投稿者: sazanami
《気になる》コミック☆星新一
2008年にNHKで「星新一ショートショート」が放送されました。全部で75話あったのですが、実写ドラマありアニメーションあり、アニメも作品ごとにテイストが異なり、毎回とても楽しく見ていました。
テレビ番組よりずっと前に、星新一のショートショートがまんがになっていたんですね。こちらも1話ごとに作画が違い、ストーリーと絵の両方で楽しめそうです。
余談ですがわたしが星新一作品で一番好きなのが「生活維持省」です。ディストピア小説なんですが、読むとどうしようもなく胸が詰まる。「星新一ショートショート」でもアニメ化されていました。「コミック☆星新一 午後の恐竜」にも収録されています。
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BSジャパン「NIKKEI×BS LIVE 7PM 『SF小説の新潮流』」を見た
2012年8月16日放送のBSジャパン「NIKKEI×BS LIVE 7PM 『SF小説の新潮流』」を録画して見ました。
BSジャパン : NIKKEI×BS LIVE 7PM 「SF小説の新潮流」
テーマは「読んだ気になる! 新世紀SF小説」。
大森望さんをゲストに迎え、現在の日本のSF事情が紹介されました。
小松左京・星新一・筒井康隆以降SF自体が下火になっているという話から、
- 実はSFが色々なところに浸透しSFをSFと言わなくなった
- 色々な人がSFを書くようになった
- 「SF=映画」というイメージが強くなり、小説は映画に比べるとどうしても地味なので目立たなくなる
などSFの状況の解説があり、「今SFを読むならこの作家」として、伊藤計劃と円城塔が紹介されました。
小松左京・星新一・筒井康隆から伊藤計劃・円城塔へ、というのは飛びすぎじゃないかと思いましたが、「屍者の帝国」の発売直前でかなり注目が集まっているだろうし (もう発売されていますが、このエントリを書いている時点でAmazonのベストセラーランキングで42位でした)、やはりそういう形になるのでしょう。番組内でも「屍者の帝国」の紹介に結構時間を割いていました。
あとは第146回芥川賞は田中慎也の「もらっといてやる」発言と石原慎太郎とのバトル?が注目されたけれど、実際に芥川賞銓衡委員としての石原慎太郎に引導を渡したのは円城塔である、という話など。
「屍者の帝国」について、山田五郎が「確実に映画化」と言っていました。これは本当にそういう話が進んでいるのか、彼の願望あるいは予測に過ぎないのか。わたしはまだ読んでいませんが、本当に映画化されたら見に行くかもしれない。
その他、番組を見ていて気になったことをいくつか。
- 大森さんの前に何冊かのSF小説が置かれていました。かなり古い洋書と思われるレイ=ブラッドベリやフィリップ=K=ディックなど。あと子供向け全集に入っていたと思われるベリャーエフ (山田五郎が「ベリャーエフとは懐かしい」と言っていました)。すべて大森さんの蔵書と思われます。
- 大森さんが資料閲覧用に持ち込んだのはGALAXY Tabと思われます。番組中に着信がありましたwww
- 出演していた日経新聞の女性記者が、過去の映画の興行成績の紹介以外ではほとんど黙っていたのが気になりました。SFをほとんど知らないからだと思いますが、知らないなりに何か質問すればいいのに、と思いました。
特別目新しい話があったわけではありませんが、古い本 (写ったのを見ただけですが) と最新の本に触れられて、結構楽しかったです。
以下は番組内で紹介された本の一部です。
「SF的作品」として紹介された小説
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新潮社 (2012-03-28)
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大森望選・2012年上期ベストSF
朝日新聞出版 (2012-07-06)
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角川書店(角川グループパブリッシング)
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早川書房
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《気になる》古事記 いのちと勇気の湧く神話
最近古事記の解説本をよく見かけます。やはり編纂1300年を迎えたからでしょうか。
古事記に出てくる物語は、絵本か何かで読んだり、教科書に出てきたり、あるいは家族から聞いたりしていくつか知っていますが、それらはみんな断片的なものだったりします。
もしかすると、古事記由来と知らない物語もあるかもしれません。
古典に関しては解説書や入門書ではなく、できるだけ原典に当たりたいと思います。あらかじめ誰かが解説・解釈したものよりも、原典の方が楽しみも得られるものも「濃い」と思うから。
そうではあるのですが、この本は古事記をネタにしたエッセイとして、軽く楽しむのによさそうです。
古事記だけでなく旧約聖書も読んでみたいと思います。どちらも歴史や宗教などと離れたところで、壮大な物語として興味があります。
中央公論新社
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《気になる》ディファレンス・エンジン
伊藤計劃の文庫「The Indifference Engine」で、この作品の「解説 (円城塔との合作)」を読みました。
文庫タイトルになっている「The Indifference Engine」は短編小説で (とても怖い小説だと思った)、円城塔のデビュー作のタイトルは「Self-Reference ENGINE (未読)」です。
もう単純に、この3つのタイトルの似た作品の関係を知りたいと思います。しかしSF超初心者の自分にそれがわかるだろうか。
わかるかどうか知るためにも、「ディファレンス・エンジン」と「Self-Reference ENGINE」を読んだ上で「The Indifference Engine」を再読してみようと思います。
早川書房
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早川書房
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《気になる》泣ける話、笑える話—名文見本帖
名文見本帖って、すごいタイトルだなぁ、というのが初見の感想です。
徳岡孝夫の文章は、おそらく読んだことがありません。中野翠も、本などでまとめて読んだことはないかもしれない。
