投稿者: sazanami
《気になる》吉本隆明
吉本隆明の写真集です。存在を知ったときの素直な感想は「吉本隆明の写真集が出るのかぁ」でした。
確かに彼ならば、写真集が作れるくらい撮られているでしょう。買うのはやはり彼の熟読者の皆さんでしょうか。
吉本隆明の写真と言えば、雑誌ananに掲載されたコム・デ・ギャルソンを着た写真は掲載されているのでしょうか。
わたしはこの写真に端を発した「吉本隆明と埴谷雄高の論争」を読んだ人の感想について書かれたコラムは読んだことがありますが、その写真も論争も直には見ていません。
件の写真が掲載されているならぜひみてみたい。本当に単純にどんな写真なのか、どんな服を着ていたのか見たい、というだけなんですが。
《気になる》ディズニーの隣の風景: オンステージ化する日本
「オンステージ化」で思い浮かべたのが、色々なところに出てきているご当地アイドルです。地元を盛り上げるために活動するご当地アイドル。愛知を拠点に活動しているアイドルグループもSKE48を筆頭に色々いるみたいです。武将隊の類も似たようなものでしょう。
地方を拠点に活動するタレントは昔からいましたが、アイドルグループがこれだけデビューし、地元だけでなく全国区になる人たちが出てくるようになったのはつい最近のことですよね。何かきっかけがあったのでしょうか。
原書房
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余談
ディズニーランドは中学の修学旅行で東京に来たときに行ったきりです。そう言うと非常に驚かれます。
首都圏に住んでいた頃に京葉線は時々利用したのですが、舞浜で降りたことは1度もありません。
豚ってなんなんだろう〜愛と憎しみの豚
豚は非常にありふれた食材です。ありふれているが故に、普段特別意識されることもない存在だと思います。また豚を忌み嫌う人々もたくさんいます。
タイトルにもある通り、愛されると同時に憎まれる豚の存在を追いかけたこの本。
自分は豚についてほとんど何も知らなかったことがわかりました。
豚肉を食べないというとまずイスラム教教徒を思い浮かべますが、ユダヤ教徒も食べないことは知りませんでした。
しかしイスラム社会でもかつて豚を食べていたらしいのです。それが「なぜ豚肉を食べてはいけないのか」になったのか、わかっている人は少ないようです。それはユダヤ教でも同じらしい。
直接豚に関わらない部分でも、この本で知ったことがいくつかあります。
例えば「ジャスミン革命」は、欧米人の勝手なネーミングに過ぎないこと。チュニジアではこのネーミングを「馬鹿にしている」と思う人々がいること。
1991年のソ連崩壊前後に、ロシア地域から100万人の移民がイスラエルにやってきたのですが、その中にはユダヤ人に加えてソ連からただ逃げ出したかっただけの「なんちゃってユダヤ人」もいたこと。
ユダヤ人とユダヤ教の関わり。血筋的にはユダヤ人でも非宗教的な人も多いこと。「(自分の) ユダヤ人としての立ち位置は、日本人が持つ宗教との距離に少し似ている」と語るユダヤ人が登場します。
チャウシェスクがいた時代のルーマニアと現在のルーマニアで、何が違っているか。共産主義が崩壊したとき、ルーマニアには対外債務がなかったのだそうです。これは国際社会では珍しいケースとのこと。しかし現在は借金まみれになってしまった。
この本の中で特に印象的だった言葉を紹介します。
世界各国の兵士たちが、同じ釜の飯を食べる時代がやってきたのだ。
(p324「終章 素足の豚—シベリア『チタ』」)
そしてもうひとつ、
「どんな手がかり、小さなことでも構いません。養豚、農業、何でも構いません。私は豚を追っています。豚にまつわる何かを、見つけ出さなくてはいけません。それなのに、では豚の何が知りたいのかと訊かれても、きちんと説明できない。でも、追っている。なぜ豚を追っているのか、本当のところでは私自身にも分かっていません。でも、追わなければいけない」
(p304「終章 素足の豚—シベリア『チタ』」)
著者はなぜ豚を取材しているのかについて、こんな風に語っています。
三重県出身の著者にとって「肉=牛肉」でした。牛肉文化の中で生きてきた著者が20代の頃に豚肉を愛する人たちに出会い、豚に対する認識が変わったことが、この本に至る旅のきっかけといえます。
この本の一番の読みどころは、小さなきっかけから自分が知りたいと思ったことを追いかけ、何ヶ月もかけて世界を走り回り、シベリアの果てまでたどり着いた著者のフットワークかもしれません。
「豚とは何か」という結論はこの本には書かれていません。ただ、豚と人間との関わりの深さ、豚を中心とした食と社会・歴史の関わりの深さがわかります。
食は人間にはなくてはならないものだからこそ、歴史・政治・宗教との関わりが深くなる。その深さが顕著に表れるのが豚なのかも。
愛されるのも憎まれるのも、人間との関わりの長さ深さ故なんでしょうね。
この本で取り上げられている国・地域はチュニジア、イスラエル、日本、リトアニア、バルト三国、ルーマニア、モルドバ、ウクライナ、シベリア。日本以外のアジアやアフリカ、南北アメリカのエピソードも、読んでみたかった。
余談
わたしにとっても「肉=牛肉」です。実家ではカレー・肉じゃが・野菜炒め、全部牛肉でした。牛肉でなければ鶏肉。豚肉はたまに使われるくらいでした。豚肉を日常的に食べるようになったのは、大学進学を機に上京してからです。
実家で食べていた数少ない豚肉料理をご紹介します。
材料
- 豚肉薄切り・プロセスチーズ
- 小麦粉・卵・パン粉
作り方
- プロセスチーズを拍子木切りにする
- 切ったチーズを豚肉で巻く。巻いたら楊枝で肉を止める
- 小麦粉・卵・パン粉をつけて揚げる
非常に簡単だけどおいしい。これは豚肉で作らなきゃだめです。
《気になる》アンソロジー カレーライス!!
