カテゴリー: 本の話
《気になる》岡崎京子の仕事集
映画「ヘルタースケルター」がついに公開されました。わたしは西三河朝会の特別企画で見に行きます。
最初に映画化の話を聞いたときは「あれをどうやって映像化するんだ?」と思い、見たいような見たくないような、という感じでした。
上映前からいろいろと話題になりましたが、いったいどういう映画になったのか。確かめてこようと思います。
映画公開にあわせて、岡崎京子関連書籍がいろいろ出ています。その中で特に気になる一冊。
ここに収録されることを期待している言葉があります。
20年ほど前に創刊した (2年もたずに廃刊しましたが) 女性誌の創刊号によせたコメントです。
これがものすごく印象的で、もう一度読みたいのです。
このコメントはかつてノートに抜き書きしていたのですが、そのノートは捨ててしまいました。捨てたことを激しく後悔しています。
なので、そのコメントが載っていたらすごくうれしいなぁ、と
仮に乗っていなかったとしても、未公開エッセイ等で十分楽しめそうです。
《気になる》いつかは行きたい 一生に一度だけの旅 BEST500
わたしは出不精なくせに行きたいところは国内外問わずたくさんあります。
最近は寝る前に地図帳を眺めています。東西ドイツとかソビエトが載っている、高校の地理の教科書だったものです。
地図を眺めてぼんやりするのも楽しいけど、美しい写真を見てあれこれ想像するのも楽しい。
もちろん、実際に行くのが一番ですが。
この本は写真と文章で空想旅行を楽しむのにうってつけですね。ナショナルジオグラフィックだからいい写真が多いだろうし。
余談ですが、ぱっと思いついた行ってみたい場所は
日本
- 指宿 (川原泉の故郷だからね)
- 岡山・広島方面
- 軍艦島
- 小笠原諸島
日本以外
- アフリカの自然が多く残っているところ
- サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路 (「巡礼コメディ旅日記」を読んだ影響)
- トリスタン・ダ・クーニャ (NHKで放送された、この島のドキュメンタリーを見た影響)
- 南極
- シベリアの果て (なぜか昔から地図帳を見て行ってみたいと思っていた)
- ウユニ塩原
日経ナショナルジオグラフィック社
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《気になる》本屋さんへ行こう
これまでに何度か引っ越しをしていますが、住んだ場所によって行きつけの書店がありました。行きつけは近所の書店に限りません。例えば学生時代は埼玉に住んでいたのですが、書店に行くために池袋まで遠征していました。
現在は乗換駅の駅ビルにある書店が行きつけに近いですが、残念ながら自分にとっては居心地がよくないのです。その書店には申し訳ありませんが「そこしかないから仕方なく行く」に近い感じです。
このムックは書店の紹介ページが気になります。
今度上京することがあったら書店のはしごをしようと思っています。本を買い込むためではなく、書店そのものの空気を味わいたいのです。その時の参考になりそうです。
身近にこういう本屋さんがあるとうれしい、というのあげてみると
- 明るすぎない、うるさくない
- 広すぎない (大型店は大型店でありがたいのですが)
- 旧刊書がたくさん置いてある
- 「売れている本」以外の本が充実している
こうやってみるとちくさ正文館が一番近い書店かもしれません。東山線か中央線沿線に引っ越したいかもw
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《気になる》NHKカルチャーラジオ 文学の世界 文学の名表現を味わう—日本語のレトリックとユーモア
昨日書店店頭で発見しました。NHKラジオ第2「カルチャーラジオ」のテキストです。
この手のラジオ番組はほとんど聞いたことがありませんが、面白そうだと思って購入しました。表紙に内田百閒の写真があったのも決め手になりました。
文学作品の名表現について学ぶ全13回のシリーズですが、内容を見ると文学に限らず、文章を書くため・表現するために必要な表現やテクニックについて学べそうです。
普段実用的な文章しか書かない人にとっても、こういう口座には「表現の引き出しを増やす」効果があると思います。実用文にしろ文学作品にしろ「自分の考え・思いを誰かに伝える」という点は共通しているから。
残念ながら1回目の放送は聞き逃してしまいましたが、2回目以降は録音予約しました。静かにゆっくり聞いていきたいと思います。
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《気になる》それ行け!! 珍バイク
「珍バイク」などと聞くと、「デコバイク = デコトラのバイク版」か、と思ってしまいますがそうではない。
ベトナムで撮影された、あらゆる物を積んで、バイクとは思えなくなったバイクの写真集です。
表紙は家鴨?と鶏を満載したバイクです。家鴨は生きている気がする。鶏はどうだろう。
スーパーカブのようなバイクがほとんどみたいです。カブ自体かなりの積載物に耐える乗り物だと思いますが、それにしてもここまでくるとすごい。
重さもそうですが、これだけの物を積んでちゃんと走れるんですよね。おそらくスピードも結構出すのでしょう。それを考えると、ライダーたちの運転テクニックもまたすごい。
理屈抜きに、ただ見ているだけで楽しそうな写真集です。
余談
東南アジアで疾走するバイクはこんな感じのようです。舞台は約30年前のバンコク、バイクはカブではなくもっと大型のようですが、この写真集のベトナムも、雰囲気は同じかもしれません。