わたしは泣ける話より笑える話に興味があります。小説などを読んで泣いたことは今まで何度もあるけれど、最初から泣こうと思って読むとか泣ける話だから読むことには興味がありません。
名文を読んで、泣いたり笑ったりするのは至福の時間の過ごし方でしょう。新書はそういうひとときにちょうどいいサイズかも。
文藝春秋
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《気になる》Newsweek日本版別冊 時代を刻んだ映画300
わたしは映画をほとんど見ません。1年間1本も見ないことも珍しくありません。
今年は「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」と「ヘルタースケルター」を見ました。どちらも原作が先です。映画から原作に入ったものは少ないと思います。
こんな調子なので、ハリウッドが100周年を迎えていることも知りませんでした。
映画も文学も、作られた時代からの影響は必ずどこかで受けているはずですが、映画の方がストレートに時代が出やすいかもしれませんね。
Amazonの「商品の説明」に紹介されている作品は、タイトルだけは知っているものが多いです。見たことがあるのは前出の「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」だけですが。
この雑誌はハリウッドの100年間と歴史を絡めて構成されていて、映画ガイドとしてもさることながら、歴史のテキストとして面白そうだと感じます。
《気になる》TOKYO研究所紀行
企業や独立行政法人に研究者として勤めている友人が何人かいます。全員違う分野の研究をしています。当然ながら実際に働いているところは見たことがありません。
大学の授業の一環で、化粧品メーカーの研究所を見学に行ったことがあります。研究所内部に入ったことはこの1度だけです。
研究所で働く人の写真は、「公僕—The Japanese civil servant」という、現場で働く国家公務員を被写体にした写真集で見たことがあります。酒類総合研究所とか水産総合研究センターの増養殖研究所日光庁舎が取り上げられていたと思います。
「公僕—The Japanese civil servant」は所有していたのですが、水害でページが全部くっついてしまい、泣く泣く処分しました。
研究所というのは、生活からは遠いものです。例え家族に研究者がいたとしても、やっぱり遠い場所には変わりない気がします。
でもだからこそ、研究所はのぞいてみたい場所のひとつなのです。このムックで取り上げられているのは、かなり表面の部分だけの気はしますが、知らない世界に触れる楽しみにあふれていそうです。
余談
昔某生活用品メーカーの研究所所長の講演を聴いたことがあります。その講演で「所長の仕事は、まずは予算を取ってくること、そして何かあったときに謝りに行くことだ」という趣旨のことを語っておられました。聞いたのは学生時代のことなので、その方はもう所長を退いてらっしゃると思います。
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メディアファクトリー
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《気になる》随筆 辞書を育てて
中学校の入学祝いに、伯父から岩波国語辞典第三版をもらいました。最新は第七版でしょうか。以来ずっと、この辞書を使っています。高校時代はこれと英和辞典を鞄に詰めて通学していたという。
最近はiPhoneアプリの大辞林を使うことが増えて、紙の辞書を引くことは減りました。しかしやはり自分にとって一番なじみのある国語辞典はこの岩波国語辞典であることには変わりありません。
「適当にページを開いて、そこにある項目を読む」という楽しみは、電子版辞書ではなかなか味わえないと思うのです。「適当にページを開く」のと「ランダムに項目を表示する」は、個人的に似て非なるものだと思うのです。
この本の著者は、岩波国語辞典の編者です。自分には一番なじみ深い辞書編者ですね。辞書を作る人はどのようにして言葉と向き合ってきたのか。楽しい話が読めそうです。
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大辞林 2.3(¥2,500)
カテゴリ: 辞書/辞典/その他, 教育
販売元: 物書堂 – MONOKAKIDO Co. Ltd.(サイズ: 130.7 MB)
全てのバージョンの評価: (1,839件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応
《気になる》ブックビジネス2.0 – ウェブ時代の新しい本の生態系
電子書籍についての話が何度目かの盛り上がりを見せてだいぶ経ちます。
わたしは電子書籍が主流になっても紙の本を読み続けるでしょう。
なぜなら、まず単純に読みにくいからです。iPadにせよ電子ペーパーにせよ、どうも「本のページ」として目になじまない。そして端末が全く変形できないし固すぎて持ちにくいから。
もちろん感じ方は人によって色々だと思います。自分はこれらの点になじめなくて、電子書籍は避けたいと思っています。
本の未来を語るとき、電子書籍の存在は絶対無視できないだろうし、電子書籍とは関係なく本自体も変わっていくでしょう。現在の本そのものが、歴史を経て変化した末にあるように。
今の紙の本、そして書店はこのままであってほしい。でもよりよい形があるのなら、その可能性も探ってほしい。そういう可能性を確認するテキストとして面白そうです。
実業之日本社
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《気になる》THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」
最近は書籍の広告に、書店員のコメントが採用されることが多くなりました。特に増えたのはここ数年、本屋大賞が盛り上がってきてからの気がしますがどうなんでしょう。
今の自分には「個人的に話ができる書店員」がいません。書店員と話す機会は探している本が店のどこにあるかわからない場合くらいです。
本当は本について色々教えてくれる書店員がいると、すごく楽しいんですけどね。
この本は全国365書店の書店員さん一押しの本を集めたブックガイドです。
個人的に手書きのキャッチコピーにあまり興味はありませんが、どんな本が取り上げられているか、そしてその本が選ばれるに至ったエピソードをじっくり読んでみたいです。
ミシマ社
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