カレーはいいですね。外食でも「はずれ」がかなり少ない食べ物だし、自宅でも「献立に困ったらカレー」で結構何とかなる。
作るのも凝り出したら際限がないですが、適当でもそれなりに食べられる味になる。なんて素晴らしい食べ物。
この本はカレーに関する話だけを集めたアンソロジーです。空腹時には絶対読んでいけない本ですね。
「国民食」というと最近はラーメンになりそうですが、でもやっぱりみんなカレーも好きなんですね。元祖国民食なだけはある。
余談
おいしいカレーで思い出したのが、昔勤めていた会社の社員食堂のカレーです。
社員食堂のカレーとしては高かったのですが、ごろっとした牛肉がたくさん入っていて濃いめの味でおいしかったのです。
パルコ
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《気になる》調理もできちゃうランチボックス! スープジャーレシピ
これから買おうと思っているもののひとつにスープジャーがあります。
これがあったらおでんや自分が作ったスープをお弁当に持って行けるし、職場で温める手間も減る。近々買おうと思っていたところで、この本を発見しました。
スープジャーで調理するという発想はなかった。でも考えてみたら、これは超小型シャトルシェフでもあるんですね。
あらかじめ作った温かい料理を持って行くために使うだけでなく、朝材料を入れて昼になったらスープなどができている、っていうのも楽しそう。
シャトルシェフは10年以上使っています。これは本当に便利。時間がかかる煮込み料理も、ずっと火にかけてなくてもできるのはありがたい。牛すじも手間なくとろとろにできます。
辰巳出版 (2013-02-20)
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《気になる》入社1年目に出逢いたい哲学者の言葉
今日はいかにも新人という社会人を何人も見かけました。
学生から社会人になることで、自分を取り巻く世界は大きく変わります。かつて自分も変化について行くのに精一杯だったことを思い出しました。
哲学の解説本や「超訳」とでもいう本がたくさん出ています。わたし自身は超訳本を読むより原典に当たって悩んだ方が、その場ではわからなくても残るものが多いのでは、と思うのですが、気負わずにその世界に触れられるのは利点ですね。
「役に立つ」ものだけを追いかけない、自分の外にある世界の広さを意識できるようになるために、ちょっとしたときに開いて読むのによさそうな本ですね。
ティー・オーエンタテインメント
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《気になる》森林飽和—国土の変貌を考える
日本では森林が飽和している? 考えたこともありませんでした。
花粉症の人がここまで増えたのは、杉の木ばかりを植えすぎたせいだ、という意見があります。しかし猿や熊の人里への出没と森林飽和に関連があるとは。森林が少なくなったせいだとばかり思っていました。
森林飽和が原因で、海辺の道路が脅かされる「砂浜消失」が起きている、ともあります。しかし一方で森を豊かにすることで、その森を源流とする川の注ぐ海を豊かにする、という考え方もあります。並列に考えることはできないとは思いますが、わたしには両者は正反対の考えのようにも感じます。
森林に対して自分が抱いていたものと正反対の考えが書かれているこの本、気になります。
NHK出版
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《気になる》銀座並木通り 池波正太郎初期戯曲集
池波正太郎はエッセイは読んでいますが、小説は読んだことがありません。また戯曲を多く書いていることは知っていましたが、これも読んだことも、上演を見たこともありません。どんな戯曲を書いていたのでしょう。
やはり池波正太郎だと時代劇なんだろうか、と思ってしまうのですが、この戯曲集に収録されているのは現代劇ですね。意外でした。
戯曲を読む楽しみももちろんあるのですが、もし機会があれば、上演されたものを見たいです。芝居の魅力は、他の表現からは一種独立したものだと思うから。
《気になる》なぜねこは幸せに見えるの?─子どものための哲学のおはなし
猫は確かに幸せそうです。実家にいた猫を思い出してもそう思うし、友人が飼っている猫でもそう。
「猫みたいに生きられたら」なんて思ったこともあります。
わたしは猫派ですが、こちらのことを気にしつつ、でも「あんたはあんた、自分は自分」という姿勢を取るところが好きなのかもしれません。
本当に猫のように生きるのは難しいと思うけど、猫の処世術を身につけられたら色々なことが少し楽になるかもしれません。
この本は子供向けの哲学の本ですが、猫と一緒に哲学を考えられるのが楽しそうです。
講談社
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余談
わたしが知っている、猫に関する言葉です。どちらもかなり昔に本で読んだものなので、出典は失念しました
- 猫はブスほどかわいい
- 「犬は人につき猫は家につく」と言うけれど、実際には猫は待遇につくんだ
《気になる》すき焼き SUKIYAKI
すき焼きはずいぶん長いこと食べていません。自宅で鍋物をすることはそれなりにありますが、すき焼きはやりません。だいたいすき焼き鍋がない。
すき焼きに使う牛肉。そこに来るまでには非常に長い時間がかかっています。牛が生まれ育ち、食肉処理されて、そして食卓にやってくる。
食用の牛がどうやって誕生し、どうやって肉になるかは「いのちの食べかた」で見ていますが、これとはまた違った視点で肉の来し方を見つめられそうなのが興味深いです。
すき焼きは長いこと食べていませんが、嫌いなのではありません。あれば喜んで食べます。誰かご馳走してくれないかなw
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