理にならしていくのもよさそうです。

 

ひらめきの物理学 身近な物理現象を77のパズルとパラドックスで解き明かす
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「はじめての美術 絵本原画の世界 2013」に行ってきました

名古屋市美術館で開催中の「はじめての美術 絵本原画の世界2013」を見てきました。

子供の頃に読んだ絵本の原画がたくさん。「わ〜なつかしい」の連続でした。

やはり印刷された絵と原画はかなり違います。印刷された絵は完全な「平面」ですが、原画は画材の凹凸が見えます。ホワイトの修正の跡があったり、紙を切って絵の位置をずらしてあったり。
個人的に原画と絵本で印象がずいぶん違うな、と思ったのが中谷千代子「いちごばたけの ちいさなおばあさん」。絵本では原画が描かれたキャンバス地の凹凸がわかりにくいせいかもしれません。
大村百合子 (山脇百合子) の「ぐりとぐら」「そらいろのたね」は全ページ展示されていました。今年は「ぐりとぐら」誕生50周年だそうです。
一番嬉しかったのは矢吹申彦「きょうりゅうが すわっていた」。矢吹申彦さんの (印刷された) 絵は色々なところで見てきましたが、原画は初めて見たのです。見られてよかった。

絵本というのは、確かに子供が初めて出会う美術なんですね。懐かしい絵本にたくさん出会え、絵本だけでなく原画の良さにも触れられた楽しい展覧会でした。

 

いちごばたけの ちいさなおばあさん (こどものとも傑作集)
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ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)
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《気になる》不浄の血 —アイザック・バシェヴィス・シンガー傑作選

アイザック=バシェヴィス=シンガーは1978年のノーベル文学賞受賞者です。イディッシュ語という、ユダヤ人によって使用されている言語で作品を書いています。

わたしはイディッシュ語のことも、この作家のことも知りませんでしたが、偶然見つけたこの本のタイトルと表紙に捕まりました。不穏な言葉と不穏な色の流れ。
「怖そう」とは思ったけど、その怖さに惹かれます。収録された作品がみんな不穏かどうかはわからないけど、不穏さや怖さを隠し持った物語の方が、物語に浸る楽しさをより強く感じられるのではないか、と勝手に思っています。

 

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《気になる》出口 汪の「好かれる! 」敬語術

「きちんとした言葉で話す」のは、とても難しいことです。さすがに新人時代よりは的確に話せますが、それでも「こういう時はどう言うのが適切なんだろう」と思うことはなくなりません。
日々の仕事で出会う状況は一様ではありません。問い合わせに答えること一つとっても、毎回状況も話す内容も変わってきます。お断りやお詫びの場面もあります。
「一言で印象が変わり、それが仕事の成果を変えてしまう」ことも経験しています。言葉は怖い。

この本は本来新社会人向きなのかもしれませんが、印象を良くする話し方の基本に立ち返るのによさそうです。

 

出口 汪の「好かれる! 」敬語術 (ソフトバンク文庫)
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《気になる》標本の本—京都大学総合博物館の収蔵室から

京大に博物館があることは知りませんでした。
この本は標本メインで、地下収蔵庫にあるものまで収録しています。地下収蔵庫にやたらと興味が惹かれます。
博物館の展示自体も自然史がメインかもしれません。個人的には技術史の展示に興味がありますが、自然史の展示もじっくり見てみたい。どんな不思議な世界に出会えるでしょうか。

京都大学総合博物館

大人になってから京都には何度も行っていますが、京大近辺はほとんど行っていません。まあ、大学に改めて行く用事もないからですが、博物館があるとなると、これは出かける立派な理由になりますね。
京都国立博物館も入ったことがないので、今度は京都の博物館巡りに出かけてみたいものです。

京都国立博物館 | Kyoto National Museum

標本の本—京都大学総合博物館の収蔵室から
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余談
高校の修学旅行は奈良京都でした。初めて東海道新幹線に乗ったのもこのときです。
自由行動の日、わたしがいた班 (女子のみ) は京大見物に行きました。
そしてキャンパスで写真を撮りまくり、たまたま通りかかった男子学生に声をかけました。そして千円札を1枚渡して生協まで使い走りをさせ、京大ロゴ入りシャープペンシルを全員分買ってきてもらいました。
そのシャープペンシルは残念ながらもうありません。

 

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《気になる》私が目覚める、読書案内。

雑誌「FIGARO」は、自分がいるところとは違う世界が展開されているように感じます。読んだことはありませんが、目の保養雑誌ですね。

 

フィガロジャポンオフィシャルサイト madameFIGARO.jp

 

そこで紹介された本には、どんなものがあるのでしょう。自分とは遠い世界の雑誌だからこそ気になります。思いもよらない本や未知の世界にに出会えそう。

Amazonの紹介文に

読むだけで、見ているだけで心ときめき、飾るだけで本棚が華やぐ、素敵な書籍

とあるのが非常に気になります。特に「飾るだけで本棚が華やぐ」。こういう観点で本を見たことはありませんでした。一体どんな本が出てくるんでしょう。

 

私が目覚める、読書案内。 (FIGARO BOOKS)
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《気になる》地図もウソをつく

携帯電話のナビウォークから始まって、現在のiPhoneの地図まで。方向音痴には、地図システムが欠かせません。これのおかげで時間のロスがどれだけ減ったことか。
「地図もウソをつく」というタイトルを見て、ぱっと思いついたのは、あるべきものが記載されない、というケース。大久野島がそうですね。
しかし大久野島は戦争中だから意図的に消されたのであって、そうでなければ地図は正確なものだと思っていました。実際にはそうじゃないのでしょうか。もちろん人間が作るものだから、どこかに間違いが入ることはあるでしょう。
実際にどこかに行こうとするときに間違った地図を手にしてしまうのは困りますが、そうでないときなら、間違いについて話を聞くのはとても楽しそう。作り手・使い手・社会の様々な関係も見えてきそうです。

 

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《気になる》迷い迷って渋谷駅 日本一の「迷宮ターミナル」の謎を解く

渋谷駅は確かにわかりにくい。渋谷駅内での乗り換えにはいくつかパターンがありましたが、それを覚えるまで結構時間がかかりました。
最近また渋谷駅は大きく変わってきているので、いちいち警備員さんに聞かないと、どこにも行けない気がします。
くぼんだ場所に様々な方向から電車が延びてきているので、わかりにくくなってしまうこと自体は仕方ないのかもしれません。
それでも毎日人はちゃんと流れています。もちろん迷う人もいればトラブルも出てくるでしょうが、一応の秩序は駅の中で保たれている気はします。それはなぜなのか、この本でわかるでしょうか。

渋谷駅が全面的に新しくなった際には、乗り換えや移動がもっと楽になってくれていたら、と思います。

 

迷い迷って渋谷駅 日本一の「迷宮ターミナル」の謎を解く
田村 圭介
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