…少なくともここではオートバイを「青春」といい換えることはできない。「自由」または「逃走」という言葉を連想させない。かといって「狂気」も適当ではない。しいていうならば「生活」である。この街では疾走もまた生活である。ワイシャツをうしろまえに着て風をよけながら一家五人乗りのオートバイが時速八十キロメートルで走っていく。彼らは一家だんらんと暴走を同時に行う。熱帯の大都市で、実用と趣味は渾然として国境を失う。
関川夏央「貧民夜想會」収録「バンコクの三悪人」
《気になる》素晴らしき数学世界
数学は面白い学問です。かつては典型的「数学のできない数学科の学生」でしたが、かなり苦労はしたけれど、数学は嫌いになりませんでした。
数学自体も面白いけど、数学に生きた人の話も面白い。高校生の頃、矢野健太郎先生の書いた数学者の本を何度も読み返していました。
この本は数学者だけでなく、計算やパズルマニアまで取り上げていて楽しそうです。数学者ではない数学好きな人が取り上げられる機会は少ないと思います。計算マニアは円周率の計算の新記録が出たときに取り上げられるくらい、パズル好きはよほどのことがないと取り上げられないでしょう。いわゆる数学者じゃない数学好きの話に特に興味があります。
余談
わたしの祖父は若い頃、東京物理学校に通っていました。そこでの数学の授業について話を聞いたことがあります。
最初の授業のとき、先生が教室に入るなり、黒板に横線を一本引きました。
そして「この線の長さは有限だが、この線の中には無限の数がある。その数について追求するのが数学だ」という趣旨のことを言ったそうです。
そして自分が数学を勉強するようになって、この言葉を実感しました。
《気になる》文学少女図鑑
7月17日発売の本です。
文学(美)少女の写真集。「読書する美少女」が1冊の写真集になる力まで持っているとは想像だにしませんでした。
自分の周囲には、美少女も文学少女もいなかった。必然的に文学美少女に出会ったことはありません。
中森明夫特別寄稿というのが、いかにもですね。これはちょっと読んでみたい。
ところで最近「読書芸人」なる言葉があることを知りました。「読書好きな芸人」のことでしょうか。読書すること自体が芸になるんでしょうか。
いったいどういう経緯で「読書芸人」という言葉ができたのかわかりません。そもそも芸人って、昔から結構本を読んでいる人というイメージがありましたが、そうでもないのでしょうか。
「文学少女図鑑」と「読書芸人」から思ったこと。
「読書」って、そんなに特別なことなんだろうか?
《気になる》柔らかな犀の角—山﨑努の読書日記
山﨑努が週刊文春で読書日記の連載をしていることは知っていました。しかしちゃんと読んだことはありません。
彼に限らず、俳優で読書家の人は多いのでしょうか。新聞雑誌に定期的に書評を書く俳優、単発で本を紹介する俳優も結構いますしね。
名優が読む本、名優が書く読書日記。そこには自分が知らない世界や視点がありそうで、とても気になります。
読むことと演じること。演じることは身体だけでなく言葉とも深い関わりがあるから、言葉の鍛錬として読書は生きてくるのかもしれない。それに身体と言葉は切り離されたでもないから、言葉によって身体の動きにも影響があるのでしょう。
俳優のようにとまでいかなくても、人は様々な場面で様々な役割を演じます。その時々で与えられた役割を果たすとき、自分がもつ言葉に影響される場面もあるかもしれない。
そう考えると、自分がどういう言葉に触れるか、どういう言葉を忘れないでいるか、は結構重要なことかもしれません。
読書日記から始まって、そんなことをつらつら考えました。
《気になる》21世紀の世界文学30冊を読む
昨年あたりから海外文学に興味が出てきました。今は目についた作品を少しずつ読んでいる段階です。
しかし日本だけでも広いのに、世界となると途方もない。
日本に限定しても、自分が読んでいる範囲なんて、文学のごくごくごく一部でしょう。自分が知らない場所に、すごいものがあるかもしれない。
海外文学もそう。こちらは最近興味を持ちだした分野なので、興味はあるものの、どこをどう行けばいいのか見当もつかない。まして広さは日本の比ではないし。
なのでこういう海外文学のガイドブックに惹かれます。新しい作品が多そうなのがいい。古典的作品はもちろんですが、新しい作品もいろいろ読んでみたいので。
この本の著者は、第2回twitter文学賞で海外部門1位になった「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」の翻訳者です。この本も「読みたいリスト」に入れました。
新潮社
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《気になる》詩の窓
わたしが複数の詩集を持っている唯一の詩人、藤富保男。
矢野顕子が彼の詩に曲をつけてアルバムに収録しています (「峠のわが家」収録の「一分間」と、「GRANOLA」収録の「やがて一人」)。これらが藤富保男との直接の出会いです。ちなみに「一分間」の原題は「非」です。
そこから気になり出して、アンソロジーや詩集を購入して読み始めました。
藤富保男の詩は、それまで自分が読んだことのあるどの詩とも違っていました。とにかく読んでいて楽しい。思いがけないところに思いがけない言葉が現れ、そういう言葉のつながりが目の前を開いてくれる。
詩集は数年に1冊のペースで出版されています。また新しい言葉の世界が開けていくのを感じたい。